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更新日:2011年2月27日

札幌市立大学設置基本構想

 (仮称)札幌市立大学基本構想

市立高等専門学校・高等看護学院の大学化に向けて
平成15年9月
札幌市

 大きなネットワークで「札幌文化」を世界に発信

「(仮称)札幌市立大学基本構想」は,大学設置に関する札幌市の基本的考え方と枠組みを定め,今後の具体的な計画策定の指針となるものです。
平成13年11月,市立高等専門学校と高等看護学院の大学化の必要性と方向性について幅広い市民論議を行うために「大学化検討懇話会」を設置し,インターネットやニュース紙による情報提供と意見募集,フォーラムの開催などを通じて,市立大学の設置について市民の皆さんと一緒に考える多様な機会を設けてきました。
こうした論議を経て,平成14年12月に同懇話会から「早期の大学化を目指すべき」との提言を受けました。提言の公表以来,デザインや看護の関連団体から市立大学への期待や支援を表明する声が相次いで寄せられています。
私は,市民論議の経過や世論を踏まえて,平成18年春に開学することを決断し,基本構想を策定しました。
この基本構想においては,地域貢献が市立大学の担う最大の使命であることを「市民に開かれた大学」,「市民の力になる大学」,「市民が誇れる大学」の三つの視点から改めて明確にするとともに,「環境との共生」や「すべての人にやさしいユニバーサルデザイン」という考え方を重視しました。
市立大学は,札幌市の行政施策と緊密な連携が可能であることから,さまざまな地域課題に効果的に取り組むことができるほか,札幌市の生涯学習施設などが有する多様な機能を活用することにより,市民のだれもが,いつでも,どこでも学べるように,まち全体にキャンパスを広げることができます。
さらに,産業界や保健・医療・福祉機関はもとより,地域の大学やNPO,海外の大学・研究機関などと幅広く連携することにより,少人数の小さな大学ではありますが,大きなネットワークで「札幌文化」を世界に発信していきたいと考えています。
「知の時代」といわれる21世紀において,この大学が,「市民の力みなぎる,文化と誇りあふれる街」の実現に大きな役割を果たせるように,市民の皆さんと一緒に育てていきたいと考えていますので,本構想の推進にご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。
平成15年9月

札幌市長 上田文雄

 目次

札幌市立大学が担う使命~地域貢献への三つの視点

  1. 市民に開かれた大学
  2. 市民の力になる大学
  3. 市民が誇れる大学

本編

第1大学設置の趣旨

  1. 学術研究の高度化と専門職に求められる能力の向上に対応する
  2. デザイン,看護分野における需要拡大と地域社会の要請にこたえる
  3. より大きな価値を生み出す「知と創造の拠点」を目指す
  4. 高専と高看の現状

第2大学の基本理念

  1. 基本理念「国際的視野を持ちつつ地域社会への貢献を果たす」
  2. 基本理念を実現するための三つの理念

「人間重視を根幹とした世界に通用する人材の育成」
「大きなネットワークを持った発展性のある大学」
「デザインと看護の連携を通じた新領域の先駆者」

第3実践的専門職業人の育成と地域課題に対応した研究

  1. 学部・学科構成
  2. デザイン系学部
  3. 看護系学部
  4. 共通教育上の特色
  5. 研究上の特色
  6. 両学部の連携・共同とそれに伴う相乗効果

第4幅広い就学機会の提供

  1. 多様な選抜方法と幅広い入学機会
  2. 柔軟な履修制度
  3. 障がいのある学生の就学に対する多様な支援
  4. 学生支援制度

第5地域社会への貢献

  1. 地域産業への貢献
  2. 保健・医療・福祉への貢献
  3. 継続教育,生涯学習への貢献
  4. 芸術・文化,まちづくりへの貢献
  5. 道内自治体への貢献
  6. 地域貢献のための附属研究センターの設置
  7. 大学間ネットワークの形成

第6国際社会との連携

  1. 海外先進大学との提携
  2. UMAP(アジア太平洋大学交流機構)などへの参加
  3. 留学生の受け入れと支援

第7透明性・柔軟性・効率性の高い運営

  1. 学長のリーダーシップと効率的・機動的な運営
  2. 外部評価の実施と評価結果等の情報公開
  3. 柔軟な教職員任用

第8校地・校舎,附属機関等

  1. 芸術の森キャンパス
  2. 桑園キャンパス
  3. 附属機関
  4. 設置・運営経費

第9開学の時期等

  1. 開学時期
  2. 高専・高看の募集停止と大学への移行
  3. 大学院

 札幌市立大学が担う使命~地域貢献への三つの視点(目次に戻る)

(仮称)札幌市立大学は,デザイン系学部と看護系学部の2学部で構成し,高い資質・能力を備えたデザイナーと看護職の育成とともに,地域課題にかかわる研究への積極的な取り組みを通じて,地域社会全体への貢献を目指しています。
このため,地域社会を支える市民とともに歩む大学の使命として,
「市民に開かれた大学」「市民の力になる大学」「市民が誇れる大学」という三つの視点を掲げます。

1 市民に開かれた大学

(1)学べる機会をふやします

学ぶ意欲を持つあらゆる人に門戸を広げると同時に,学生が安心して学生生活を送れる環境を整えます。また,市民向けの公開講座の開催,高校生による大学カリキュラムの受講などのほか,小中学生にも大学の教育機能を提供します。

【取り組み】
  • 個性豊かな学生を受け入れる多様な入試制度
  • 社会人が働きながら学べる仕組み
  • 障がいのある学生に対する教育・就職上の支援
  • 市民が参加できるさまざまな生涯学習のメニュー
  • 高校生や小中学生に大学の教育機能を提供する仕組み
  • あらゆる人にとって利用しやすいユニバーサルデザインの校地・校舎

(2)市民に分かりやすい大学運営をします

積極的に情報公開を行いながら,市民への説明責任を果たせる大学を目指し,あらゆる面で透明性・柔軟性・効率性の高い大学運営を行います。

【取り組み】
  • 民間的発想や民間経営手法
  • 市民をはじめとする学外者の大学運営への参画
  • 外部評価実施と評価結果の公開
  • 具体的な目標設定に基づく運営
  • 任期制など,柔軟な教員任用方法

(3)大学間のネットワークづくりを支援します

札幌圏の各大学が連携し,それぞれの教育研究機能を提供しあうことで,学生の教育環境の充実をはじめ,地域社会へのより大きな貢献が可能になります。市立大学は,大学間のネットワークづくりに向けて積極的に取り組みます。

【取り組み】
  • 大学間の単位互換や大学施設の相互利用
  • 大学間の連携による共同講義や公開講座
  • 大学間の連携による共同研究
  • 大学間の連携によるインターンシップや高校・大学間連携

2 市民の力になる大学

(1)地域産業を元気にします

デザイン系学部を中心に積極的な産学連携に取り組み,地元企業との共同研究などを通じて産業の振興と創出を目指します。また,職業人にさまざまな再学習機会を提供することによって,地域産業の競争力向上にも貢献します。

【取り組み】
  • IT関連分野,ユニバーサルデザイン分野の共同研究
  • 札幌ブランドの形成や観光の魅力向上に向けたデザイン面からの取り組み
  • 北方圏にふさわしいデザインモデルの創造
  • 研修会,講習会の実施を通じた職業人の知識・技術の向上支援
  • 産業界に役立つ市場・技術情報などのデータベース化と情報提供
  • ベンチャー起業家への大学施設・設備の開放

(2)少子高齢社会の安心・安全を高めます

高度な看護職を育成することはもちろん,地域看護に関する研究や看護職への研修などを通じて,多方面から市民の健康保持・増進に貢献します。また,デザインと看護の連携・共同によって,高齢者や障がい者にやさしいユニバーサルデザインの普及にも力を入れます。

【取り組み】
  • 看護職の知識・技術の向上に向けた研修活動など
  • 看護有資格者の再就業を支援するための再学習・研修機会の提供
  • 看護職を対象とした情報提供・相談窓口の設置
  • 特定地区をモデルとした地域看護や子育てに関する実践的研究
  • ユニバーサルデザインに関する研究への取り組みと普及促進

(3)地球環境を大切にします

デザイン,看護の両学部ともに,環境に関する基礎教育を重視します。また,デザイン系学部ではエコデザインへの取り組みに力を入れ,地域の環境産業の振興を支援していきます。さらに,校舎整備の面でも環境配慮に努め,新校舎への新エネルギーシステムの導入などについても検討します。

【取り組み】
  • 基礎教育における環境分野の重視
  • エコデザインに関する専門教育と研究
  • 環境産業の振興に向けたデザイン面からの取り組み
  • 環境マネジメントの考え方を取り入た管理運営
  • 環境への負荷に配慮した校舎整備
  • 校舎への新エネルギーシステムの導入

(4)道内自治体の力になります

他自治体と連携・協力しながらさまざまな課題研究に取り組み,道都札幌として北海道全体の振興に貢献していきます。

【取り組み】
  • 地場産品のデザイン研究
  • 農村などの環境・景観向上に関する研究
  • 地域看護に関する研究成果の他自治体への提供
  • 他自治体の看護職に対する研修機会の提供

3 市民が誇れる大学

(1)世界に視野をひろげます

卒業生が世界を舞台に活躍できるよう,英語教育に力を入れるとともに,国際共通性のある教育プログラムを導入します。また,海外大学との提携,大学関連の国際機関への参加などを通じて世界の大学とネットワークを形成します。

【取り組み】
  • 国際的に共通性のある教育プログラム
  • 英語力を高める教育プログラム
  • 優れた外国人教員の積極的任用
  • 留学生の積極的受け入れと支援
  • UMAP(アジア太平洋大学交流機構)などへの参加を通じた学術交流や交換留学

(2)芸術と文化をはぐくみます

市内の芸術文化施設や市内で行われる芸術文化イベントをデザイン教育に活用するほか,それら施設・イベントを発展・振興させる視点から研究に取り組みます。また,地域文化の掘り起こしや継承・発展のために,協力していきます。

【取り組み】
  • 芸術文化施設を活用した教育プログラムや公開講座
  • 造形や表現に関する研究と公開講座
  • 芸術文化イベントの発展に向けたデザイン面からの取り組み
  • 地域住民・NPO等との連携による地域文化の掘り起こしなど

(3)快適で美しいまちをつくります

行政との連携・共同により,より便利で快適なまち,国際都市にふさわしい美しい街並みを実現するとともに,札幌を訪れる方へのホスピタリティの向上に向けた研究を進めます。

【取り組み】
  • 都市機能や都市景観の向上につながる研究
  • 高齢者や障がい者が安心して暮らせる都市基盤整備に関する研究
  • だれにでも分かりやすく使いやすい公共空間のデザインに関する研究

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本編

  第1 大学設置の趣旨(目次に戻る)

1 学術研究の高度化と専門職に求められる資質・能力の向上に対応する

環境問題が地球規模の課題となり,少子高齢化,高度情報化,国際化などが急激に進む今日,社会構造はますます高度で複雑なものとなっています。こうした時代の流れは,人々の意識と生活様式に大きな変化をもたらすとともに,学術研究の高度化と新たな学際領域の誕生に拍車をかけています。
また同時に,職業人にもより高い資質と能力が要求されています。とりわけデザイナーや看護職といった専門職の領域ではその傾向が顕著で,専門知識や技術はもとより,職務を遂行するうえでの倫理観と幅広い教養の修得が強く求められています。

2 デザイン,看護分野における需要拡大と地域社会の要請にこたえる

(1)市立高等専門学校(高専)を取り巻く状況

現代社会においては,高齢化の進展や地球環境への意識の高まりなどにより,あらゆる人にとって使いやすいユニバーサルデザイン,あらゆる面で環境に配慮したエコデザインといった新しいデザイン領域における需要が拡大しています。また,今後も成長が見込まれるIT(情報技術)分野でも,例えば,ユーザーインターフェースにおけるデザイン力が,商品やサービスの競争力を高めるうえできわめて重要な要素となっています。
地域産業界に目を向けると,産業に付加価値を与え,競争力を高めていくためのリーダー的存在が渇望されており,その役割を担える存在として,企画力や管理・運営能力,市場調査・開発能力など幅広い意味でのデザイン能力を持った高度な専門職業人の育成が求められています。

(2)市立高等看護学院(高看)を取り巻く状況

近年の医療の高度化・専門化や在宅医療の増加などに伴い,看護職には,これまで以上に緻密な観察に基づく的確な判断力と技術力,さらには対人関係能力が必要とされます。また,チーム医療の現場における他職種との調整をはじめ,保健・医療・福祉分野における役割や責任の拡大に伴い,幅広い教養と確かな知識・技術に裏付けられた高度な問題解決能力が求められています。さらに,訪問看護ステーションや高齢者保健福祉施設などにおける看護需要が増大していく中,関係行政機関等との連携を図ることのできる看護専門職の育成が大きな課題となっています。
なお,地域における看護職の需給バランスを見た場合,今後も当分の間,看護職の不足が続くと予測されています。

3 より大きな価値を生み出す「知と創造の拠点」を目指す

以上のことから,高専と高看が,社会構造の変化に的確に対応しながら地域社会の要請にこたえていくためには,4年制大学化によるレベルアップを図る必要があります。
両校を大学にすることによって,デザイン,看護分野における需要の拡大と変化に対応した専門職業人を輩出できるほか,デザイン分野では,産業や芸術・文化の振興,都市機能・景観の向上などへの幅広い貢献が可能となります。
また,看護分野では,地域看護体制の充実をはじめ,現職看護職や未就業の看護有資格者への多様な学習機会の提供などを通じて,市民の健康保持・増進への一層の貢献が可能となります。こうした高等教育機関が地域に整備されることに加えて,札幌市自らが大学を設置することの意義は,市立大学が産業振興施策や保健・医療・福祉施策をはじめとする札幌市のさまざまな行政施策と緊密かつ有機的に連携できるために,札幌市の地域課題の解決に効果的に取り組めることにあります。
さらに,市立大学である利点を生かして,札幌市の生涯学習施設などが有する多様な機能のネットワークを活用して,教育・研究の場をまち全体に展開して,その成果を広く市民に還元することができます。
国際都市「さっぽろ」が設置する大学の優位性を生かして,全世界から優れた学生・教員が集まり,そこに集積される人的・知的資源を活用することで,まちづくり全体に,より大きな価値を生み出す「知と創造の拠点」となる市立大学を目指します。

4 高専と高看の現状

(1)高専の現状

平成3年に開校した高専は,中学卒業時から5年間の早期一貫教育を行うデザイン系高等教育機関として,これまで実践的職業人を数多く育成してきたほか,企業や行政からの受託研究などを通じて産業の振興や市民生活の向上に貢献してきました。
しかし,高学歴指向と少子化の進展に伴い進路決定時期が高年齢化する中,高専本科の志願倍率は低下傾向にあります。また,本科卒業後も,専攻科や他大学へ進学する学生が増加しており,実践的職業人の輩出を本旨とする高専は,過渡的な教育機関としての性格を強めつつあります。

  • 所在地:札幌市南区芸術の森1丁目
  • 開校年月:平成3年4月(専攻科は平成8年4月)
  • 学科:インダストリアル・デザイン学科
  • 専門分野:環境・建築・工業・工芸・視覚デザインの5分野
  • 修業年限:本科5学年,専攻科2学年
  • 学生数:本科395人(1学年定員80人),専攻科46人(1学年定員20人)
  • 教員数:38人(専任教員)
  • 志願倍率:2.43倍(平成15年度本科)
(2)高看の現状

昭和40年に開校した高看は,高校卒業後の3年課程の専修学校として,これまで市立札幌病院をはじめとする地域内の医療機関に実践的ケア能力の高い看護職を多数輩出し,「技術の市看」として市民の健康支援に寄与してきました。
しかし,高看のカリキュラムは4年制大学に比べて過密で,メディカルケア主体の内容にならざるを得ないこともあり,幅広い教養や能力を十分身につけさせるうえで制約があります。また,近年の看護大学の増加に伴い,高看と他大学を併願するケースが増え,両校に合格した場合は大学を選択する学生が非常に多くなっています。

  • 所在地:札幌市中央区北11条西13丁目
  • 開校年月:昭和40年4月(平成7年10月に現在地に移転)
  • 学科:看護科(専門課程)
  • 修業年限:3学年
  • 学生数:133人(1学年定員50人)
  • 教員数:13人(専任教員)
  • 志願倍率:10.92倍(平成15年度)

高専・高看とも,平成15年5月1日現在の資料による。

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 第2 大学の基本理念(目次に戻る)

1 基本理念「国際的視野を持ちつつ地域社会への貢献を果たす」

札幌市立大学は,市が設置・運営する大学として,何よりも地域社会への貢献が強く求められる存在です。また同時に,市民からの負託にこたえ,地域貢献という使命を果たし続けていくためには,常に世界に視野を広げ,質の高い教育研究活動を追求していくことが不可欠です。
このため,市立大学では,「国際的視野を持ちつつ地域社会への貢献を果たす」ことを大学の基本理念とし,基本理念を実現するために,さらに三つの理念を掲げることとします。

2 基本理念を実現するための三つの理念

(1)理念1「人間重視を根幹とした世界に通用する人材の育成」
  • デザインと看護に共通する「人間重視」の考え方を常に基本とし,一人の人間から社会全体までを対象に,安全で快適な暮らしを創造できる実践的な専門職業人を育成します。
  • 優れた教員による質の高い教育を通じて,専門職業人に求められる高度な知識と技術に加え,幅広い教養と豊かな人間性,国際性を涵養し,広く世界に通用する人材を育成します。
(2)理念2「大きなネットワークを持った発展性のある大学」
  • 市が設置する大学という特性を十分に生かし,行政施策や公的機関との緊密な連携を図りながら,地域課題に対応した教育研究を積極的に展開します。
  • 市民,NPO,産業界,他大学など,地域内のさまざまな層や分野,団体,機関との有機的連携を通じて,規模は小さくとも大きなネットワークを持った発展可能性の高い大学を志向します。
  • 「市民に開かれ市民が支える」透明性・柔軟性・効率性の高い大学運営を行い,地域社会との関係におけるモデルとなる新しいスタイルの大学を目指します。
  • 札幌市が培ってきた姉妹都市,北方圏およびアジア諸国との交流実績を活用するほか,海外大学との積極的な提携,国際共通性のある教育研究の仕組みづくりなどを通じて国際交流の拠点を目指します。
(3)理念3「デザインと看護の連携を通じた新領域の先駆者」
  • デザイン,看護の両学部が積極的に連携・共同することによって学際分野に取り組み,これからの時代が求める新たな教育研究領域において先駆的役割を果たす大学を目指します。

(仮称)札幌市立大学の概要

■基本理念「国際的視野を持ちつつ地域社会への貢献を果たす」

  • 理念1「人間重視を根幹とした世界に通用する人材の育成」
  • 理念2「大きなネットワークを持った発展性のある大学」
  • 理念3「デザインと看護の連携を通じた新領域の先駆者」

■開学時期平成18年春の開学を目指す

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 第3 実践的専門職業人の育成と地域課題に対応した研究(目次に戻る)

1 学部・学科構成

学部については,デザイン系学部と看護系学部の2学部を設置し,教育上の効果が高い少人数教育を行います。

2 デザイン系学部

(1)学部・学科の概要

デザイン系学部では,芸術と工学を高度に融合し,人間中心の視点に立ったデザインを創造します。時代や社会の要請を的確に捉えた教育研究に取り組むとともに,地域産業や芸術・文化の振興をはじめ,都市機能や都市景観の向上など,まちづくり全体に幅広く貢献していきます。学科については,教育内容,履修コースなどを具体的に調査・検討した上で,2学科程度で構成し,教育研究上の対象分野は以下の2分野とします。

《生活空間デザイン系》

工芸品・工業製品から都市や自然環境まで,生活空間を構成する実体のデザインに取り組みます。人間や地球環境への配慮を重視し,「もの」や「空間」を教育研究の対象とします。

《情報デザイン系》

IT(情報技術)が進展する中,多様な情報を人間中心の視点でデザインし,人と人,人と社会との豊かな関係を創造します。文字,映像,音響などさまざまな「コミュニケーションのあり方」を教育研究の対象とします。

(2)入学定員

100人
※社会人を中心とするコース(夜間開講)の定員20人を含みます。
※編入学は,今後検討を進めます。

(3)育成する人材像

デザイン系学部では,以下のような資質・能力を備えたデザイン系人材を育成することを目標に教育を行います。

  • デザインの源泉である美的感性やデザインを具現化していく工学的素養
  • 地域産業を牽引できる企画力や管理・運営能力,市場調査・開発能力
  • 新たな価値を発見する柔軟な発想と,それをデザインできる高い独創性
(4)専門教育の特色

デザイン系学部における専門教育の特色は以下のとおりとします。

  • あらゆる人にとって使いやすいユニバーサルデザインに関する基礎教育
  • あらゆる面で環境に配慮したエコデザインに関する基礎教育
  • デザインの「道具」として最先端のIT(情報技術)を使いこなせる教育
  • 北海道の自然環境や地域特性をデザインの対象とする教育
  • 国際通用性を持った資格や認証が得られる教育

3 看護系学部

(1)学部・学科の概要

看護系学部では,豊かな人間性と人間愛にあふれ,医療の高度化・専門化に対応できる知識・技術を備えた看護専門職を育成することによって,少子高齢社会における地域看護需要の増大にこたえ,市民の健康保持・増進に貢献します。

《看護学科》

(1)あらゆる年齢と性別,(2)健常者から傷病者までのさまざまな健康レベル,(3)生を受けてから死に至るまでのあらゆる段階,における人の健康を援助するための「看護基礎教育」に加え,「札幌の地域社会の特性に対応した看護」を教育研究の対象とします。看護学科の卒業生は,看護師および保健師の国家試験受験資格を取得できるものとします。

(2)入学定員

80人
※編入学は,今後検討を進めます。

(3)育成する人材像

看護系学部では,以下のような資質・能力を備えた看護専門職を育成することを目標に教育を行います。

  • 豊かな人間性と人間愛に加えて優れた知性と技術
  • 医療施設,福祉施設などにおけるケアを自律的に推進し,リーダーシップをとれる能力
  • 市民の健康を守るための社会体制づくりに参画でき,在宅看護,保健指導などの地域看護需要に対応できる能力
  • 看護職同士はもとより,他の専門職種や関係機関と連携する際の調整能力
(4)専門教育の特色

看護系学部における専門教育の特色は以下のとおりとします。

  • 看護学の理論的理解と実践の方法・技術を習得する教育
  • 医療の高度化・専門化や生活習慣病の増加,少子高齢社会の進展に対応できる看護に関する教育
  • 家庭や地域,保健医療機関を含むさまざまな場面での看護に関する教育
  • 日常生活における疾病予防や健康保持・増進に関する教育
  • 市民の健康づくりにとって重要な,地域の組織化や関係諸機関の連携,介護支援に関する教育

4 共通教育上の特色

デザイン,看護いずれの領域においても必要とされる実践的な職業人としての資質・能力を養うため,共通教育の面では,以下のような取り組みに力を入れます。

《教養教育,環境教育の重視》
  • 人間や現代社会への幅広い理解の促進
  • 環境との共生に対する意識の醸成
  • 豊かな感性や高い倫理観の涵養
  • 課題探求能力や問題解決能力の養成
《コミュニケーション教育の重視》
  • 的確な意思疎通と豊かな人間関係形成が図れる能力の養成
  • 実用英語,専門領域における英語の習得
  • 高度情報化社会に不可欠な情報リテラシーの習熟
《国際性を養う教育手法の導入》
  • 国際共通性を持った教育プログラム,教育システムの構築
  • 優れた外国人教員の積極的任用
  • 留学生の積極的受け入れと,学生の海外研修
  • 実習の導入
  • 海外大学との提携による交換留学や学術交流の推進
《教育効果の高い制度・手法の導入》
  • 演習を中心とした少人数教育の重視
  • セメスター制の導入
  • インターンシップ等の就業体験や実習の重視
  • 実務経験者による教育プログラムの導入
  • 公共施設・機関などを活用した教育プログラムの導入
  • 各授業の到達目標と成績評価基準の明確化

5 研究上の特色

研究の面では,「産・看・学・公」の連携による取り組みを特色とします。すなわち,「産」(産業界),「看」(看護を中心とした保健・医療・福祉分野),「学」(大学等),「公」(行政,NPO等)の緊密な連携を通じて,地域課題に対応した研究に積極的に取り組むこととします。

《デザイン系学部》

産業界や行政の産業振興施策などとの連携を通じて,地域産業や芸術・文化の振興,都市機能や都市景観の向上などにつながる研究に力を入れます。

《看護系学部》

保健・医療・福祉行政や関係機関などとの連携を通じて,地域看護の充実や市民の健康保持・増進につながる研究に力を入れます。

6 両学部の連携・共同とそれに伴う相乗効果

デザイン,看護の両学部が連携・共同できる仕組みを構築し,ユニバーサルデザインなどに関する学際的な教育研究を行うことによって,少子高齢社会における安全で快適なまちづくりの推進をはじめ,保健・医療・福祉産業の振興,新たな教育研究領域の開拓など,既存の大学にはできなかった先進的・個性的な取り組みを目指していきます。

  • 両学部に共通するテーマによる共同演習の実施(福祉型まちづくり,医療・介護機器,バリアフリー住宅など)
  • 両学部と行政,産業界との連携による共同研究の実施(ユニバーサルデザインの視点に立った都市基盤整備,医療・福祉分野を対象とするデザインなど)

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 第4 幅広い就学機会の提供(目次に戻る)

1 多様な選抜方法と幅広い入学機会

学ぶ意欲を持つあらゆる人に対して門戸を広げることを基本とし,さまざまな資質や能力を持った個性豊かな学生を受け入れられるよう,多様な選抜方法と幅広い入学機会を設けることを検討します。

  • 推薦選抜,AO入試の実施
  • 編入学の実施
  • 社会人を対象とした特別選抜の実施
  • 外国人留学生を対象とした特別選抜の実施

2 柔軟な履修制度

日中に仕事を持つ社会人学生をはじめ,留学生,帰国子女等の履修に配慮した柔軟な履修制度の導入を検討します。

  • 都心部サテライト教室での講義の実施
  • インターネット等による遠隔講義の実施
  • 昼夜開講制,長期履修学生制度の導入
  • 秋季入学の導入

3 障がいのある学生の就学に対する多様な支援

キャンパスのユニバーサルデザイン化を進めて施設・設備面での障壁をなくすことに加え,ボランティアや学生の協力を得ながら,障がいのある学生が安心して就学できる仕組みや環境づくりに努めていきます。

  • 施設・設備の整備
  • 入試・授業等への支援
  • 学生生活における支援
  • 障がいのある学生支援のためのガイドライン整備や学内支援組織の設置

4 学生支援制度

(1)各種支援制度

学生が安心して学生生活を送り,学業に専念できるよう,さまざまな支援制度を検討します。

  • 経済的理由から就学が困難な学生を支援するために,市民や経済界などの協力を得ながら奨学金制度を整備します。
  • 家庭の経済的事情や不慮の災害により修学の継続が著しく困難な学生に対し,学納金の軽減制度を整備します。
  • 留学生の生活を支援するために,住宅や生活習慣などに関する相談窓口を設けます。
(2)地元出身者への配慮

市立大学は,学ぶ意欲のあるあらゆる人に門戸を開くことを基本とするため,地元出身者に限定した推薦入学枠などは設けないこととします。しかし,入学金の減額など,学生納付金上の配慮について検討します。

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 第5 地域社会への貢献(目次に戻る)

市立大学では,デザイン,看護それぞれの専門性を生かした取り組みに加え,大学が持つ多様な知的資源を地域に還元する仕組みをつくり,地域産業の振興や地域看護への貢献,芸術・文化の向上など,まちづくり全体に幅広く貢献していきます。また,第一義的には市域を対象としつつも,道都・札幌としての役割を踏まえ,北海道全体への貢献も目指していきます。

1 地域産業への貢献

(1)デザイン関連産業の振興

デザイン系学部では,各種関係機関と協力しながら,デザイン関連産業の振興に向けて積極的に取り組みます。とりわけ,IT(情報技術)や観光に代表される札幌の産業特性に対応したデザイン研究,時代の要請ともいえる環境産業の振興,北方圏にふさわしい新たなデザインモデルの創造といった取り組みに力を入れます。さらに,研修会や講習会の実施を通じて,職業人の知識・技術の向上を支援するほか,ベンチャー起業家への大学施設・設備の開放も検討します。

(2)保健・医療・福祉関連産業の振興

デザイン,看護両学部の連携・共同による取り組みを通じて,あらゆる人にとって利用しやすいユニバーサルデザインの生活用品,医療・看護・介護機器をはじめ,高齢者や障がい者にやさしいバリアフリー住宅の開発など,保健・医療・福祉分野の産業を振興するとともに,競争力の高い地場産業の創出を目指していきます。

2 保健・医療・福祉への貢献

(1)地域看護体制の充実

看護系学部では,保健・医療・福祉行政をはじめ,関係機関と連携を図りながら地域看護の充実に取り組むことによって,少子高齢社会における市民の疾病予防と健康保持・増進に貢献していきます。また,特定地区をモデルとした地域看護や子育てに関する実践的研究などにも取り組みます。

(2)研修,再学習機会の提供

現職看護職の知識・技術向上や看護有資格者の再就業を支援するため,さまざまな研修,再学習の機会を提供することによって,地域全体の看護力の底上げに貢献していきます。

3 継続教育,生涯学習への貢献

(1)継続教育と生涯学習の充実

職業人の継続教育への需要にこたえるプログラム開発や,働きながら学びやすい仕組み・制度を整備します。また,社会人の教養的な学習需要にもこたえられるよう,札幌市生涯学習センター(ちえりあ)や芸術の森をはじめとする市内の生涯学習機関との連携を図り,多様な生涯学習メニューを提供していきます。

(2)高校,小中学校との連携強化

地域内の高校との効果的な連携策を検討するほか,小中学生を対象とする教育プログラムの開発を通じて,小中学生にも大学の教育機能を提供していきます。

4 芸術・文化,まちづくりへの貢献

芸術の森や札幌コンサートホール(キタラ),市内の美術館をはじめとする芸術・文化施設,PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)などの芸術・文化イベントなどと積極的な連携を図り,それらを教育プログラムや市民向け公開講座に活用するなどして,地域の芸術・文化向上に貢献していきます。また,地域のシンクタンク的存在として,都市機能や都市景観の向上,歴史的建造物や伝統芸能などの地域文化の発掘・活用など,まちづくりのさまざまな面に教員や学生が持つ知的資源を還元します。

5 道内自治体への貢献

他自治体との連携・協力により地場産品のデザイン開発や農村等の景観向上に関する共同研究に取り組むなど,道都札幌として北海道全体の振興に貢献していきます。

6 地域貢献のための附属研究センターの設置

地域社会への貢献を具体的に展開するために,市立大学に附属研究センターを設置します。このセンターには,デザイン系,看護系の両学部における教育研究を基盤として,以下のような機能の整備を検討します。

(1)産学連携の促進機能

デザイン分野を中心に,地元企業のビジネスに直結する共同研究や受託研究を行うほか,市場・技術情報や知的財産権などに関する情報の収集・分析,データベースの構築などを通じて産学連携の促進と地域産業の振興に貢献します。

(2)デザインと看護の共同研究機能

デザイン系学部と看護系学部を併せ持つ特色を生かし,両学部の教員の連携により,ユニバーサルデザインの視点に立った都市基盤整備や医療・福祉分野を対象とするデザイン研究に取り組みます。

(3)地域看護の支援機能

看護職向けに専門的情報の収集・提供や相談窓口の設置を行うほか,地域看護上の課題解決に向けた実践的研究を行います。また,在宅看護や介護に関する相談・研修,健康管理に関する市民への普及・啓発といった行政などの取り組みを支援します。

(4)リエゾンオフィス機能

地域に開かれた研究機関とするため,企業や関係機関からの産学連携などに関する相談・連絡窓口となるリエゾンオフィスをセンター内に設置します。また,その機能を補完する窓口の都心部開設についても検討します。

7 大学間ネットワークの形成

地域内の大学が連携・協力して,それぞれの特長ある教育研究機能を提供しあうことは,在学中の大学生はもちろん,地域社会や産業界にも大きなメリットをもたらします。このため,市立大学の開学を契機に,札幌圏の国公私立大学等のネットワーク形成に関して積極的に取り組みます。

《大学間のネットワーク化による取り組み事例》
  • 大学間の単位互換
  • 大学間連携による共同講義や共同公開講座
  • 大学間連携による共同研究
  • 大学間連携によるインターンシップや高校・大学間連携
  • 図書館など大学施設の相互利用

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 第6 国際社会との連携(目次に戻る)

1 海外先進大学との提携

デザインや看護の分野で先進的な教育研究を行っている海外大学との提携を進め,学生の交換留学や教員間の学術交流を活発化することによって,教育研究の高度化を図ります。

2 UMAP(アジア太平洋大学交流機構)などへの参加

アジア・太平洋地域の29カ国・地域が会員となっているUMAPなどの大学関連の国際機関への参加を通じて,海外との単位互換や短期留学の機会を学生に提供するほか,教員の交流機会の拡大を図ります。

3 留学生の受け入れと支援

アジア諸国を中心に留学生を積極的に受け入れることによって国際貢献を果たすと同時に,日本人学生の国際性をはぐくみます。また,留学生への経済面や日常生活面でのきめ細かな支援策について検討を進めます。

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 第7 透明性・柔軟性・効率性の高い運営(目次に戻る)

市立大学の設置・運営形態については,札幌市行政との強い連携を重視するとともに,地域社会に積極的な貢献を果たせる形態を基本とします。また,今年成立した地方独立行政法人法に基づく公立大学法人制度の選択も視野に入れていますが,現段階では関連政令等が未整備のため,今後,制度のメリット・デメリットを十分に検討のうえ,透明性・柔軟性・効率性の高い設置・運営形態を目指します。

1 学長のリーダーシップと効率的・機動的な運営

大学経営と教育研究の責任者として学長がリーダーシップを発揮できる体制を構築します。また,民間的発想や民間経営手法を積極的に取り入れ,効率的で機動的な組織づくりを行うとともに,具体的な目標設定に基づく運営を行います。さらに,環境保全の観点から,大学運営に環境マネジメントの考え方を取り入れます。

2 外部評価の実施と評価結果等の情報公開

学外識者による外部評価を定期的に実施し,その内容をすべて公開することによって,透明性の高い大学運営の実現と教育研究活動の継続的改善,高度化を目指していきます。また,市民に開かれ市民が支える大学として,市民をはじめとする学外者が運営に参画できる仕組みを構築していきます。

3 柔軟な教職員任用

さまざまな経歴や高度な専門性を持つ優秀な教職員を確保・任用できるよう,任期制の導入について検討します。教員においては,教育,研究,社会貢献などの業績を多面的に評価し,研究費などに反映させる仕組みをつくります。また,事務局においては大学運営に関して専門性の高い職員(アドミニストレーター)を登用し,教学部門と経営部門の連携が円滑に行える体制づくりを目指します。

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 第8 校地・校舎,附属機関等(目次に戻る)

校地・校舎の配置と運用にあたっては,現在の高専がある「芸術の森キャンパス」および高看のある「桑園キャンパス」の既存施設と周辺の教育資源を最大限に活用することとします。また,大学設置に伴い校地・校舎を拡充・改修する際には,市民に開かれたキャンパスを目指すとともに,あらゆる人にとって利用しやすいユニバーサルデザインによる施設整備を目指すほか,環境保全の観点から,環境への負荷に配慮した整備手法や施設への新エネルギーシステムの導入についても検討します。

1 芸術の森キャンパス(大学本部,デザイン系学部)

芸術の森キャンパスには大学本部とデザイン系学部を配置し,共通教育とデザイン系学部の専門教育を行います。また,芸術の森と隣接するメリットを積極的に生かし,相互連携できる仕組みをつくります。
《所在地》南区芸術の森1丁目

2 桑園キャンパス(看護系学部)

桑園キャンパスには看護系学部を配置し,看護系学部の専門教育を行います。また,主たる実習病院となる市立札幌病院と隣接するメリットを積極的に生かし,相互連携できる仕組みをつくります。
《所在地》中央区北11条西13丁目

3 附属機関

(1)地域貢献のための附属研究センター

地域社会への貢献を具体的に展開するために,市立大学に附属研究センターを設置します。このセンターには,デザイン系,看護系の両学部における教育研究を基盤として,以下のような機能の整備を検討します。

《産学連携の促進機能》

デザイン分野を中心に,地元企業のビジネスに直結する共同研究や受託研究を行うほか,市場・技術情報や知的財産権などに関する情報の収集・分析,データベースの構築などを通じて産学連携の促進と地域産業の振興に貢献します。

《デザインと看護の共同研究機能》

デザイン系学部と看護系学部を併せ持つ特色を生かし,両学部の教員の連携により,ユニバーサルデザインの視点に立った都市基盤整備や医療・福祉分野を対象とするデザイン研究に取り組みます。

《地域看護の支援機能》

看護職向けに専門的情報の収集・提供や相談・指導窓口の設置を行うほか,地域看護上の課題解決に向けた研究を行います。また,在宅看護や介護に関する相談・研修,健康管理に関する市民への普及・啓発といった行政などの取り組みを支援します。

《リエゾンオフィス機能》

地域に開かれた研究機関とするため,企業や関係機関からの産学連携などに関する相談・連絡窓口となるリエゾンオフィスをセンター内に設置します。また,その機能を補完する窓口の都心部開設についても検討します。

(2)都心部サテライト施設

社会人学生などの夜間講義や市民向け公開講座の会場としてのサテライト教室機能を持つほか,上記リエゾンオフィスの補完機能を併せ持つ都心部サテライト施設の設置について検討を進めます。

4 設置・運営経費

設置経費については,市民論議にあたり標準的な試算額として公表した60億円を上限としたうえでコストの節減に努めます。
運営経費については,教員体制等が確定していない現段階では金額を算定することが困難であるが,市民論議にあたり標準的な試算額として公表した年間5億円の支出増を目安としつつ,コストの節減に努めます。
また,大学の施設整備にあたっては,国の財政支援を受けられる制度を最大限活用します。

《参考~市民論議にあたり公表した試算額》
大学設置経費の試算(単位:百万円)

区分

金額

説明

芸術の森キャンパス

1,410

現行の高専に教育棟1棟の新設を想定

桑園キャンパス

4,614

現行の高看に教育棟2棟の新設を想定

合計

6,024

 

 

大学運営経費の試算(単位:千円)

項目

大学A

現行

増減A-B

合計B

高専

高看

歳入a

369,083

118,030

105,000

13,030

251,053

歳出b

1,950,353

1,214,412

979,351

235,061

735,941

差引a-b

▲1,581,270

▲1,096,382

▲874,351

▲222,031

▲484,888

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 第9 開学の時期等(目次に戻る)

1 開学時期

大学化検討懇話会の提言および関連団体等からの早期開学要望を踏まえ,最短の準備期間を想定し,平成18年春の開学を目指します。

2 高専・高看の募集停止と大学への移行

市立大学の開設に伴い,現行の高専と高看については段階的に学生募集を停止します。

(1)高専の学生募集停止

本科については,開学年度の1年前に当たる平成17年度の入学生から募集を停止します。また,専攻科については,開学3年目の平成20年度の入学生から募集を停止します。この措置によって,高専生と大学生が同時に卒業することがなくなり,就職競争の激化を回避できます。なお,専攻科の募集停止と同時に,大学3年次への編入学を開始する方向で検討を進めます。

(2)高看の学生募集停止

開学年度に当たる平成18年度の入学生から募集を停止します。

(3)移行計画

高専・高看の学生,大学生のいずれもが良好な環境で学生生活を送れるよう,教室の運用,事務局体制の強化などについて円滑な移行計画を検討します。

3 大学院

将来計画として,デザイン系学部,看護系学部にそれぞれ基礎を置いた大学院の整備を検討します。大学院整備にあたっては,4年間の学部教育との接続に留意するとともに,高度専門職業人を育成する新たな大学院制度である「専門職大学院」を視野に入れて検討を進めます。

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