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更新日:2013年4月10日

講演とワークショップ - 講演9

9.行政とNPO、NPOとNPOの協働のために

行政職員で福祉にいると、福祉分野のNPOしか知らない。そうすると、理解が足りないから手近で仲良くできるところに仕事を出したり、そこに支援することがNPOの支援だと思い、なかなか社会的基盤の整備が進まない。NPO側も自分のところだけを知ってもらいたいから、行政と1対1の対応をしようとする。NPOどうしの自己調整、お互いの役割分担ができない。そうすると、なかなかうまくいかない。

NPO間の協働も必要だ。日本では、資金や情報をまとめて発信する、NPOが運営する銀行やマスコミがない。そういうNPOを支援する中間支援組織が必要だ。行政とあるNPOが1対1の関係になるのではなく、市民社会自体をどうしていったらいいか、お互いが協議しあう仕組みを作れたらいいなと思う。

例えばNPOの先進国と言われるアメリカでは、例えば資金調達のNPOなら「LISC」という協議会が、政府の補助金を配分する役割を担っている。声が大きくて行政と仲良くできる代表者がいるところだけが補助金を取るのではなく、どうしたら良いサービスをまわせるかを考える。そのための公共的な機関としてNPOのLISCがある。

また例えば、イギリスなら「NCVO」がある。イギリスではNPOのことを「チャリティー団体」や「ボランタリー団体」と言って、NPOという言葉を使わないが、全国のボランティア団体が政府から受ける助成金や補助金をどう配分したらいいかを協議する。この協議自体は公開されていて市民のアセスメントを受けることができる。

また、情報発信にしても、アメリカには「コミュニケーションコンソーシアム」というNPOが運営するマスコミ=情報受発信機関がある。これは、ニューヨークタイムズやワシントンポストという商業ベースのマスコミでは仕事の限界があると感じた有能な新聞記者たちが、自分たちで作ったマスコミNPOだ。京都で開催された国際会議で、NGO側の意見をまとめる役割をした。

そういう意味で、札幌に必要なことは、市民活動側も大きな土俵=プラットフォームを作り、個々の利害にとらわれずにルールをもって運営する仕組みを作つくることだ。そのためにはお互いの活動を紹介する場も必要だし、本来のNPOとはなにかという構造を理解し、学習することも必要だ。

 NPOの連携の成功例では日本全体であれば、NPO法及びNPO税制のためにつくったプロジェクト型NPOとして「シーズ」がある。ここは、NPO税政をどうやって作っていくかを政府へ働きかけるために、他のNPOと連携してやっている。日本NPOセンターでも行政との関係でいくつか進んでいる。都道府県レベルでは、仙台・宮城NPOセンターが中心となり行政との協議をやりはじめている。

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