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札幌市円山動物園は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための外出自粛を目的として、2020年3月1日から3月19日まで臨時休園となっています。
期間中、皆さまに休園中の動物の様子を少しでもご覧いただけるようTwitterで毎日動画「今日の円山動物園」を配信しています。このページでは、配信した動画に映っている動物について紹介します。
Twitterと共にチェックしてみてください。
今回は、3月15日の動画に登場したコツメカワウソについてご紹介します。
カワウソにはいくつかの種類があり、円山動物園で飼育しているコツメカワウソはカワウソの中では最小の種で体重は2.7~5kg程度です。
東南アジアや中国南部などの暖かい気候の土地に広く分布するカワウソで、河川やマングローブで魚や甲殻類を捕って暮らしています。
動画でも分かるように、コツメカワウソは泳ぎがとても得意で、体は水の抵抗が少ないように細長くなっており、水中に潜る時は耳孔や鼻孔を閉じることで、水の侵入を防ぎます。
また、太くて長い尾は水の中を進んだり、バランスをとったりすることに役立ちます。
指は私たち人間と同じで5本あり、指先には名前の由来でもある小さな爪(コツメ)もついています。
手先が器用で、獲物を捕まえる際は前足を前に出して触覚を頼りに探します。
円山動物園では主にホッケ、煮干し、キャットフードを与えています。
↑活魚を捕まえて食べている様子と5本の指の写真。指の間には水かきがついています。
コツメカワウソは広域に分布しているにもかかわらず、国際自然保護連合(IUCN)レッドリストで絶滅の危険が増大している種として絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。(同じカテゴリーにはホッキョクグマ・カバ・ユキヒョウ等が含まれています。)
生息数が減少しているその原因の1つとして「密輸」が挙げられます。
2017年に東南アジアから密輸されそうになり保護された生きたカワウソ45頭のうち、32頭が日本向けであったことが分かりました。
日本では数年前からカワウソカフェやペットとしての飼育が増えています。
2019年8月のワシントン条約締約国会議で国際取引の禁止が決定されましたが、カワウソの個体数減少を食い止めるためには、カワウソ本来の生息域に目を向け、解決するための挑戦を続けることが大切です。
もしもカワウソを飼いたいと思った時には、円山動物園のコツメカワウソたちを見に来て、彼らの現状について考え、グッと思い留まって欲しいと願っています。
最後に、今日のカワウソ展示場の写真です(反射がすごいですが笑)。皆さん、コツメカワウソがどこにいるか見つけられますか!?
左上の方に注目すると…
発見!岩の上で休憩していました!
コツメカワウソはアジアゾーンの熱帯雨林館でご覧いただけます。
展示場にカワウソが見当たらないときは上の方に目線をあげると見つかるかもしれません…!!
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