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更新日:2025年1月10日

だれのあしあと?冬のフィールドサイン

フィールドサインって?

野生の動物が残した足跡(あしあと)、フン(うんち)、食痕(しょっこん(食べたあと))などのことをフィールドサインと呼ぶよ!

普段、姿を見るチャンスが少ない生き物でも、どこで、何をしていたか、調べるヒントになるんだ。

エゾリスの食痕

エゾリスの食痕の標本。

クルミが割れているもの(左)と、松ぼっくりの外側がはがれているもの(右)。

モモンガのフン

エゾモモンガのフンの標本。

フンからも食べているものを調べることができます。

 

フンについては、「クイズ!このフン、だれの?」で詳しく紹介しているよ!

↑この写真は、博物館活動センターの樹脂封入標本で、衛生的に触ることが出来る教材です。
ミュージアムBOXの貸し出しについて

足跡探偵になろう!

札幌の冬は、雪が積もって足跡が見つけやすいね。探偵カイギュウちゃん

公園やスキー場のふかふかの雪が残っているところでも見つけられるよ!

観察するには、足跡がきれいに残っている朝がオススメ!

※私有地や落雪の危険がある場所には入らないでね。

だれの足跡!?パート1

足跡1並んでいる様子(山崎撮影) 博物館活動センターの近くで足跡を見つけたよ!だれの足跡だろう…?
足跡2アップ(山崎撮影)

 

よく見ると、4本の指と爪の跡があるね。

これはおそらく、キタキツネの足跡だ!

イヌとキツネ比較

イヌと似ているけど、キツネのほうが

・中央の2本の指が飛び出している

・指の間が空く

・縦長

 

足跡の並び方は、イヌよりキツネのほうが直線状(まっすぐな感じ)になるよ!

キツネの写真

夏もセンターの近くに来ていたよ。

 

だれの足跡!?パート2

足跡2列 だれの足跡だろう…?
足跡写真2

溝(みぞ)の中に更に深い穴が空いている。

さっきのキツネや、イヌやネコの足跡と全然違うね。

これは蹄(ひづめ)のあとかな?

蹄は、もともと5本指だった動物の足が、第一指(親指)を無くして、指先の爪が硬くなるように進化したもの。速く走るため、長い距離を走っても疲れないために役立っているよ!

ウシやヒツジ、イノシシなどが蹄を持っているよ。

蹄写真 シカの蹄はこんな感じ。
シカの足跡2 副蹄(ふくてい)のあとがはっきり残っている足跡もあったよ!​​​​​

北海道にいる蹄を持つ野生の動物は、エゾシカだけ!

つまりこれはエゾシカの足跡だ!​

シカ写真

シカは、冬はササを掘り出して食べたり、木の皮を食べたりするんだって。

食痕も見つけられるかも?

ん?あし…あと…?

鳥の足跡 ん?これはだれの足跡?
あしあととしま模様 足跡のほかに、しま模様のような跡が1、2、3…。

 

これは…!鳥の羽の跡!?

鳥のシルエット

どんな鳥がいたんだろう?

みんなも足跡探してみてね!

 

〈参考文献〉

熊谷さとし(著)・安田守(写真)「哺乳類のフィールドサイン観察ガイド」文一総合出版,2011

村上隆広・近藤憲久「北海道の哺乳類」斜里町立知床博物館,2018

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