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更新日:2016年2月18日

ヘペレセッ【heper-set】

ヘペレセッ【heper-set】小熊のオリ

ヘペレトウシ【heper-tysh】小熊をつなぐ網

画像:ヘペレトゥシ
ヘペレトウシ

カムイ(神)から授かった小熊

狩猟採集を生業として暮らしているアイヌは、熊猟を毎年初冬から早春にかけて穴ごもりしている大人の熊を対象に行います。穴の中に1~2月頃に生まれた小熊がいた場合、小熊は絶対に射ずに、親熊だけを射ます。小熊はコタン(集落)に連れて帰り、カムイから養育をまかされた名誉あることと考え、授かった小熊を人間の子供と同じようにチセ(家)の中で1~2ヶ月大切に育てました。小熊のしぐさはとても可愛らしく、遊んだり甘えたり人間の子供のようで、母乳をあたえたこともあったそうです。
こうして1歳か2歳頃までヘペレセツ(小熊のオリ)で大切に育て、その魂をカムイモシリ(神の国)へ送り返します。
かつてイオマンテが生活の一部として執り行われていた時代、アイヌにとって最も重要で神聖な伝統儀式のひとつでした。

【ヘペレセッ】
小熊は2ヶ月くらいチセで家族と一緒に暮らし、その後ヘペレセッに入れて育てます。オリを建てる場所は家の主が”いろり”のそばのシソ(右座)に座って、ロルンプヤラ(神座の窓)かイトムンプヤラ(光をうける窓)を通して見える位置に作ってあります。

【ヘペレトウシ】
イオマンテ(熊送り)のとき、小熊をヘペレセッから出す時につなぐ網です。材料はカパイ(イラクサ)の繊維で、この繊維はしなやかでとても丈夫です。
熊送り前日に準備をし、この網は熊に網かけする人が自ら網をないます。

【イオマンテ】
~熊に姿を変えたカムイを送る儀式~
イオマンテとは「動物の魂をカムイモシリへ送る」という意味です。
熊に姿を変えたカムイは、カムイモシリより、肉や毛皮を持ちアイヌモシリ(人間の国)におとずれます。アイヌはその姿を変えた熊の肉や毛皮をいただきます。
カムイモシリより訪れた大切なお客様へ、ご馳走を作り、お土産をたくさん持たせ、歌や踊りをカムイも一緒に楽しんでいただき”魂”を家族や仲間のいるカムイモシリへ送り返し、また再びアイヌモシリへに帰ってくることをお願いします。
イオマンテの儀式は明治以降の同化政策による影響により次第に行われなくなりました。1955年には北海道より「野蛮な儀式」ということで市町村に対しイオマンテを事実上禁止する通達を出しました。
2007年4月、それから52年の長い期間を経て、イオマンテは動物を利用した祭礼儀式にあたり正当な理由で適切に行れる限り法的に問題ないとの見解により、北海道は通達を撤廃しました。画像:ヘペレトゥシ

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カパイ(イラクサ)

画像:カパイ(イラクサ)

画像:ヘペレセッペレセッ↓

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