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更新日:2018年12月1日

喫煙・受動喫煙が与える影響

喫煙による影響

 喫煙により循環器系、呼吸器系などに対する急性影響がみられるほか、喫煙者では肺がんをはじめとする種々のがん、虚血性心疾患、慢牲気管支炎、肺気腫などの閉塞性肺疾患、胃・十二指腸潰瘍などの消化器疾患、その他種々の疾患のリスクが増大します。

喫煙者の死亡率は非喫煙者より高く、喫煙男性は非喫煙者に比べて肺がんによる死亡率が4.8倍高くなっています。また、喫煙者は非喫煙者に比べて虚血性心疾患の死亡の危険性が3.28倍高くなるという報告もあります。

国内で喫煙に関連する病気で亡くなった人は年間で12~13万人と推定されています。さらに、20歳よりも前に喫煙を始めると、男性性は8年、女性は10年短命になることがわかっています。 

妊婦の喫煙が胎児へ与える影響

妊娠中の喫煙は母体への影響だけでなく、胎児の発育に対する悪影響も懸念されます。喫煙している妊婦は、喫煙していない妊婦に比べて、低出生体重児を出産する頻度が約2倍高くなっており、さらに早産、自然流産、周産期死亡(妊娠28週以降の死産と、生後1週間以内の早期申請時死亡)の危険性が高くなっています。

また、妊婦の喫煙は乳幼児突然死症候群(SIDS)の原因として十分な証拠があります。

 

【リンク】妊娠中・育児中のタバコの影響について(札幌市子育てサイト)

 

COPDとは

COPD(chronic obstructive pulmonary disease/慢性閉塞性肺疾患)とは、従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、別名「タバコ病」ともいわれるように、最大の原因は喫煙で、患者の90%以上は喫煙者です。

長年にわたる喫煙が大きく影響するという意味で、まさに"肺の生活習慣病"です。

日本では40歳以上の8.5%(男性13.1%,女性4.4%)、COPDの潜在患者は530万人以上と推測されていますが、治療を受けているのはそのうち5%未満といわれています。全体では死亡原因の9位、男性では7位を占めています。

症状

 歩行時や階段昇降など、身体を動かした時に息切れを感じる労作時呼吸困難や慢性の咳や痰が特徴的な症状です。一部の患者では、喘鳴や発作性呼吸困難などぜんそくの様な症状を合併する場合もあります。

原因

最大の原因は喫煙であり、喫煙者の15~20%がCOPDを発症します。

タバコの煙を吸入することで肺の中の気管支に炎症がおきて、咳や痰が出たり、気管支が細くなったりすることによって空気の流れが低下します。また、気管支が枝分かれした奥にあるぶどうの房状の小さな袋である肺胞(はいほう)が破壊されて、肺気腫という状態になると、酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下します。COPDではこれらの変化が併存していると考えられており、治療によっても元に戻ることはありません。

呼吸機能の低下が進んで通常の呼吸では十分な酸素を得られなくなると(呼吸不全)、呼吸チューブとボンベの酸素吸入療法なしには日常生活が送れなくなってしまいます。

受動喫煙とは

自らの意思に反して、あるいは自らの意思と無関係に、他者の喫煙により生じた「副流煙」と喫煙者が吐き出した「呼出煙」が混ざった煙を吸わされている状態のことを言います。

煙に含まれる発がん性物質などの有害成分は、主流煙より副流煙に多く含まれるものがあります。また、主流煙は酸性ですが、副流煙はアルカリ性で、目や鼻の粘膜を強く刺激します。たばこを吸わない人は吸った人の吐き出した主流煙と副流煙の混合物を吸う事になりますが、副流煙の方が有害物質が多く、受動喫煙は有害性の高いものなのです。

「たばこ臭」がすると感じたら、もうすでに有害物質を吸い込み、受動喫煙の被害にあっています。

受動喫煙が与える影響

受動喫煙との関連が「確実」と判定された肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群(SIDS)で死亡する人は、わが国では年間約1万5千人であり、健康影響は深刻です。

子どもへ与える影響として、「確実」と判定されたものは喘息ですが、中耳疾患やう蝕も関連が強いと言われています。

換気扇のそばや屋外で喫煙していても、受動喫煙のレベルは喫煙者のいない家庭の3.23倍、室内で喫煙していると15.1倍になり、分煙をしても完全にはたばこの煙の被害はなくなりません。家族の中に一人でも喫煙者がいたら、家族全員の健康が害されることになります。同じ空間では、完全にたばこの煙をシャットアウトすることは現実的に不可能です。

ヘビースモーカーの夫の妻は、本人が非喫煙者であっても、肺がん死亡のリスクが約2倍になると報告されています。

また、妊婦やその周囲の人の喫煙によって低体重児や早産のリスクが上昇します。イギリスの研究によると、妊娠中喫煙していた母親の子どもは33歳の時に糖尿病になるリスクが4倍高くなっていたという研究結果も出ています。

わが国の研究によると、妊娠初期の母親の喫煙は、子どもが10歳の時点で肥満になるリスクを2.9倍高めていたことがわかっています。

Q&A

 Q1 三次喫煙とは?

三次喫煙とは、その時は喫煙していなくても、タバコを吸った部屋や車内の、壁・床・窓・家具・カーテン・エアコン回路内などに付着したタバコ煙凝縮物が、後に室内空気に再遊離し、室内にいる人が有害物質に曝露されることをいいます。

喫煙者の衣服・頭髪・呼気からもタバコの有害物質は発散します。

一般的にいう受動喫煙は二次喫煙だけですが、三次喫煙による被害も意識することが大切です。

Q2 ニコチン依存症って?

ニコチンは依存症の強い物質です。依存症になりやすいのは、たばこの煙を吸い込んだ途端にニコチンが肺から急速に吸収されることも関係しています。

喫煙を開始して約7秒でニコチンが作用し、イライラ解消が実感されるため、脳で喫煙が良いものだと認識され、ニコチン依存が強化されます。ただし、ニコチンは影響がなくなるのも早く、イライラやストレスが再び出現します。これが「ニコチン切れ」という離脱症状(禁断症状)です。

ニコチン依存症から抜け出すのは、ヘロインやコカインを辞めるのと同じくらい難しいと言われています。

Q3 加熱式たばこは害がない?

加熱式たばこは販売されてから間もないですが、現時点までに得られた科学的知見は次のとおりです。

1.喫煙時の室内ニコチン濃度は紙巻たばこと比べて低い。

2.主流煙中に紙巻たばこと同程度ニコチンを含む製品がある。

3.主流煙に含まれる主要な発がん物質は紙巻たばこに比べると少ない。

WHOでは、科学的根拠は十分でなく、さらなる研究が必要であるが、たばこ葉を含むすべてのたばこ製品は有害であり、加熱式たばこも例外ではないので、他のタバコ製品と同様たばこに関する政策や規制の対象とするべきであるとしています。

加熱式たばこは副流煙が発生しないということで受動喫煙は生じないとの意見がありますが、喫煙者から排出される呼出煙が発生するため、受動喫煙が生じます。呼出煙とは、喫煙によって吸入された煙のうち、肺胞まで到達せず吸ったものがそのまま排出されるもので、一回の呼気で150mlの量があります。

Q4 たばこを吸わなければCOPDにはならない?

たばこを吸わない人でも4.7%の人がCOPDにかかっています。これは、副流煙による「受動喫煙」の危険性を物語っています。

副流煙には喫煙者が吸う主流煙よりも発ガン物質をはじめとする有害物質、たとえばタール、トルエン、メタンなどが多く含まれています。 

喫煙者が近くにいる人は、タバコを吸わなくても喫煙者と同等か、それ以上の有害物質を吸い込んでいるのです。家族がヘビースモーカーだったり、分煙されていない職場で仕事をしている人は、COPDにかかる危険性が高まります。


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