高齢者・障がい者施設における新型コロナウイルス感染症への備え
新型コロナウイルス感染症について、オミクロン株の出現以降、陽性になった多くの方が自宅で療養されています。
高齢者・障がい者施設の入居者の方も、多くの方が施設内で療養して訪問診療やオンライン診療による治療薬の処方等によって寛解(症状が落ち着く)まで過ごされました。
今後も陽性者が発生した際には同様に、陽性確定=医療機関に搬送という流れではなく、症状が比較的軽症である方や無症状の方については施設内で療養していただき、訪問診療やオンライン診療を受けつつ、寛解まで過ごしていただくこととなることが想定されます。このため、施設内で療養する場合があることも念頭におきながら、普段からの準備が必要です。
このページではいざという時のため、高齢者・障がい者施設での施設内療養に向けて準備しておくこと、陽性者が発生した際に行うことや手続き方法、関連通知のリンクなどをまとめています。
施設で陽性者が発生した場合に備えて
施設内で陽性者が発生した際、スムーズに対応を行うため、事前に準備しておくべきこと5点を紹介します。
1 陽性者を出さない、陽性者が出ても濃厚接触者を出さない感染対策を実施しましょう
- 職員の感染をきっかけとして施設内で陽性者が発生することも少なくありません、普段から職員の感染対策を徹底しましょう。
- 陽性者が発生した際、濃厚接触者となる方が多くなると、職員が勤務できなくなり適切な感染対策ができなくなることがあります。職員はマスクのほか、フェイスシールド又はゴーグルを装着したり、接触を伴うケアの際は、このほかにエプロンやグローブを着用するなど濃厚接触者にならないよう日頃から対策しましょう。
- 施設内に陽性者を出さない、陽性者が出ても濃厚接触者を出さないための必要最低限の対策をチェックリストにまとめてみました。一度、施設の感染対策状況を確認してみましょう。
(PDF:614KB)
2 陽性者を医療につなげるために、医療機関の連絡先を把握しておきましょう
- 入居者、利用者のかかりつけ医や医療機関の連絡先を事前に把握しましょう。
- 施設と契約している嘱託医や協力医療機関に対し、陽性者が発生した際に、往診や電話での診療が可能かどうか確認しておきましょう。
- 施設で実施した抗原検査キットの結果に基づいて確定診断してくれるかどうか、あらかじめかかりつけ医や医療機関に確認しておきましょう。
- 抗原検査キットは「体外診断用医薬品」又は「第1類医薬品」を使用してください。「研究用」と称する製品の取り扱いについては、性能等が確認されたものではありません。
(参考)厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡
- 施設で用意した抗原検査キットを用いて検査を行った結果、「+」の判定結果が出たとしても「陽性患者※」と確定するわけではありません。陽性と確定されるには「医師の診断」が必要です。もし「+」の結果が判明したら、抗原検査キットの写真を撮影しておくとともに、かかりつけの医療機関等に相談してください。
- 職員の方などで、症状はあるが軽く安定しており、医療機関の受診は不要とご自身で判断できる場合は、「新型コロナウイルス感染症陽性者登録センター」に自ら必要情報を入力することで、陽性判定及び療養判定を受けることが可能です。注意事項を確認してご利用ください。
※ 陽性者への療養判定や健康観察等の対応は、陽性が確定されなければ始まりません。また、保健所による施設内の濃厚接触者等への対応(行政検査等)は原則、陽性が確定されてから実施します。
3 個人防護具(PPE)を備蓄しておきましょう
- マスク、フェイスシールド(ゴーグル)、ガウン、手袋、消毒用アルコールはすぐに使用できるように備蓄しておきましょう。
目安:1日の出勤人数×5回×3日分
- 職員全員がPPEの正しい脱着方法を身につけるよう研修などの機会を設けましょう。
- パルスオキシメーター(SPO2測定器)を可能であれば複数個(ユニットごと等)準備しておきましょう。
- 抗原検査キット(有症状者発生時、濃厚接触者となった職員が勤務継続する時用)を必要であれば準備しておきましょう。
下記の厚生労働省ホームページにて、一般事業者からの問合せに対応できる医薬品卸売業者等が案内されておりますので抗原検査キットの購入先についてご確認ください。
一般事業者からの問合せに対応できる医薬品卸売業者等について(厚生労働省ホームページ)
また、抗原検査キットを販売している市内の薬局リストもご活用ください。
4 入居者とその関係先の連絡先を把握しておきましょう
- 家族、ケアマネージャー等、緊急連絡先を事前に把握しておき、陽性となった際に速やかに連絡できるようにしましょう。
- 在宅系サービス、外部サービスの利用状況とその連絡先を把握しておき、陽性となった際に速やかに連絡できるようにしましょう。
5 応援体制を確認しておきましょう
職員が陽性になるとシフト調整が困難になります。同一法人や関係施設との応援体制を整えておきましょう。
- 職員が感染した際の系列施設間の応援体制を確認しておきましょう。
- 職員の緊急連絡先を把握しておきましょう。
- 必要に応じ、濃厚接触者となった職員が勤務継続する際の職員の滞在・宿泊場所の確保について検討しておきましょう。
施設で陽性者が発生した場合の初動対応を6点紹介します。

1 入居者の健康状態を確認しましょう
- 一人陽性者が出た時点で、施設内に感染が広がっているケースも少なくありません。速やかに入居者の健康状態を確認し、感染が疑われる場合は、陽性者と同様に扱い検査をしましょう。
2 個人用防護具(PPE)対応、隔離対応をしましょう
- 陽性者を速やかに隔離し、速やかにPPEで防護することで、施設内での感染拡大を防ぎ、濃厚接触者を増やさないようにしましょう。
3 濃厚接触者と考えられる入居者を確認し、居室対応としましょう。
- 発症日2日前から「手で触れることのできる距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策(マスクなど)無しで、陽性者と15分以上の接触があった者」がいないか確認し、居室対応とするのが望ましいでしょう。
- マスクなく接触のあった人(同席で食事、マスク無しの会話、喫煙など)、マスクの着用を確認できない陽性者と接触した可能性のある人、陽性者と同室で生活している人などは濃厚接触者と扱うのが良いでしょう。
4 保健所に報告しましょう
- 発生状況報告シートを作成し保健所に報告を行うとともに、発症日(無症状の方は検査を行った日)の2日前からの接触状況を確認し、濃厚接触者の居室対応を開始しましょう。また、陽性者の健康観察記録を開始しましょう。
発生状況報告シートについては、下記のページでご確認ください。
病院、高齢者・障がい者施設で感染者が発生した場合の対応について
5 陽性者を医療へつなげましょう
- 訪問診療や提携の医療機関、かかりつけ医へ連絡し、治療について相談しましょう。
- このため、平時から入居者や利用者のかかりつけ医や医療機関の連絡先を事前に把握しておくことが大切です。
- また、施設と契約している嘱託医や協力医療機関に対し、陽性となった場合にも往診や電話での診療が可能かどうか確認しておくことも重要です。
6 ご家族や外部サービス等へ連絡しましょう
- 家族、ケアマネージャー等、緊急連絡先を事前に把握しておき、陽性となった際に速やかに連絡しましょう。
- 在宅系サービス、外部サービスの利用状況とその連絡先を把握しておき、陽性となった際に速やかに連絡しましょう。
濃厚接触者となった場合の待期期間等について
療養が終了した後の対応について
経費の相談について
各種研修資料
介護サービスに従事している職員向けの、感染症対策の基礎から感染発生時の対応まで幅広く学べる研修サイト(eラーニング)
その他参考資料(リンク)
相談窓口
新型コロナウイルス感染症に関する一般的な問い合わせ先
札幌市新型コロナウイルス一般電話相談窓口
電話番号:0570-085-789(ナビダイヤル・毎日9時00分~18時00分)
※よくあるご質問はこちら

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。
Copyright © City of Sapporo All rights Reserved.