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更新日:2016年2月18日

ト゜レプ【turep】

ト゜レプ【turep】オオウバユリ

 

画像:オオウバユリの球根(写真後方)、から作るでんぷん。手前の白い粉が一番粉、左の丸い輪になったものが二番粉、右の輪が三番粉。

 

 

 

ハルイッケウ(一番の食べ物)
ト゜レプ(オオウバユリ)とプクサ(行者ニンニク)はハルイッケウ(一番の食べ物)と呼ばれ、アイヌにとってはとても大切な食料のひとつでした。ト゜レプは、ユリ科の多年草で地下に3~5センチメートル鱗形があります。高さ1メートル以上まで成長し、6~7月に白い花をつけます。花を付けているものを雄、花がないものを雌と呼び、花を付けてない雌の根を春から夏にかけて採集しました。この雌の根のことをト゜レプと呼びます。根からト゜レプイルプ(オオウバユリのでんぷん)をとり、ト゜レプシト(オオウバユリの団子)などにして食べました。
アイヌ民族は、この大自然の豊かな恵みを「カムイ(神)が姿を変え舞い降りてくれたもの」と感謝し、肉・魚・山菜・農作物などは、すぐに食べてしまうものではなく、多くの食料は長い冬に備え、または飢餓の際の非常食として保存されました。

 

オオウバユリの球根(写真後方)から作るでんぷん。手前の白い粉が一番粉、左の丸い輪になったものが二番粉、右の輪が三番粉。

でんぷんの採取法
(1)感謝の祈りを込め、カムイノミ(神への祈り)を行い、山に入ります。
(2)年数がたっている葉の枚数が多いものを手で葉の束を引き抜くか、ト゜レプタニ(掘り具)を使い掘り起こします。
(注)葉の数が少ないものはまだ若く、花の咲く雄は種をとばしてくれるので、むやみに採りません。

(3)鱗茎はマキリ(刀)で葉と根の部分を切り取り鱗茎だけにし、鱗茎をバラバラにし、きれいに水洗いします。
(4)鱗茎をニス(臼)とイユタニ(杵)で搗(つ)きつぶします。
(5)つぶした物をザルに入れ水をかけながらこします。ザルに残った繊維をまた搗き、ザルに戻し水を入れこす。この作業を数回繰り返します。そうすると、でんぷんと繊維に分かれます。
(6)でんぷんを目の細かい布にいれ、再びこす。
(7)こしたでんぷんを沈殿させ、上澄みを捨て、水を入れ沈殿させる。この作業を1日、5~6回繰り返し、3~4日繰り返す。
(7)の水をきれいに捨て乾燥。真っ白いきれいな粉になります。これを「一番粉」と言います。
(6)で袋に残ったでんぷんを円盤状の団子に丸め乾燥。これを「二番粉」と言います。
(5)でザルに残った繊維を虫がつかないようにフキの葉で蓋をし、5日~1週間ほど寝かせ、発酵させる。発酵したものを円盤状の団子にし、真ん中に乾燥しやすいように穴を開け、天日で乾燥。これを「三番粉」と言います。
一番粉は、お腹の薬として大切に保管されました。
二番粉は、乾燥させた団子を削り、水に溶きおかゆに混ぜて食べました。
三番粉は、乾燥させた団子を削り、オハウ(汁)に入れて食べました。

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