ホーム > 動物紹介 > エゾシカ・オオカミ舎 > エゾシカ > エゾシカの「歩(あゆみ)」が亡くなりました
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10月27日朝に右中足骨(人間でいう足の甲にあたる部分)の骨折が確認され、直ちに群れから分け、麻酔下で検査を行ったところ、中足骨近位部の重複骨折が認められたことから、手術による整復を試みました。しかしながら麻酔中に容体が悪化し、蘇生処置を施したものの、その甲斐なく死亡いたしました。
「歩」は2008年8月30日に父「勇」、母「道」との間に生まれ、エゾシカの群れの中では最も人懐こい個体であり、我々職員も彼の愛らしさに癒されておりましたが、このようなことになってしまい大変残念です。
これまで多くの皆様に可愛がっていただきましたことに感謝申し上げます。
〇骨折について
当園ではオス2頭、メス2頭の4頭で飼育しており、秋以降に発情に伴うオス同士の順位争いが活発になることから、例年安全のため、オス2頭の角切りを行っておりました。今年も9月末に角切りを行っておりますが、角切り後もオス同士の力比べは散見されており、時には負けたほうが走って逃げる場面も見られておりました。ただ、ひどく追い詰められることはなく、平時は低位の個体が高位の個体からうまく距離を取りながら過ごしていたところであり、個体間の関係性がこれ以上悪化するようであれば別飼いを行うことも視野に、給餌場所及び給餌量を増やすなどの対応を行っていたところです。
「歩」については、10月23日(火曜日)に右後肢の軽度の跛行(歩き方の異常)が認められており、26日夕方までの観察では起立・歩行はできておりましたが、10月27日朝の確認の際に、患肢の負重不可能な様子が見られ、骨折が確認されました。
このような状況から、今回の骨折は、直近で低位にあった「歩」が高位の「恩(めぐむ)」(オス10歳)から逃げる際に、雨で滑りやすくなっていた地面で足を滑らせるなどして起きた可能性があります。
生年月日:平成20年(2008年)8月30日
死亡年月日:平成30年(2018年)10月27日 享年10歳
死因:直接的な死因は麻酔に伴う循環不全と推測されます。
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