2014/6/16 第1回計画検討会議 資料2-C 第3次障害者基本計画の特徴 障害者基本計画 障害者基本法に基づき政府が策定する障害者施策に関する基本計画 経緯等 【これまでの計画】 障害者対策に関する長期計画(昭和57年度〜平成4年度) 障害者対策に関する新長期計画(平成5年度〜平成14年度) ※ 平成5年の障害者基本法成立(心身障害者対策基本法の全面改正)により,同法に基づく基本計画として位置付け 障害者基本計画(平成15年度〜平成24年度) 【今回の検討経緯】 平成24年5月以降,障害者基本法改正(平成23年)で新設された障害者政策委員会において調査審議障害者政策委員会における検討を踏まえ, 政府において計画案を作成(計画原案に対しても委員会の意見を聴取) また,8月23日から9月5日までパブリックコメントを実施 概要(特徴) @ 障害者施策の基本原則等の見直し 障害者基本法改正(平成23年)を踏まえ施策の基本原則を見直し (@地域社会における共生等,A差別の禁止,B国際的協調) また,施策の横断的視点として,障害者の自己決定の尊重を明記 A 計画期間の見直し 制度や経済社会情勢の変化が激しいことを踏まえ,従来10年だった計画期間を5年(平成25年度〜平成29年度)に見直し B 施策分野の新設 障害者基本法改正,障害者差別解消法の制定(平成25年)等を踏まえ,以下の3つの分野を新設 7. 安全・安心 防災,東日本大震災からの復興,防犯,消費者保護等 8. 差別の解消及び権利擁護の推進 障害を理由とする差別の解消の推進,障害者虐待の防止等 9. 行政サービス等における配慮 選挙等及び司法手続等における配慮等 C 既存分野の施策の見直し 基本法改正や新規立法等を踏まえた既存施策の充実・見直し ・障害児・者のニーズに応じた福祉サービスの充実(V.1.(2)(3)) ・精神障害者の地域移行の推進(V.2.(2)) ・新たな就学先決定の仕組みの構築(V.3.(1)) ・障害者雇用の促進及び就労支援の充実(V.4.(1)(2)) ・優先調達の推進等による福祉的就労の底上げ(V.4.(3)(4)) ・障害者権利条約の早期締結に向けた手続の推進(V.10.(1)) 等 D 成果目標の設定 計画の実効性を確保するため,合計45の事項について成果目標 (※)を設定 ※ それぞれの分野における具体的施策を総合的に実施することにより,政府として達成を目指す水準 E 計画の推進体制の強化 障害者基本法に基づく障害者政策委員会による実施状況の評価・監視等を明記。 障害者施策に関する情報・データの充実を推進 第3次障害者基本計画の概要 T 障害者基本計画(第3次)について 位置付け:障害者基本法に基づき策定される,政府が講ずる障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策の最も基本的な計画 計画期間:平成25(2013)年度から29(2017)年度までの概ね5年間 U 基本的な考え方 1.基本理念 全ての国民が,障害の有無にかかわらず,等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるという理念にのっとり, 全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく,相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現(基本法1条) 2.基本原則 @ 地域社会における共生等(3条) A 差別の禁止(4条) B 国際的協調(5条) 3.各分野に共通する横断的視点 @ 障害者の自己決定の尊重及び意思決定の支援 A 当事者本位の総合的な支援 B 障害特性等に配慮した支援 C アクセシビリティの向上 D 総合的かつ計画的な取組の推進 W 推進体制 1. 連携・協力の確保 2. 広報・啓発活動の推進 3. 進捗状況の管理及び評価(成果目標) 障害者政策委員会による計画の実施状況の評価・監視 4. 法制的整備 5. 調査研究及び情報提供 V 分野別施策の基本的方向 項目(7,8,9) は第3次計画における新規分野 1. 生活支援 障害児・者のニーズに応じた福祉サービスの充実等 2. 保健・医療 精神障害者の地域移行の推進,難病に関する施策の推進等 3. 教育,文化芸術活動・スポーツ等 新たな就学決定の仕組みの構築,文化芸術活動等の振興等 4. 雇用・就業,経済的自立の支援 障害者雇用の促進及び就労支援の充実,福祉的就労の底上げ等 5. 生活環境 住宅の確保,バリアフリー化の推進,障害者に配慮したまちづくり等 6. 情報アクセシビリティ 放送・通信等のアクセシビリティの向上,意思疎通支援の充実等 7. 安全・安心 防災,東日本大震災からの復興,防犯,消費者保護等 8. 差別の解消及び権利擁護の推進 障害を理由とする差別の解消の推進,障害者虐待の防止等 9. 行政サービス等における配慮 選挙等及び司法手続等における配慮等 10. 国際協力 権利条約の早期締結に向けた取組,国際的な情報発信等 分野別施策の基本的方向 1 生活支援 ・相談支援体制の構築 ・在宅サービス等の充実 ・障害児支援の充実 ・サービスの質の向上等 ・人材の育成・確保 ・福祉用具の研究開発及び身体障害者補助犬の育成等 ・障害福祉サービス等の段階的な検討 2 保健・医療 ・保健・医療の充実等 ・精神保健・医療の提供等 ・研究開発の推進 ・人材の育成・確保 ・難病に関する施策の推進 ・障害の原因となる疾病等の予防・治療 3 教育,文化芸術活動・スポーツ等 ・インクルーシブ教育システムの構築 ・教育環境の整備 ・高等教育における支援の推進 ・文化芸術活動、スポーツ等の振興 4 雇用・就業、経済的自立の支援 ・障害者雇用の促進 ・総合的な就労支援 ・障害特性に応じた就労支援及び多様な就業の機会の確保 ・福祉的就労の底上げ ・経済的自立の支援 5 生活環境 ・住宅の確保 ・公共交通機関のバリアフリー化の推進等 ・公共的施設等のバリアフリー化の推進 ・障害者に配慮したまちづくりの総合的な推進 6 情報アクセシビリティ ・情報通信における情報アクセシビリティの向上 ・情報提供の充実等 ・意思疎通支援の充実 ・行政情報のバリアフリー化 7 安全・安心 ・防災対策の推進 ・東日本大震災からの復興 ・防犯対策の推進 ・消費者トラブルの防止及び被害からの救済 8 差別の解消及び権利擁護の推進 ・障害を理由とする差別の解消の推進 ・権利擁護の推進 9 行政サービス等における配慮 ・行政機関等における配慮及び障害者理解の促進等 ・選挙等における配慮等 ・司法手続等における配慮等 ・国家資格に関する配慮等 10 国際協力 ・国際的な取組への参加 ・政府開発援助を通じた国際協力の推進等 ・国際的な情報発信等 ・障害者等の国際交流の推進 項目(7,8,9)は第3次計画における新規分野