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更新日:2023年2月9日

平成19年度 第1回 札幌市災害時医療体制検討委員会

議事録(要約)

項 目 発 言 者 発 言 趣 旨
開会 飯田医療調整課長※1 開会の宣言
委員紹介
飯田医療調整課長 ・新規委員の紹介
・欠席委員の連絡
・副委員長の選出
委員長挨拶 河西委員長  
議事(1)
(連絡・調整会議※2からの報告)
川村会長※3 (概要について報告)
・「災害現場」「患者受入医療機関」「医療対策本部」の三つの場における基本的な活動内容をまとめた。
・行政、医師会、医療関係の役割を明確にした。
・医療班の派遣や患者の受入調整等に係る情報伝達体制の基本方針を定めた。
・今後の検討事項を整理した。
飯田医療調整課長 (資料1~6に基づき、詳細について説明)
○総論:資料1 (PDF:45KB)
・発災現場から被災傷病者及び平常時から医療を必要とする患者を医療機関に搬送し、迅速かつ適切な医療を提供するため、行政、医師会等関係団体及び医療機関が緊密な連携の下、各々の役割を明確にし、その役割に応じて積極的な活動を行う必要がある。
・情報伝達、医療救護活動、傷病者の搬送等について、具体的な体制の確立を目指すことが本検討委員会の趣旨である。
○関係組織と役割分担:資料2 (PDF:8KB)
・行政(医療救護活動に関係する機関)、関係団体(医師会等)及び医療機関の3つ組織に大きく分けて、それぞれの役割を明確に示した。
○医療対策本部の設置・情報連絡体制:資料3 (PDF:12KB)
・WEST19内に、医療救護活動を行う際に関係者が集まり迅速かつ適切な判断を行う場として「医療対策本部」を設置することが適当であるとし、医療対策本部を中心とした情報連絡体制について説明した。
・情報通信手段として、札幌市の防災行政無線や医師会の「緊急連絡システム」を使用することについて説明した。
○発災現場における指揮系統:資料4 (PDF:75KB)
・発災現場における救出・救助、また、応急救護活動等の場の設定、指揮など全体的なコーディーネートは消防の役割である。
・現場における医療救護班と消防との具体的な連携体制については、今後の課題である。
○医療救護班の確保・グループ化:資料5 (PDF:8KB)
・医療救護班の所属、機能等に応じて、ア)発災現場へ派遣する医療救護班、イ)応急救護所へ派遣する医療救護班に分けた。
○受入医療機関の確保・優先順位:資料6 (PDF:13KB)
・傷病者受入医療機関として、札幌市災害時基幹病院を第一選択、救急告示医療機関や救急二次医療機関を第二選択とする。
(医師会の「緊急連絡システム」について) 河西委員長 ・医師会で導入を進めている緊急連絡システムや医療救護班の編成状況について、医師会の五十嵐委員から御説明お願いしたい。
五十嵐副委員長  ・災害発生時には電話回線が制約され通話しにくい状況になることが予想されるため、札幌市医師会では、電話に代わる情報手段として、災害時に比較的通信可能な携帯電話の電子メールを利用した緊急連絡システムに着目し、「札幌市医師会緊急連絡システム」を構築中である。
・現在、医療機関からの申し出によるメールアドレスの登録作業を進めているところである。
・このシステムは、災害発生時に携帯電話の電子メールにより会員の安否及び病院の被災状況等を確認するものであり、また、応急救護所等への医療救護班出動要請についてもメールで連絡し、これに対して出動の可否をメールで返信してもらうものである。返信情報は集計できるようになっているため、札幌市災害対策本部にも情報提供が可能であり、医療救護活動を行う上で重要な役割を果たすものと思われる。
・連絡体制及び医療救護班の登録については、現在、市内病院223施設に対して登録の御協力をお願いしたところ、6月28日現在、連絡体制の登録は74医療機関、医療救護班については、59医療機関より75チームの協力の申出をいただいている。
(薬剤師会の情報連絡システムについて) 河西委員長 ・薬剤師会で独自に無線によるシステムを構築していると聞いている。森山委員から御説明お願いしたい。
森山委員 ・薬剤師会としても防災無線を何台か用意したいと考えている。ぜひ札幌市の方から、各団体の方へ、こういう整備をしていただいたらいかがかという要請文があれば、薬剤師会としてはよろしいのかなと思っている。
(DMATの登録状況等について) 河西委員長 ・発災現場においては、DMATがあるということだが、北海道ではDMATというのは、今現実に存在しているのかどうか。全国を見た時に、大体どのくらいの数が今DMATとしてあるのか、事務局の方で把握していたら説明をお願いしたい。
飯田医療調整課長 ・DMATについて、全国的な数字は把握していない。
・北海道DMATについては、現在、体制として準備が進められているというように聞いている。
(訓練の必要性)
(市民への広報・情報提供について)
浅井委員 ・毎年、丘珠空港で行っている航空機事故の訓練などを活かしていくとよいと思う。
・災害時には必ず警察が関わってくるので、警察との連携は欠かせない。
・市民向け公開講座など、市民に対するアピールも理解も必要ではないか。
議事(2)
(事務局からの説明)
飯田医療調整課長 (資料7に基づき、説明) 資料7(PDF:8KB)
○検討事項(課題)
・医療救護体制の構築ということだが、まずは、具体的な医療救護班の編成、あるいは配備計画について、それぞれ想定される医療班の種類、機能に応じて、具体的にどういう形で編成をしていけばいいのかといったようなことから詰めていきたい。
・傷病者の受入医療機関の確保については、基幹病院における傷病者受入体制を具体的に確立していきたい。
・基幹病院以外の市内の医療機関における傷病者の受入体制を把握しながら、トータルとしての受入体制がどのような形で想定をされるのか、検討していきたい。
・医薬品や医療資機材の供給体制については、現在のところ、医薬品の卸売協同組合などと提携を結んで、その供給をお願いしているところだが、今後は、具体的な連絡体制、医薬品等の搬送手段の選定などについてさらに詰めていきたい。
・病院単位の医療班とは別に、個人で参加をされる意思をお持ちの医師などの従事者の方に有効に出ていただけるような制度についても検討を進めたい。
・医療機関などでライフラインが途絶する、特に、電気、水などが使えなくなるといったような状況が非常に重大なことになるため、素早い復旧等についてライフラインの各社とどういった連携をとれば、それが確保できるのかという手続手順について検討していきたい。
・透析患者さんへの医療提供体制や歯科医療の部分における具体的な活動体制などについても今後、考えていきたい。
○実施事項
・災害時基幹病院を対象とした会議を開催したい。
・実際に机上訓練などを行って検証していきたい。
 例えば、指揮系統の確認、医師会、保健所などの関係先との連絡の方法、防災無線の使用方法や医療救護班の派遣の手続手順などについて、訓練を行って検証したい。
・昨年度、市内の全病院に対して災害対策の状況について実態調査を行った結果については、具体的な今後の検討に際して、有効に活用させていただきたい。
(圏域外への傷病者搬送について) 牧瀬委員 ・札幌市外の医療機関に傷病者を搬送しなければならない場合があると思う。その場合、誰が誰と交渉して、どんな手段で運ぶというようなことを想定しておく必要があるのではないか。
河西委員長 ・圏域外に搬送するということはどうしても必要になる。基幹病院に全ての傷病者が搬送されたら全部パンクしてできなくなるだろうということは想定できることである。
・札幌市外の医療機関への傷病者搬送について想定することは重要である。近隣市町村の医療機関との連絡調整、搬送手段など圏域外への傷病者搬送に係る体制を確立する必要がある。今年度の課題として検討していただこうと思う。
(医師等医療従事者の確保について) 川村会長 ・病院単位の医療救護班とは別に、個人で参加できる医師等医療従事者による医療救護班の編成などを含めて、人的確保に係る対策が必要である。
河西委員長 ・ドクターにしても看護師にしても、多分、本当に不足するだろうと思われる。フリーで参加できる方をどうやってコーディネイトするかということも非常に大きな問題で、看護協会の方にも声をかけていかないと、ドクターだけ集まってもなかなか仕事ができないということもあるので、この点も検討していただきたい。
(看護職との連携について) 中村委員 ・看護協会をはじめとして、訓練を含めて看護職ともぜひ連携していただきたい。
・看護職はほとんど、自分の病院で、とにかく誰も来ない間にどう守るかというのがとても大きなことである。被災直後から自分の病院をどう守るかというあたりについて、例えば、自分たちの病院に傷病者が運ばれてきた時、病院におけるトリアージや応急処置をどうするかということも含めて検討していただきたい。
(市民への広報・情報提供・平常時からの啓発について) 山崎委員 ・どこの病院へ行けば治療を受けられるのかなど、市民への広報体制について検討する必要がある。
・例えば透析を受けている患者さんは、どこの病院へ行けばやってくれますよというようなことを、だれが広報するか。あるいは災害対策本部の中には広報の担当もあるかと思うが、マスコミの対応などについても検討が必要なのではないか。
河西委員長 ・市民向け公開講座など、平常時から応急救護所の設置場所など災害時医療について啓発することも必要だ。
(札幌市災害時基幹病院の見直しについて) 伊古田委員 ・現在の基幹病院は指定されて以来、ここ10年変更していない。一定規模以上の急性期病院を基幹病院に加える必要があるのではないか。現在の基幹病院の見直しについて検討されたい。
飯田医療調整課長 ・10年くらい前にお願いした時には、地域バランスなども考えて、スタートしたわけだが、それぞれ病院の機能などが充実しているところもあるので、基幹病院としての位置づけ、あるいはそれと同じような機能をもつ医療機関なのかということは整理をさせていただき、重要な医療機関の拠点として、何とか活動できるような体制には検討したい。
(医療機関の事務職の役割について) 浅井委員 ・ロジスティックな面で事務職の役割は非常に大きいので、今後ともぜひ連携を図っていきたい。
(傷病者の航空搬送(ドクターヘリの活用等)に係る体制について) 浅井委員 ・搬送ということで、高橋先生からドクターヘリ、災害の時どうするかについて、コメントをお願いしたい。
高橋委員 ・現時点では、災害時にドクターヘリがどのように機能するかについては、決められていないのが現状である。このような検討の場において、ドクターヘリをはじめとした航空搬送について検討する必要がある。
河西委員長 ・連絡調整会議でドクターヘリ、あるいは航空機搬送のことも含めて検討していただきたい。
・基幹病院の会議に、医師会の委員の参加をお願いしたい。
閉会 飯田医療調整課長 閉会の宣言

※1 札幌市災害時医療体制検討委員会「事務局」としての発言・説明
※2 「札幌市災害時医療関係機関連絡・調整会議」の略
※3 「札幌市災害時医療関係機関連絡・調整会議」の会長

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