さっぽろ障がい者プラン 2024(案)の概要 もくじ さっぽろ障がい者プラン2024のつくり さっぽろ障がい者プラン2024の計画期間 さっぽろ障がい者プラン2024をつくる目的 さっぽろ障がい者プラン2024で大切にすること 基本施策1 差別の解消・権利擁護の推進・虐待の防止 基本施策2 バリアフリー環境の整備 基本施策3 情報アクセシビリティの向上・意思疎通支援の充実 基本施策4 障がい等の理解促進 基本施策5 自立・相談の支援 基本施策6 保健・医療の推進 基本施策7 安全・安心の実現 基本施策8 療育・教育の充実 基本施策9 雇用・就労の促進 基本施策10 文化芸術・スポーツの振興 さっぽろ障がい者プラン2024の取組の効果をみるための主な目標 さっぽろ障がい者プラン2024は、以下の5つの計画を一体的に策定した計画であり、本市における障がい者施策全般に関する基本的な計画として位置付けられるものです。 @「障害者基本法」第11条第3項に基づく市町村障害者計画 AB「障害者総合支援法」第88条第1項に基づく市町村障害福祉計画(児童福祉法第33条の20第1項に基づく市町村障害児福祉計画を含む。) C「障害者文化芸術推進法」第8条第1項に基づく地方公共団体障害者文化芸術活動推進計画、 D読書バリアフリー法」第8条第1項に基づく地方公共団体読書バリアフリー推進計画  さっぽろ障がい者プラン2024の計画期間は次のとおりです。 市町村障害者計画である札幌市障害者計画は2024年度〜2029年度の6年間、障害者文化芸術活動推進計画である札幌市障がい者文化芸術活動推進計画は2024年度〜2029年度の6年間、読書バリアフリー推進計画である札幌市読書バリアフリー推進計画は2024年度〜2029年度、市町村障害福祉計画である札幌市障がい(児)福祉計画は2024年度〜2026年度の3年間です。 さっぽろ障がい者プラン2024をつくる目的は次のとおりです。 札幌市では、これまでも「さっぽろ障がい者プラン2018」によって、「共生社会の実現」を目指し、様々な取組を進めてきました。 さっぽろ障がい者プラン2024は、障がいのある方にとって地域で暮らしやすいまちとするため、「障がいのある方もない方も誰もが互いにその個性や能力を認め合い、共生する社会の実現」を基本理念に掲げ、障がい者施策を総合的かつ計画的に推進するために策定します。 さっぽろ障がい者プラン2024で大切にすることは次のとおりです。 ≪基本理念・基本目標・重要課題≫ 基本理念は、障がいのある方もない方も誰もが互いにその個性や能力を認め合い、共生する社会の実現です。 次に、本プランの基本目標については、3つあります。基本目標1は、あらゆる障壁をなくし、社会参加できる環境づくりです。基本目標2は、身近な地域で安心して暮らすことができる環境づくりです。基本目標3は、生きがいを持って自分らくしく暮らすことができる環境づくりです。 本プランの重要課題については、3つあります。重要課題1は、バリアフリー環境の整備と心のバリアフリーの普及啓発です。重要課題2は、感染症拡大や災害発生時なども見据えた孤独・孤立対策です。重要課題3は、持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現で、SDGSの視点を含めます。 ≪施策体系≫ 基本目標ごとに、基本施策とそれに関する施策の柱があります。 基本目標1に係る基本施策は次の4つです。 @差別の解消・権利擁護の推進・虐待の防止 @に関する施策の柱は、障がいを理由とする差別解消や合理的配慮の提供などです。 Aバリアフリー環境の整備 Aに関する施策の柱は、建築物のバリアフリーや移動のバリアフリーなどです。 B情報アクセシビリティの向上・意思疎通支援の充実 Bに関する施策の柱は、障がい特性に応じたコミュニケーション支援や障がいに配慮した市政情報の提供などです。 C障がい等の理解促進 Cに関する施策の柱は、普及啓発、福祉教育の推進や社会貢献活動への支援などです。 基本目標2に係る基本施策は次の3つです。 @自立・相談の支援 @に関する施策の柱は、ニーズに対応した支援体制や障害福祉サービス提供基盤の整備などです。 A保健・医療の推進 Aに関する施策の柱は、障がいの原因となる疾病予防や難病に関する施策の推進などです。 B安全・安心の実現 Bに関する施策の柱は、災害時等の要配慮者対応や地域における見守り活動などです。 基本目標3に係る基本施策は次の3つです。 @療育・教育の充実 @に関する施策の柱は、療育の充実や学校教育の充実などです。 A雇用・就労の促進 Aに関する施策の柱は、雇用機会の拡充や一般就労の推進などです。 B文化芸術・スポーツの振興 Bに関する施策の柱は、文化芸術活動の推進や障がい者スポーツの振興などです。 各施策は次のとおりです。 基本施策1 差別の解消・権利擁護の推進・虐待の防止 社会のあらゆる場面における障がいを理由とする差別の解消を進めるため、様々な主体の取組との連携を図りつつ、障害者差別解消法の一層の浸透に向けた各種の広報・啓発活動を展開します。 また、障がいのある方が地域で安心して生活を送ることができるよう、成年後見制度の利用支援や障がいのある方の虐待防止、「障がいのある方の養護者に対する支援等に関する法律(障害者虐待防止法)」の適切な運用のほか、障がいのある方の権利侵害の防止に関する相談体制の充実等に取り組むことなど、障がいのある方の権利擁護のための取組を進めます。 <主な取組> 改正障害者差別解消法の周知啓発、成年後見制度利用支援事業など   基本施策2 バリアフリー環境の整備 障がいのある方が地域で安全に安心して暮らしていくことができる生活環境の実現を図るため、障がい当事者等の意見を踏まえ、アクセシビリティに配慮した施設等の普及促進、障がいのある方が移動しやすい環境の整備、障がいのある方が安全に安心して生活できる住環境の整備などユニバーサル施策について総合的に推進します。 <主な取組> 民間公共的施設バリアフリー補助事業、公共施設バリアフリー化促進事業など 基本施策3 情報アクセシビリティの向上・意思疎通支援の充実 札幌市では、障がいの特性に応じた手段により、情報の取得やコミュニケーションしやすい環境の整備に向けて、2017年に「札幌市障がい特性に応じたコミュニケーション手段の利用の促進に関する条例(障がい者コミュニケーション条例)」を施行しており、この条例に基づき、障がい特性に応じたコミュニケーション手段の利用を促進することで、情報アクセシビリティの向上を推進するとともに、意思疎通支援を充実させる取組等を行います。 <主な取組> 手話が言語であることについての普及啓発、カラーユニバーサルデザインの推進など 基本施策4 障がい等の理解促進 誰もが互いにその個性や能力を認め合い、多様性が強みとなる社会の実現という理念にのっとり、全(すべ)ての市民(しみん)が、障(しょう)がいの有無(うむ)によって分(わ)け隔(へだ)てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合えるよう、障がいのある方に対する理解を一層深めていくための取組を行います。 <主な取組> 心のバリアフリー研修の実施、ヘルプマークやヘルプカードの普及啓発など 基本施策5 自立・相談の支援 障がいのある方が基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活や社会生活を営むことができるよう、障害福祉サービスの質の向上や経済的支援等に取り組みます。 また、障がいのある方が自らの決定に基づき、孤独・孤立に至らないよう身近な地域で相談支援を受けることができる体制を構築するため、様々な障がい種別、年齢、性別、状態等に対応し、総合的な相談支援を提供する体制を構築してまいります。 <主な取組> 地域移行支援・地域定着支援、ひきこもりや8050等の孤独・孤立問題への対応に向けた支援機関の連携強化、事業所の質の向上など 基本施策6 保健・医療の推進 障がいのある方が必要な保健・医療サービスや医学的リハビリテーション等を、いつでも安心して受けることができるよう、地域における保健・医療提供体制の充実を図るとともに、障がいの重度化・重複化の予防やその対応等に係る取組を行います。 <主な取組> 感染症に強いまちづくり推進事業、難病相談支援センター事業など 基本施策7 安全・安心の実現 障がいのある方が地域において、安全・安心に暮らすことができるよう、地域の団体、事業者、行政等の連携の下、様々な防災対策を講じて、災害等に強い地域づくりを推進するため、障がいのある方に対する避難支援体制の整備、除排雪などの取組、防犯対策や消費者トラブルの防止に向けた取組、障がいのある方の孤独・孤立を防ぐ取組を行います。 <主な取組> 福祉避難所の運営体制強化、誰もが住みやすいあんしんのまちコーディネート事業の推進など 基本施策8 療育・教育の充実 医療的ケアを必要とする子どもや重度・重複障がいのある子どもを含む障がいのある子どもが、幼稚園、保育所、児童会館などにおいて、必要な支援を受けながら障がいのない子どもとともに過ごせるような体制づくりに努めます。 障がいのある子どもが学校において合理的配慮の提供を受けながら、適切な指導や必要な支援を受けられるようにすることが大切です。また、住み慣れた地域でも一人一人のニーズに応じた適切な支援が受けられ、孤立することなく、社会の一員として、包み支え合う環境づくりを進めてまいります。 <主な取組> 札幌市医療的ケア児支援検討会における成人期への意向に係る検討、医療的ケア児レスパイト事業など 基本施策9 雇用・就労の促進 障がいがある方が地域で質の高い自立した生活を営むためには就労が重要であるとの考え方の下、働く意欲のある方がその適性に応じて能力を十分に発揮することができるよう、多様な就業の機会を確保するよう、障がい者雇用の促進、福祉的就労の場の充実等に取り組みます。 <主な取組> 重度障がい者等就労支援事業、障がい者施設等からの優先調達など 基本施策10 文化芸術・スポーツの振興 「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律(障害者文化芸術推進法)」の施行(2018年)を契機として、全ての障がいのある方の芸術及び文化活動への参加を通じて、その生活と社会を豊かにしていくことが求められています。また、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)」の施行(2019年)により、障がいの有無にかかわらず全ての国民が等しく読書を通じて文字・活字文化の恵沢を享受することができる社会の実現が求(もと)められています。 札幌市においても、障がいのある方が、自らの意思と選択によって、ライフステージに応じ、それぞれの興味・関心、生活領域に応じ、様々な活動や学習を続けていくための取組を行います。 <主な取組> 障がい者に向けた音楽ワークショップやコンサート等のイベントの実施、特別な支援を要する子どもの読書環境の充実など さっぽろ障がい者プラン2024の取組の効果をみるための主な目標 目標の内容 施設入所者の地域生活への移行者数 立てた目標(2026年度) 80人以上 目標の内容 施設入所者数の減少 立てた目標(2026年度) 113人以上 目標の内容 就労移行支援事業所等を通じた一般就労への移行者数  立てた目標(2026年度) 704人 目標の内容 医療的ケア児への支援 立てた目標(2026年度) 医療的ケアを必要とする障がいのある子ども等やその保護者に対する支援の取組を推進 目標の内容  障害福祉サービス等の質を向上させるための取組に係る体制の構築 立てた目標(2026年度) 障害福祉サービス等の質の向上を図るための取組の実施体制の確保、事業所支援の取組の推進 目標の内容 心のバリアフリーを理解している方の割合 立てた目標(2026年度) 50%以上