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更新日:2011年2月22日

平成16年度第1回懇談会

テーマ : 障がいのある方の地域生活を充実するために
~障がい者による政策提言サポーター制度について~

開催日 : 平成16年2月26日(木曜)10時から

開催場所 : 札幌市社会福祉総合センター4階 大研修室

1.開会

○我妻

皆さん、おはようございます。

これより、障がい者による政策提言サポーター第1回懇談会を開催させていただきます。

私は、サポーター委員の我妻と申します。きょうの進行役を務めますので、どうぞよろしくお願いいたします。

皆さんもご存知のとおり、昨年、上田市長が誕生されました。公約の中で、障がい当事者の方々が、市内にお住まいの障がいをお持ちの方や家族の方、福祉に関心を持っていらっしゃる方、そういう方々の意見をいただいて、その意見をまとめるサポーター制度を導入するということがありまして、その公約を実現されて、昨年12月に、きょう演壇に上がっております私どもサポーター委員が市長推薦枠と公募枠で選ばれました。

それで、広く皆さん方から意見を伺う懇談会という場、それから、個別に意見をいただく意見聴取の場を設定させていただいています。きょうは、第1回目の懇談会ということで開催をさせていただきました。

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2.あいさつ

○我妻

それでは、開会に当たりまして、札幌市の福田理事からあいさつをいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○福田理事

皆様、おはようございます。

札幌市の保健福祉局理事の福田でございます。

第1回目の障がい者による政策提言サポーター第1回懇談会を開催するに当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。

皆様方には、本日、お忙しい中、ご出席を賜り、まことにありがとうございます。

また、日ごろから札幌市の障がい福祉行政に多大なるご理解とご協力を賜っておりますことに厚くお礼を申し上げる次第でございます。

さて、少子・高齢化や景気の低迷、また、国際化や情報化の進展などによりまして、私たちを取り巻く社会環境は大きく変化をしてきております。

このような時代の転換期を迎え、だれもが個人として尊重され、対話を通じて理解し合い、それぞれが個性を存分に発揮して行動できる、いわゆる共生のまちづくりを進めていくためには、市民一人一人が自分たちのまちについて考え、その思いや考え方を市政に反映させていくことが何よりも大切です。

そのために、札幌市におきましても、昨年7月に策定いたしました「札幌元気ビジョン」の中で、「市民自治が息づくまちづくり」を施策の根本に据えまして、障がい福祉に関しましては、その方策といたしまして、「障がい者による政策提言サポーター制度」を設置することといたしました。

この「障がい者による政策提言サポーター制度」は、障がいのある方々の思いや考え方を同じ目線で理解や応援することができる障がいのある方々に、聞き取りや取りまとめ役となる政策提言サポーターになっていただきまして、意見を市政に反映していこうとするものであります。

昨年12月には、12名の方々に、2年を任期といたしましてサポーターにご就任いただいたところであります。

このサポーター制度におきましては、サポーターの方々の自主的な運営により、本日のような懇談会を開催したり、懇談会とは別に、障がいのある方のご意見を個別にお聞きする場を設けたり、さらには、郵送、ファクス、Eメールなどによってサポーターあてにご意見を寄せていただく、そういう方法もございます。

そして、これらの方法により寄せられましたご意見を参考にしながら、サポーターの皆様に政策提言書を作成していただきまして、ことしの9月には、これを市長に直接提出いただくということになっております。

このサポーター制度の一環として開催いたします本日の懇談会は、あらかじめ決められたテーマに基づきまして、サポーターがご来場の皆様方からご意見をお聞きする場でございます。皆様方におかれましては、日ごろの生活の中で感じておられますことや市政に対して考えておられますことを率直にお話しいただきたい、このように考えております。

なお、この懇談会は、今後、テーマを変えまして、2カ月に1回程度開催いたしたい、このように考えております。

今回は初めての懇談会でもございますので、このサポーター制度という取り組みそのものにつきましても、あわせてご意見をいただければ幸いと考えております。どうぞよろしくお願いを申し上げまして、あいさつとさせていただきます。

○我妻

ありがとうございました。

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3.サポーター紹介

○我妻

続きまして、きょう演壇に上がっておりますサポーター委員について紹介をさせていただきます。

お時間の関係がありますので、私から紹介をさせていただきます。

皆さんから向かって右側から紹介をしていきたいと思います。

公募サポーターとして選出をされました高嶋正博さんです。

○高嶋

よろしくお願いいたします。

○我妻

同じく公募サポーターとして選出をされました鈴木昭子さんです。

○鈴木

よろしくお願いします。

○我妻

続きまして、市長推薦枠で選出されました社団法人札幌市身体障害者福祉協会事務局次長の浅香博文さんです。

○浅香

よろしくお願いいたします。

○我妻

続きまして、公募サポーター枠で選出をされました河西明さんです。

○河西

よろしくお願いいたします。

○我妻

続きまして、市長推薦枠で選出をされました、すみれ共同作業所指導員の小林真智子さんです。

○小林

よろしくお願いいたします。

○我妻

続きまして、公募枠で選出をされました香川幸夫さんです。

○香川

よろしくお願いします。

○我妻

私は、市長推薦枠ということで選出をいただいております。

それから、私の横にいらっしゃるのは、市長推薦枠で選出をされました、札幌いちご会会長の小山内美智子さんです。

○小山内

よろしくお願いいたします。

○我妻

続きまして、公募枠で選出をされました冨田直史さんです。

○冨田

よろしくお願いします。

○我妻

最後になりますけれども、市長推薦枠で選出をされました、NPO法人ホップ障害者地域生活支援センター代表の竹田保さんです。

○竹田

よろしくお願いします。

○我妻

それから、きょうはお仕事の都合で参加いただけなかったサポーターの方がお2人いらっしゃいます。

公募枠で選出をされております場崎操さんという方がいらっしゃいます。

もう一人は、市長推薦枠で選ばれております、札幌みんなの会副代表の三浦正春さんという方がいらっしゃいます。

きょう、そのお二人は、お仕事の関係で欠席となっておりますので、ご了解いただきたいと思います。

私どもサポーターは、市長の推薦枠が6名、公募枠が6名、合計12名おります。本格的な役割は、きょうがスタートということになります。どうぞよろしくお願いしたいと思います。

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4.意見交換

○我妻

それでは、早速、きょうのテーマに沿って皆さん方のご意見をいただければと思います。

きょうのテーマは、非常に大きなテーマになっていますけれども、「障がいのある方の地域生活を充実するために」という大きな枠になっています。

それから、第1回目ですので、何よりも、皆さん方に、「障がい者による政策提言サポーター」についても知っていただくという意味があります。

まず、皆さん方からいきなりご意見をいただくといっても、ご意見をご用意されていない方もいらっしゃると思いますので、僣越ですけれども、皆さん方の発言をよりいただきやすくするために、3人のサポーターから、感じていることをお話しいただいて、それを呼び水に会場の皆さん方から随時ご意見とかご提案をいただきたいと考えております。

最初に、小林さんからお感じになっていることをお話しいただければと思います。よろしくお願いします。

○小林

皆さん、おはようございます。私は、精神障がい者の立場から発言したいと思います。

きょうのテーマは「地域生活を充実するために」ということですけれども、精神障がい者の場合は、地域で暮らすというときに、すごく差別や偏見が強いのです。

私自身も、統合失調症ですけれども、ひとり暮らしをするときに、お部屋を借りようと思ったら、そのことを言うとなかなかお部屋を貸してくれないのではないかと支援センターの人にアドバイスされて、どういうふうにしようかということで、メニエル病にしてはどうかということで、そういう形でお部屋を借りたのです。自分のことを言って、もっと堂々と借りたかったのですけれども、現実に暮らさなければならないということもあったので、そういうふうにしたのです。そういう事もあるのです。

私たちが地域で暮らしていくときに、そういう差別や偏見をどういうふうになくしていくのかというのは、いろいろなやり方があると思うのですけれども、根本的には、私たち障がい者が地域で暮らしている姿を見てもらって、本当に地域で暮らせるのだということをわかってもらう、そういうことが手っ取り早いのではないかと思うのです。

地域で暮らすというときに、今一番問題になっているのは、社会的入院ということで長期に病院に入院している人たちです。全国で7万2千人ぐらいいると言われているのですけれども、ある程度病気が回復して、安定している状態であっても、受け皿がなくて、地域に出ていけないという人たちがたくさんいるのです。

札幌市だけでも、社会的入院と言われている人たちが1,500人ぐらいいると言われているのですけれども、そういう人たちをどうするのかということが大きなテーマになってくるのではないかと思うのです。

私は、住むところを確保するということが大事だと思うのです。札幌市では、グループホームとか、そういう試案も出していますけれども、指標が少ないのではないかという気がしているのです。

それから、個人でお部屋を借りるときに、長期に入院していると、親が亡くなっていたり、兄弟などがいても、なかなか力になってもらえないという方も多いと思うのです。そういうときに保証人がいないということも大きな問題だと思うのです。

そういうことに対して、札幌市は余り積極的ではないみたいですけれども、そういうことを実際にやって、連帯保証人になっている地方自治体もあるわけですから、そういうことも考えていってほしいと思っています。

それから、地域で暮らすということでは、ほかにもいろいろな資源がなければいけないと思うのです。

共同作業所とか地域生活支援センターのほか、生活していく上で家事をサポートしてくれるヘルパー制度など、いろいろな制度がありまして、実際に利用されている方もいると思うのですけれども、この会場に来ている方の中で、こういうところをこうしてほしいとか、具体的にいろいろな意見があると思うのです。

私もいろいろな意見を聞いてきました。今いちいち挙げると切りがないので挙げないのですけれども、今ある資源をよりよいものにするということもあるし、もっとこういうものをつくってほしいとか、こういうことで悩んでいるとか、いろいろな意見を出してほしいと思うのです。

私は、精神障がいの分野でのサポーターということだけではないのです。障がい者サポーターということで、精神障がいの分野の話もするのですけれども、身体障がいの人とか知的障がいの人など、いろいろな人たちの意見を聞いて、自分も勉強したいと思っていますし、皆さんが地域で暮らせるようにしていきたいと思っています。

例えば、社会的入院をしている人たちは病院で長く暮らしているから、病院の方がよくなっている人もいると思うのです。3食昼寝つきでホテル並みの生活ができるということで、地域で暮らすよりは病院にいた方がいいと思っている人がいると思うのですけれども、地域で暮らすことの方が人間としてよりよい生き方ができるということが実感できるような地域でなければだめだと思うのです。

障がい者が住みよい地域というのは、一般の市民の人にとっても住みやすい社会ではないかなと私は思っています。

それで、具体的にどういうふうにしていったらいいかということについて、皆さんから具体的に意見をお寄せいただきたいということと、いろいろな障がいのある方の意見を聞きたいと思っています。

以上です。

○我妻

ありがとうございました。 続きまして、鈴木さんからお話をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○鈴木

こういう場は初めなので、私自身、どう言えばいいか、ちょっとわからないのですけれども、今回のテーマはすごく広いと思うのです。

施設から出て自活していきたいとか、自立して生活したいと思っていらっしゃる方はたくさんいるということをすごく実感しておりますし、自活していく上で、健常者は障がい当事者を偏見や差別の目で見てしまう場合もあると感じます。

それから、本人の自立したいという気持ちも大事だと思うのですけれども、親も、自立させたくないということではなくて、なるべく本人の気持ちを大事にしてあげて、障がい当事者から親も自立する、そういう子離れをすることが大切なのではないかということをすごく感じております。

私自身も障がい当事者の1人ですけれども、将来的にはひとり暮らしをしてみたいと思っています。

それから、私は、老人施設のグループホームの職員をやっておりまして、ずっと考えていたのですが、障がい者とか高齢者とかに関係なく、ちょっとしたことでも縛られている部分があるのではないかと思います。それで、施設いるのが嫌だから、出ていきたいとか、一人で生活していきたいという方がいるのではないかということをすごく感じていました。

このような一人で生活していきたいという気持ちなどを実現していくために、地域の人々の心の支援が必要だと思っています。多くの当事者が自分の夢に一歩でも近づけるようになればいいなと考えます。

本日は、第1回目の懇談会に出席してくださり、ありがとうございました。2時間という短い時間ですけれども、よろしくお願いいたします。

○我妻

ありがとうございました。

3番目に、香川さんにお願いしたいと思います。

○香川

おはようございます。

余り堅い話はしたくないのですが、今のお二人のお話の中にヒントがたくさん出たと思います。

政策についての話というのは非常に堅いという感じがするかと思いますけれども、基本的には、皆さん方が日常生活をしている中で不便に感じていること、あるいは不満に思っていること、改善してほしいと思っていること、これが原点です。満足しきっているところからは政策などは出てきません。

したがって、皆さんが日常思っていらっしゃることをきちんと言っていただく、そのことが政策に反映されるわけですから、きょうは遠慮なくお話をしていただきたいと思います。

同時に、政策提言サポーターは12人いますけれども、主役は、きょうお集まりの皆さん方です。我々は、単にそのお手伝いをするだけでありますが、皆さん方の声がこの後どのようになっていくのか、見ていかなければならないと思います。

9月に第1回の政策提言を市長に対して行いますけれども、その政策が議会にどういう形で提案され、議会でどういう形で審議されるのか。中には否決されるものもあるでしょう。あるいは採用されるものもあるでしょう。そうした場合、どうして否決されたのか、そういうところまできちんと見ていただくのが皆さん方のお仕事とだと思うのです。

障がい者問題というのは、政治の道具にされて、立派な要求でも後回しになってしまう嫌いがあるわけですけれども、そういったことがないようにしなければならないと思います。

テーマにあります「地域生活の充実」ということは非常に幅が広いわけですけれども、余り大きなことを考えるよりも、まず身近に自分が不便に思っていること、不満に思っていること、改善してほしいこと、これをどんどん出していただくことを期待しております。

以上です。

○我妻

ありがとうございました。

サポーター委員を代表して、3人の方より、それぞれ、現状とか課題、また、サポーター委員についてのお話もしていただきました。

早速、会場にいらっしゃる皆さん方からご意見等を伺っていきたいと思います。

きょうのテーマは、先ほどのサポーター委員の発言の中にもありましたけれども、ちょっと広く設けてあります。

これからのあり方については、逆に皆様方から提案をいただければと思いますし、もっと小さな個別のテーマで議論していく場も必要になるでしょうが、きょうは、入り口の部分で、ちょっと間口を広げるといいますか、どんなことでもご意見をいただこうということで、サポーター委員で協議をしまして、こういう大きなテーマを設けさせていただきました。

それでは、会場の方からご意見を伺いたいと思いますけれども、どなたかおりますか。

○参加者

二つのことを提言したいと思います。

私は、1人で生活し始めてから3年になりますけれども、除雪のことで提言したいと思っています。自宅から地下鉄に行くまで間の歩道は、除雪といっても、人が歩くくらいの幅しかなくて、きょうみたいに雪が柔らかいと車道を通ってこきなゃいけないということがあるのです。

きょうも、18丁目駅からここまで来るのに、雪が積もっていて、柔らかくて四苦八苦したのですけれども、この会場に来るまでの間の除雪とか、地下鉄駅周辺について、雪がどうにかならないかと思うのです。毎年毎年、本当に大変危険な部分があって、東区の駅もそうです。

今、あちこちにエレベーターがつきましたけれども、区民センターとか福祉センターのあるところで除雪が行き届いていないというのは、もうちょっと何とかならないのかなと思います。

私は車を使わないで、電動車椅子が私の車だと思っておりますので、そこのところで、もうちょっと楽に会場まで行き来できるような対策を考えてほしいなと思っております。

もう一つ、市営住宅や道営住宅に関してです。

私は、今、ちょっとした事情でマンションで生活をしていて、生活補助の中で家賃も一緒に出ているのですけれども、それも民間の住宅を借りられるような金額ではないのです。

ですから、市営住宅とか道営住宅に入りたいのですけれども、部屋数が少なくて、おまけに抽選でなかったら入れないのです。死ぬまでに入れるのだろうかと思いながらいるのですが、そこのところをもうちょっと緩和できたらいいなと思います。

民間の住宅を借りるとしたら、5万以上のお金が必要です。そういうお金が出せない場合は、市営住宅の安いところに入れるようにしてほしいなと思っています。

そして、私などは、車椅子で部屋の中に入れるとすごく楽です。そういうことで、ここももう少し緩和してほしいと思います。それを政策の中に取り入れてほしいと思っています。

よろしくお願いします。

○我妻

ありがとうございました。

今の発言を確認させていただきます。

外出のときがなかなか大変で、特に冬になると大変である。普段は、自宅から地下鉄駅のところまで電動車椅子で行けるけれども、雪のときはそれも厳しくて、車道を歩かざるを得ない。自分の周辺のところへは何とか行けたとしても、18丁目の駅はエレベーターがついているけれども、この会場に来るまで大変だった。18丁目の近辺には、夜間救急センターとかこのセンターなどがあるのだから、少なくとも、そういう公的な施設がある駅周辺についてはきちんと除雪をやってほしい、そういう発言ですね。

2点目としては、発言をしていただいた方は現在民間の住宅に住んでいる。交通の便などが便利でそこに住んでいるけれども、できたら家賃の安い市営住宅に住みたい。しかし、市営住宅は少ないので、市営住宅をもっともっとふやしてほしい。

もう一つとして、今住んでいる民間の住宅を市営住宅として借り上げるようなサポーターがあってもいいのではないだろうかというご発言でよかったでしょうか。

それから、市営住宅については、車椅子で利用できるバリアフリー対応の住宅をふやしてほしいということでよかったでしょうか。

ここで、交通移動の問題等について竹田さんにお話をいただければと思いますが、よろしいでしょうか。

○竹田

今、会場から発言のありました冬道のアクセスの問題については、ホップとしても、過去7年くらい、毎年のように、地下鉄から役所など公共施設までの動線を確保してほしいということでお願いはしているのですけれども、なかなか進んでいないというのが現実かなと思っています。

北海道の場合、公共交通機関については、エレベーターがあっても、現実問題として、エレベーターまでどうやって行くのかとか、地下鉄までどうやって行くのかという問題は依然として残るのだろうと思うのです。

その解決策の一つとしては、自宅から、ドア・ツー・ドアとかベッド・ツー・ベッドと言われているのですけれども、そういうサービスをどうやって定着させていくのかということが課題になるのだろうと思います。

一昨年、札幌で、国土交通省から委託を受けまして、STSの実証実験を行いました。これは、タクシー会社とかNPOなどが協力し合いながら、家から家、ベッドからベッドまでの送迎をどうやってするかという実験を行ったのですけれども、この結果をもとにして、今、国土交通省と厚生労働省が、パブリックコメントということで、皆さんからの意見を募集しています。

この意見の結果によってですけれども、早ければ4月1日から、介護輸送にかかって、介助を必要とする人たちがホームヘルパーと一緒に外に出るための部分を全国的に実施できるようにしようという通達が出る予定です。

これが出ればどう変わるかといいますと、一つは、NPOとかヘルパー事業者が自分の車で送迎ができるようになります。例えば、ヘルパーが運転した車に利用者が乗って買い物に行くとかということが公にできるようになるのです。

これが4月1日からできるように通達が出る予定ですけれども、まだ準備ができていません。どういう準備ができていないかというと、この全国実施のサービスを札幌で行うためには、協議会というものをつくらなきゃいけないのです。学識経験者、行政、関係者が集まって協議会をつくりまして、その協議会が窓口になりますが、例えばホップがそういうサービスを行いたいということを協議会に申請すると、協議会で審議した結果、この団体は問題ないということであれば、運輸局から正式に行ってもいいという許可証が出る形になります。

今の歩道の除雪というのはなかなか難しい問題があると思いますので、一つの解決策としては、そういうものができれば、解決されていくのだろうと思います。ただ、いろいろな問題がありまして、きょうは時間がないので、この問題だけをお話しするわけにいきませんけれども、そういう解決に向けて、今、全国的に動き出しているということだけ、お話ししておきたいと思います。

以上です。

○我妻

ありがとうございました。

竹田さんから、ホップとしても、毎年、市に除雪体制の充実ということで要望を上げている、それから、何よりも、自宅から向かう場所へ直接移動できる手段を確立させることが一番重要ではないかというお話でした。

今、その辺の実証実験を行って、意見の取りまとめをしているところで、あわせて、介護を必要とする人たちの移動を確立させるということで動いているということでした。これは全国実施の方向で動いているようですけれども、具体的な動きについては、これからどう取り組んでいくかという部分で取り組みをやっているというお話でした。

それでは、引き続き会場の方からご意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。

○参加者

私は全く見えないのです。それで、白杖一本で交通機関を利用して歩いておりますが、意欲が後退する要因の一つとして、地下鉄の入り口のところに、誘導チャイム、盲導鈴、それから点字ブロックがないのです。そういうものあれば入っていけるのですが、歩行訓練を受けたところがなくて、14年歩いていても非常に迷ってしまいまして、遅刻をしたりということがありました。

それで、私が今利用している入り口の隣に駐車場があるのですが、そこの車の出入りのときのブザーが私を救ってくれたということもあります。それではどうかなということも感じておりますので、誘導チャイムか誘導ブロックがそこにあれば、すごく助かるなと思っております。

以上です。

○我妻

ありがとうございます。

今お話しいただいたのは、誘導チャイムとか点字誘導ブロックなどの施設の充実ということで伺っておいてよろしいですか。

そのほかにいらっしゃいますでしょうか。

○参加者

今、介護ヘルパーを利用していまして、支援費制度に関して、送迎についてお伺いしたいのです。

今、支援費制度で、公共事業などの移送サービスはできないということを言われました。冬道は大変なので、送ってもらおうと思ったのですけれども、できないということで言われまして、今、地下鉄で行っています。

要望として、支援費制度でも、公共事業で、小規模作業所や学校というところへの移送サービスをお願いしたいということです。

それは、親御さんなどもいると思いますけれども、手足の動かない小学生や中学生や高校生もいますし、高校とか作業所に行きたくても行けないという人もいると思うのですけれども、そういうところへの移送サービスができてほしいという要望をしたいと思ってきょう来ました。よろしくお願いします。

以上です。

○我妻

ありがとうございます。

今のご発言は、支援費制度についてのお話だったと思います。

今、ヘルパーを利用している。ただし、小規模作業所とか学校、職場などに移動するときのサービスはヘルパーができない。ここの部分についてもぜひ拡充してほしいというご提案ですね。

それでは、続いてどうぞ。

○参加者

たくさんの仲間が精神病院にいます。少なく見積もっても1,500人というのは、あくまでも内輪の数です。

社会的入院をしている人で、中には、出たくないと言っている人がいるかもしれませんけれども、そういう人たちは、外に出ることをあきらめてしまったのです。初めは、家に帰りたいと思っていたのです。だから、地域に帰っていく場所をつくってほしいと思います。

そのためには住宅の問題が大変大切で、公営住宅法では、公営住宅をグループホームに転用できるはずです。それを札幌市はしていません。ぜひそうしてほしい。

それと、公営住宅に入るにしても保証人が要ります。連帯保証人が要りますから、身寄りや頼れる人がいないとかなり難しいです。これは個人が保証できることではないと思います。それについて、何らかの形で公的な保証人の制度が要るだろうと思います。

これは、知的・身体障がいの人たちがひとり暮らしをする上でも大切なことだと思います。親や兄弟、職員が保証人になるにも限りがあります。何らかの形でやっていく必要があります。川崎市でそういう制度があります。ぜひそれを推し進めてほしいと思います。

私も市営住宅に入っていまして、今は義理のお兄さんに連帯保証人になってもらっていますけれども、お兄さんがリストラされましたので、もし仮に市営住宅を出て、ほかのところに移る場合、もう保証人なってもらえないと思います。それで、今度はだれに連帯保証人になってもらうかなというのが悩みの種です。

以上です。

○我妻

ありがとうございました。

先ほど、サポーターの小林さんから、札幌の精神障がいを持っている方の社会的入院が1,500人というお話がありましたけれども、今ご発言いただいたところでは、それ以上にいるはずだということでした。

なぜそういう人たちが地域の中で住めないのか。地域の受け皿として、住める場所が少ないのではないか。公営住宅のグループホームへの転用とか、利用の仕方を変えてはどうか。

それから、入居に際してどうしても保証人が必要で、これもなかなか見つけるのが難しい。それならば、公的なところで保証人が制度としてあってもいいのではないか。現に川崎市ではあるので、札幌市でもそういう仕組みをつくってほしいというご提案でした。

そのほか、いらっしゃいますか。

○参加者

こんにちは。東区から参りました。

私は、1歳ぐらいから右足が不自由で、60年過ごしてまいりました。

現在は、免許証は手がなくても足がなくても取れます。しかし、免許の切りかえのときに行く場所にはエレベーターがございません。上がったり下りたりするのには大変です。講習を受けるところはみんな2階です。

それで、中央署で手続をしようと思って行きましたら、そこもエレベーターがなくて、皆さん、階段でとことこ上がっていました。そうすると、「あなた、早く行かないと、講習を受けられませんよ」と言われたのですけれども、とっても階段を上がれないので、「次のを受けます」と言いますと、「入り口を出て、本署のエレベーターに乗って上がってください」と言われました。

それで、言われたとおり上がっていきましたら、係員の人が鍵をあけて私を入れてくれました。私が一人入りましたら、また鍵をかけて、ほかの人はだれも入れませんでした。

それで、行くところ行くところ、エレベーターがなくて不自由で、本当に困ったのですけれども、運輸局の陸運事務所も、肝心なお話をするのは2階です。しかし、エレベーターがございません。

急に障がい者になった方はわからないと思いますけれども、私は小さいときからそうなので、階段のあるところは本当に大変です。自分の家も全部バリアフリーにしております。そういう公共のところはエレベーターをぜひつけてほしいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○我妻

ありがとうございました。

繰り返し、まとめてお話をさせていただきます。

今、ご発言いただいた方は、ご自身の体験から、免許の切りかえの場面などで、切りかえの場所に行っても階段だった。たまたま中央警察署に行って切りかえをしようとして、そこもやはり階段だった。後から係員から言われてエレベーターがあるのがわかって、誘導された。ところが、ちょっと離れたところにあって、係員が鍵を開錠して利用しないと出入りができず、非常に不便を感じたということでした。

それから、国の機関の陸運の事務所ですらも段差がいっぱいある。最低限、公共的な役所ではバリアフリーをもっと進めてほしいというお話だったかと思います。

それでは、続きましてどうぞ。

○参加者

南区に住む精神障がい者です。小林さんから来いと言われましたので、来ました。

僕らの一番のネックになっていることは、まず、疾病の苦しみがあります。眠れないとか緊張感が強いとか、いろいろ病気の症状があるのですが、それプラス、専門家がおっしゃっています社会的不利という障がいがあります。簡単に言ってしまうと、偏見、差別です。

札幌に40ぐらいの作業所とか地域生活支援センターがありますが、先ほどの方も言ったように、地域で暮らすという体制はまだまだ札幌はおくれていると思います。

それで、通ったり、作業所に行って仲間がいたりしても、常に心が晴れないのは、自分の病気のことをばらしたら嫌われるのではないか、怖い人だと思われるのではないかということがあります。いろいろなところに通って、どんな楽しいレクリエーションがあっても、うちに帰ってしまうと、なかなかそこから1歩進めないという状況がほとんどだと思います。僕も、元気なときは、どこが障がいなのかと言われるのですけれども、朝起きて、地下鉄に乗ったら、何か気持ちが晴れないということがあります。

例えば、作業所をつくるために部屋を借りようとしても、不動産屋からだめだと言われたり、大家さんに会っても、精神障がい者に地域に来られたら困ると言われるようなことが現実に起きています。

それでは、どうして地域で生活していけるかということを考えなければならないと思います。

今、僕は地域通貨というものを使っています。これを話すと20分ぐらいかかってしまうので、話しませんが、地域に僕らがしてあげられること、地域住民が僕らにしてくれるボランタリーなサービスのシステムの交換に、地域通貨という紙幣を使います。札幌市に認可されてまだ1年たっていないのですけれども、それでも、地域通貨会員が17人ぐらいにふえました。僕も、今、地域通貨会員から仕事をもらっています。

これはまだまだですが、民生委員も町内会長も理解してくれて、みんな、作業所に帰ったら、町内会のお祭りに出ようとか、清掃業務があったらやろうとかということで、それを目指して今頑張っている最中です。

僕が作業所に入る一番のモチベーションは何かといったら、建物の中で毎日同じようなものをつくったり下請をやったりというのはどうも続かないような気がしまして、この話を病院のワーカーから聞いたときに、地域の中で何かをやって、ありがとうと言われたらいいなということでした。そう思って入って、今まだ1年たっていないので、まだまだ、摩擦があったり、トラブルがあったり、信用を失ったりすることがあると思います。

それから、パンフレットには、精神障がい者の作業所と書いてあるのですけれども、これを地域を配るときにすごくもめました。僕らは怖い人たちではない、犯罪を犯したわけではない、だから、堂々と行こうではないかと思ったのですけれども、それを打ち破るには、いきなりチラシとかパンフレットを配っても、なかなか耳を貸してくれないのではないかということで、安全策のために、配付したチラシには、精神障がい者の作業所とは入れていません。

ただ、地域通貨会員のところに仕事に行ったときには、「あなたの障がいは何ですか」と言われて、「僕は精神障がい者です」と言って、理解してくれることがあるのではないかという期待と、チャレンジ精神が必要だなと思っています。

ただ、そうやって頑張ってみても、どうしても気が晴れないのは、社会から怖い人とかと言われて、そういう気持ちが、何をやってもとれません。そういうことがあるので、疾病の苦しみ、プラス、社会から理解が得られていない、この二重の苦しみが僕らを縛っているのではないかなと思います。

以上です。

○我妻

ありがとうございました。

今のご発言では、二重の苦しみということでお話があったと思います。

一つは、疾病の苦しみがあるということと、二つ目に、何よりも、地域の中で障がいのある人に対するまだまだ理解が少ない。しかし、現状として、唯一救われているといいますか、助かっているのは、民生委員と町内会長が理解を持っている方で、地域の中で活動する上では非常に助かっている。だけれども、地域の人たちの理解、地域での支援の仕組みがまだまだ少ない、ここら辺の充実をぜひ図ってほしいというお話だったと思います。

ほかにございますか。

○参加者

僕も作業所に通っているのですけれども、作業所の予算が下がるという噂があるのです。地域生活をして上で作業所はいいと思うのですけれども、その予算が下げられるということはすごく苦しいことです。

それが何で下げられるのかといったら、北海道でも下げているのです。そして札幌市が北海道にならって、作業所の予算が下がったのです。上げるときにはすごく時間がかかったのに、何で下げるときは急に下がっていくのかということがあります。

それで、今、東雁来に自閉症の施設をつくっていますね。そういう施設をつくるのであれば、地域における小規模作業所に回してくれた方がいいと思うのです。施設をつくるのであれば、そういう地域作業所にお金を回してほしいのです。

○参加者

わかりましたか。

○我妻

ちょっと聞き取りづらかったのですが……。

○参加者

今、障がい者の職場として、作業所が地域には必要だということが1点です。

あと、札幌市の来年度の作業所予算が削減されるという話があるということで、その原因として、道の作業所の予算が下がるから、それに合わせて札幌市も下げているということです。それで、札幌市は、1回下げないと言ったのに、どうして下げると言い直したのかということです。

それと、東雁来に入所施設を建築する予定がありますね。そんなものにお金を使うのだったら、地域で障がい者が作業所で暮らせるように、そっちにお金を回した方がより充実するのではないかということです。

○我妻

ありがとうございました。

それでは、次の方、どうぞ。

○参加者

2点ほどお願いをしたいと思います。

1点目は、視覚障がい者の中で、あんま、マッサージ、指圧という職業を持っている方々が大勢いらっしゃいます。その中で、自宅開業ということで、家を借りて営業している方がたくさんいらっしゃいますが、だんだん高齢化してきておりまして、高齢化していくことによって診療ができなくなってきています。

それで、お借りしている家は、診療をするということで、普通の家庭で家族が住んでいるものより若干大きくなければならないのです。というのは、医療法か何かの規則で、治療室、待合室等々について決められたスペースを設けなければならないということで、若干大きいのです。そのために家賃が非常に高いのです。

そこで生活できなくなったので、市営住宅を申し込んでいるけれども、何年申し込んでも入ることができない、困っているという相談がありました。私は身体障がい者相談員をやっておりますが、そういう相談を受けております。

しかし、これは、制度的には、一般市営住宅の申し込みの抽選でなければ入れないということで、何十回行ってもなかなか入れない。そういうことで、特に体が弱くてそうした営業ができなくなったという人たちが入れるような市営住宅の特別枠をとってもらうことが可能なのかどうか、ご検討いただきたい、これが1点であります。

もう1点は、先ほど、地域での問題がたくさん出ていましたが、きょう、ここにお集まりの方々は、恐らく、障がいをお持ちの方、それにかかわっている方々が参加していると思います。これをできれば小さく分散して、各区で、町内会の役員や民生委員、地域で福祉活動をしている方々をまじえての懇談会というものを何とか考えてもらえないのだろうかと思います。

というのは、私も、今、地域で福祉のまちづくりということにかかわっておりまして、これらの問題がたくさんあるやに聞きますけれども、なかなか情報が入ってきません。

そういう場合の問題は何かというと、プライバシーの問題が非常にあります。高齢者の問題というのは、割合、民生委員などが対応できるし、いろいろあるのですけれども、障がい者の問題は、そういうことでの地域の対応が非常におくれております。

今、社協でも考えているようですけれども、186万人の地域福祉市民活動計画素案というものが検討されているようです。この中にも若干あるようでありますけれども、そうしたことについて、サポーター委員の方々、それから札幌市の関係者等も含めて、何とかご検討をいただければありがたいと思います。そこで、地域で住んでいる障がい者なり困っている人たちのお話を直接聞いて、区の行政などに反映していただきたいと思います。

以上です。

○我妻

ありがとうございました。

2点ほどご提案をいただきました。

一つは、具体的な事例として、視覚障がいをお持ちの方で、針、灸、あんまの仕事をなさっている方はほとんど自宅開業でなっている。そうすると、どうしても、制度上というか、仕組み上、例えば診療室や待合室などを設けなければいけない。その分、広いスペースの家を借りなければならない。その分、家賃がかかる。高齢化でどうしても営業ができなくなるけれども、次の市営住宅を借りようと思うと、なかなか見つからない、現状として、引き続きそこに住まざるを得ない。家賃がかかるので大変だ。そういう方々にこそ、市営住宅の申し込みに特別枠を設けてはどうかというご提案が1点でした。

もう1点は、こういう政策提言サポーターの懇談会について、できれば各区で開催するようにして、より身近な区にお住まいの方々、例えば福祉関係のお仕事をなさっている方や町内会の方々にも参加をしていただき、協議できるような場を設定してはいかがかというご提案でした。

次の方、どうぞ。

○参加者

ノーマライゼーションという考え方がなかなか浸透しないような気がします。すなわち、普段から、市民と障がい者の交流の場がない、それが閉鎖されているような感じになっていると思います。

そこで、提案しますけれども、市民でも心を病んでいる人がいるし、ここにいる人たちも、身体も知的もそうですが、心が病んでいる人たちがいるのではないかと思うので、共通する点で、神戸で災害を受けたときの癒しの場のようなものが必要ではないかと思います。ぜひつくってほしいと思います。

エスケープできる場所があればいいなと思います。その中で、リハビリとか心を癒すところがあればいいのではないかと思います。

精神障がい者には、生活支援センターがあります。ああいうものでもいいですけれども、もっと広い意味で、一般的にみんなが交流できるような基盤が欲しいと思います。

そうしないと、いつまでたっても、障がい者自身が、みずから偏見をつくっているように思われます。そういうことをなくすためにも、早急にそういうふうな対策を練ってほしいと思います。

以上です。

○我妻

ありがとうございました。

ノーマライゼーションの理念がまだなかなか浸透していないというお話だったと思います。

それから、広く市民の方が心を癒す場、そして交流もできる場、そういう場が必要ではないだろうかというお話でした。

ほかにございますか。

○参加者

きょうのテーマは、すごく大きいテーマですが、私は、施設から出て、ことしで22年目になりまして、きょう、提言サポーターの中にも何人か知っている人がいて、話しやすいので、よかったと思っています。

私は、施設から出て、この間、日常的に役所の人と話をする機会が結構あるのです。そのたびに役所の人が言う言葉として、「私たちは決まっていることをただやるだけであって、それ以上のことはできない。あくまでも予算がある」ということを必ず言ってくるのです。その言葉を言われることによって、こっちは何も言えなくなるわけです。

私は、結構しつこく、何回も話をする機会を多くつくっていくようにしているのですけれども、ものすごくエネルギーを使うわけです。どこの区役所でも同じだと思うのですけれども、窓口の対応が結構悪いです。役所の人と話をすることになれていない人が、役所の人に嫌味のようなことを言われたりすると、それでもう行きたくなくなるとか、そういう人が結構多いと思うのです。

それで、お願いの一つは、窓口の対応というか、わかる人を置いておいてほしいと思います。本当に相談に乗ってくれる人を窓口に置いてほしいということをお願いしたいと思います。

もう一つは、最近は、ノーマライゼーションとかバリアフリーという言葉が結構使われて、聞くようになってきているのですけれども、障がい者に対しての理解がまだまだ低いと思います。

そして、先ほど精神障がい者の方が発言されていた中で、精神障がいに対する差別と偏見がまだまだ根強くあるということを話されていたと思うのですけれども、私のように車椅子に乗っていれば、回りの人は、この人は障がいがあるなということがわかりますね。しかし、聴覚障がいの方とか精神障がいの方は、見ただけでは、普通の人と何ら変わらないと思うのです。

そういう中で、精神障がいの人がたまたま事件を起こしたりしたときに、報道の中では、過去に病院に入院していたとか、そういう言葉が必ずつけ加わると思うのです。

きょうもマスコミの方が来ていると思うのですけれども、そういう報道の仕方は、精神に障がいを持っている方は危険だというイメージを一般の人に植えつけているという感じが強いのです。逆に言えば、普通の人でもっと危険な人はいっぱいいるわけで、そういう報道の仕方も考えていただきたいと思います。

もう一つは、障がい者と健常者が触れ合う場が余りにも少ないということです。子供のころから障がい者と健常者が触れ合う場所を多くつくっていくにはどうしたらいいかということを考えてほしいと思います。

あと、今の制度は、ノーマライゼーションの考え方に照らし合わせて、本当に実態に即した制度なのかということを提言サポーターの中でぜひ整理して、こういう懇談会の場に資料として提出してほしいと考えます。

以上です。

○我妻

ありがとうございます。

もし違っていたら、横の方に補足をしていただきたいのですけれども、施設から出てひとり暮らしを始めて22年になる。その中で役所の人といろいろやりとりをしているのだけれども、非常に大変で、ものすごくエネルギーと労力を必要としている。窓口の対応も悪い。最低限、障がい者の制度の問題などがきちんとわかる方を窓口には置いてほしいということがまず1点です。

それから、バリアフリーという言葉は浸透してきてはいるのだけれども、まだなかなか一般的ではないということを感じている。特に、精神障がいの方はまだまだ大変だということを実感している。そのためには、もっと現状を知らせていく必要があるのではないだろうかということが2点目です。

3点目として、障がい者と健常者の触れ合いの場も必要ではないだろうか。特に、子供のころから、そういう場を設定していくのが必要ではないだろうかということでよかったでしょうか。

それでは、次の方、どうぞ。

○参加者

よろしくお願いします。

私は、きょう、障がいを持っている子供のいる親という立場で参加したのですが、今、私の子供は18歳で、学校を終わろうとしているのです。障がいが重いからこそ地域の学校に通いたいということで、地域の学校を希望したのですが、結局、かなわなかったのです。しかし、市教委の妥協案とし、訪問教育という形で、週3回、地域の学校に通うという形はできたのです。それで5年間終わったのです。

今まで、いろいろな障がいを持っている方の話を聞きながら、ハードの面とソフトの面の両方があるのだなと思いますが、私は、子供たちが一番最初に社会と出会う場所ということで、学校がすごく大事だと思っているのです。きょうは障害福祉課の主催で、市教委ではないのですが、ぜひ聞いてほしいなと思いながら手を挙げたのです。

今、学校が一番、障がい者を排除している場所ではないかなと私は思っているのです。一般的には、建前上は一緒にということを随分言われていますね。だけれども、学校だけは、一緒にということは絶対言わないで、分離が当然なのだということでやっているところなのですが、私は、子供たちの出会いの場所として、学校での統合教育というものをぜひともやってほしいと思っているのです。

それで、障がいを持っている方たちも、現実の自分たちの問題で本当に大変だと思うのですが、ぜひとも、子供たちが成長していくために、障がいを持っている当事者の人たちにも力をかしていただきたいなといつも思っているのです。

今、私はボランティアをしておりまして、隣に友達が来ているのですが、この人も障がいを持っている子供がいるのです。それで、車椅子の子供ですが、週1回、ボランティアとして付き添いをしています。そこに1年ぐらい行っているのですけれども、感じることもいろいろありますので、関連ということで一緒に発言してもらってもいいですか。

○参加者

今、小学校2年生で、車椅子で普通の地元の小学校に行っています。入学するときに、学校側は受け入れたくなかったようですが、市教委と交渉しまして、その学校に行けるようになりました。

そのときに、校長先生は、口では言いませんでしたが、入学させてあげるのだから、あなたが付き添うのが当たり前というようなことを言われました。現在もずっと付き添いはしています。どこに行くのでも付き添いを要求されまして、児童会館に遊びに行くときも大人がついていなきゃいけないということです。

私は、今、自営業していまして、働いて子供の付き添いをして、自宅の仕事もしてということで、とても苦しい状況にあるのですが、子供はいろいろなところで遊びたいという希望があります。でも、だれかが付き添わなければいけないという現状あります。

今、支援費制度で、18歳未満の子供の場合、ガイドヘルパーとして付き添いはできないということになっていまして、そこら辺を改善していただきたいと思います。

以上です。

○参加者

もう一言いいですか。

障がいを持っている方たちの前でこういうふうに言って、誤解されては困るのですが、障がいを持っている子供のいる親の中には、結構、精神的に参ってしまう人たちがいっぱいいるのです。私自身も、病院にはかからなったのですけれども、どこの病院にかかろうかということで病院を探したりしたぐらいで、うつのようになって、すごく落ち込んで、家を出られなくなるような状況になることもありました。

ですから、精神障がいの方たちの話を聞いていても、人ごとだという感じは全然しないのです。そういう中で、障がいを持っている子供のために、いかに一緒に生きていくかということを日々本当に考えているのです。

それで、統合教育の方もぜひよろしくお願いいたします。

以上です。

○我妻

ありがとうございました。

お2人からお話をいただきました。

まず、子供たちの出会いの場として学校は非常に大切である。しかし、現状として、障がいを持った子供たちは排除されている。統合教育の必要性を感じる。ここで最初の出会いがあれば、もっと違うのではないかというお話でした。

もうお1人は、市教委と交渉として、何とか学校に入学はできたのだけれども、結果として、親が付き添う現状となっている。制度としてのガイドヘルパーも学校では利用できない。ここの部分も改善してほしいとうお話だったと思います。

そのほかにいらっしゃいませんか。

○参加者

私はいろいろな方から相談を受けたりお話を聞いたりすることがあります。

きょう出たお話とか、これから以後、サポーターの方が聞き取りをなさったことについては、政策提言ということで、市長には伝わると思うのですが、実際に私たちが何か困っているときとか、こういう制度は使えるのかと聞きに行ったときの区役所の窓口の対応が問題になると思います。先ほど、エネルギーが必要というお話も出ていましたけれども、窓口の方が余りご存じなかったり、対応がちょっと悪かったり、そういうことをよく聞きます。

それで、本来、こういうお話をご存じなのは窓口の方ではないかと思うのです。そういう窓口の方が実際に障がい者の生の声を聞いて、こういう話が出ていたよということを政策に反映できる、そういう制度を今後つくっていただけないかなと思っています。

2年間はこのサポーター制度でやっていただけるけれども、その後も、実際の障がい者の要望などを取り上げていただけるような形でずっと続いていってほしいということが一つです。

あと、とても細かいことですが、身体障がいですので、移動の面で大変な人がたくさんいます。それで、地下鉄に行くまでの経路でも、ちょっと離れていてタクシーなどを使わなくてはいけない人で、もしバスが使えるのであれば使いたいということもあります。

最近、車椅子マークで、スロープの形マークがバスの前についているのもあるのですが、あのバスが、どこの路線で何時台に走っているということはわからないのでしょうかと窓口の方に聞いたのです。そしたら、それは各バス会社に問い合わせてくださいと言われたのですが、できれば、そういうことも市でまとめていただいて、交通費助成の申請をする窓口などに置いておいていただければ、年に1回か2回、区役所に行ったときに、もらって帰ってこられるし、助かるなと思います。すごく細かいことで申しわけないのですけれども、そういう二つのことを考えていました。

○我妻

ありがとうございました。

先ほども出ていましたが、区役所の窓口の方の対応がちょっと悪いように感じる。それから、知識のない方も少なくない。こういう場で出てきたような意見なども区役所の窓口の担当者に知らせていく。つまり、障がい当事者の声を知らせていくような仕組みも必要ではないだろうかというお話が1点でした。

もう1点は、移動が大変である。最近は、車椅子で利用できるバスとして、ステップのないバスとか、そういうバスも走っているけれども、そのバスの路線とか時間帯がわかる時刻表のようなものも窓口に置いてもらうといいのではないか。交通費助成の申請のときや、無料パスなどを受け取る際に、そういうものをあわせていただけると便利だというご提案でした。

そのほか、いらっしゃいませんか。

○参加者

私の場合も、私本人が障がいを持っているのではなくて、17歳の娘が障がいがありまして、本人は学校で、きょうは来られませんので、私が来ました。

今までいろいろなお話を聞かせてもらった皆さんは、失礼ですけれども、外から見て、わかりやすい障がいの方だと思うのです。障がいの中には、内部疾患という障がいを持っている人もおりまして、うちの娘の場合は内部障がいです。というのは、心臓なのですけれども、15歳のころから体の中に機械が埋め込まれております。

皆さん、ICDというのは聞いたことがあるでしょうか。

ペースメーカーというのは割とポピュラーになっていまして、ペースメーカーに関しては割と社会的に認知されていまして、携帯電話を近づけないようにとか、いろいろと配慮されているのですけれども、ペースメーカーの機能も兼ね備えたもので、ICDは、日本語に訳しますと、「植込み型徐細動器」というものです。テレビの救命救急の現場のドキュメンタリーなどで、心臓発作で心臓がとまった人の心臓を動かすために電気ショックをかける場面を見たことがあると思うのですけれども、あれを小型にしたようなものを体の中に埋め込んでいるのです。

ペースメーカーは、脈が遅い人の脈を助けるための機械ですけれども、ICDは、逆に、速い人の脈をとめるものです。うちの子は、それを15歳のときから埋め込んでおります。

今回のテーマにちょっと合わないのかもしれませんけれども、地域で生活していくというより、まだ家庭の庇護のもとにおりまして、一人娘ということもありまして、両親が必死になって、守って守って守っています。

しかし、私たちもそう長く生きられませんから、そのうち、この子を残して死んだときにどうなるのかなと、そういうこともいつも考えているのですけれども、社会で頑張っていらっしゃる皆さんのお話を聞いて、行政の力もかりて、地域の皆さんの力もかりていかなければならないのだなということを感じました。

それで、直接困っているということは、内部障がいであるがゆえに、例えば地下鉄に乗って、疲れているからシルバーシートなどに座ったりすると、「あなた、若いのに、何でそんなところに座っているの」という目で見られたり、そういうこともあるのです。そんなことは小さいことで、どうでもいいのですけれども、外から見てわかりづらいということです。

それと、ICDの機械は、電磁波の影響を大変強く受けます。携帯電話などは22センチ離せばいいとは言われているのですけれども、最近、盗難防止センサーというものが、デパートの入り口とか、本屋、CDショップ、ビデオレンタルショップの前に置かれています。

皆さんのご記憶に新しいものでは、雪まつりの真駒内会場で、テロ防止のためかどうか、ちょっとわかりませんけれども、金属探知機が今回設置されました。ああいうものをくぐるということができないのです。急いで通過すればいいし、それですぐに命にかかわるということではないのですけれども、ああいうものに反応してしまうのです。

それを埋め込んでいる病気は一人一人さまざまなものですから、個人の体調に合わせてコンピューターをプログラミングしているのです。そのプログラミングされたものが初期設定になるという報告がなされているのです。

それで、総務省の管轄なものですから、どうにかならないのですかというお願いもしたことがあるのですけれども、中間発表が何カ月か前に新聞に発表されまして、全く影響がないとは言えない、初期設定に戻る可能性があるので、そこを急いで通過してくださいということなのです。

それで、総務省では、ステッカーを張るようにという指導をしているのですけれども、実際にステッカーを張っているところはほとんどありません。ただ、ジャスコは張っています。

私は、ジャスコの担当の支店長ともお話をしました。元町店、東苗穂店、桑園店など、自分のかかわるようなところに行きまして、ジャスコは、障がい者に優しいお店、バリアフリー、目の見えない方は盲導犬を連れてもお買い物ができますと店内放送でコマーシャルしているのに、盗難防止センサーがあるということは、これはまさにバリアなのだということをおわかりですかというお話をしたことがありまして、そちらの方は勉強不足でしたということだったのです。

それで、センサーがない入り口を教えてほしいということで、絶対、子供にも万引はさせませんし、私もしませんからということで、こちらというふうに教えてもらった入り口があるのです。

そして、ガーデニングコーナーが間口が広かったものですから、こちらはいかがでしょうかと聞きましたら、申しわけないけれども、こちらは、鉢植とかガーデニングのグッズの陰に隠してカモフラージュしていますから、かえってこちらの方が危険ですということだったのです。

これだけ万引が多くて、万引をとがめて本屋さんが随分批判されて、廃業に追い込まれたという時代ですから、センサーをつけるなとは言えないのかもしれませんけれども、それが設置してあるということを表示するステッカーを義務づけてほしいということを総務省にお願いしましたら、総務省は、強制力はないと言うのです。お願いするだけだと言うのです。

そこで、ペースメーカーなりICDの患者で事故があったときにはどういうふうに責任をとっていただけるのですかとお話をしたら、明確な答えはいただけなかったのですけれども、札幌市の行政としては、そのステッカーを張るように義務づけるとか、現状でどれだけの盗難防止センサーが設置されているのかということを把握する実態調査をしてほしいというのが、きょう来た一つの目的です。

バリアフリーという意味では、階段とかエレベーターとか、そういう段差のことに限らず、電磁波のバリアのことに関してももう少し意味を深めてほしいということです。

それで、ジャスコはまだ良心的にお話を聞いてくださって、広い間口でセンサーをつけてくださっているのですけれども、アインズとか古本屋のブックオフは、1メーターぐらいの間隔で、とっても怖くて、何も埋め込まれていない私もどきどきするぐらいの幅の狭いところを通るのです。

多分、この中には、そういうセンサーが設置されていることを知らない方もいらっしゃると思うのです。お年寄りの方であれば、そういうビデオレンタルショップなどには行かないから関係ないという方もいると思うのですけれども、今後の社会には不可欠なものであれば、その問題も、ぜひこれから政策のほうで取り上げて検討してもらいたいなと思っています。バリアフリーの件とステッカーの件ということです。

それと、さっき、お母さんの方から教育の問題がありました。うちの子の場合は、15歳で手術したのですけれども、今、17歳になりまして、高校に通っているのですけれども、どうやって通っているかといったら、私が朝、車で送って、終わる3時半ころ迎えに行っています。

自分の子供だから当然で、親の務めとしてやらなければならないと思って無我夢中でやってきたのですけれども、もっと別な考え方とか、皆さんに助けてもらうこともできるのかなとちょっと思いました。熱があっても何があっても、それこそ雨が振っても槍が振っても送っていかなければと自分で思い込んでいた節があるということを、今、皆さんのお話を聞いていて感じました。

以上です。よろしくお願いいたします。

○我妻

ありがとうございました。

外見ではわからない障がいもあるということでした。

内部障がいについての理解がまだまだ少ないのではないか。特に、お子さんの関係で、バリアフリーの部分でも、目に見えない電磁波のバリアがある。この部分について、例えば、広く市民が出会う場とかスーパーなどでは盗難防止のために電磁波を使用している、その部分の表示をきちんとするとか、場所によっては規制をするようなことも考えてはどうかという提案と承っておきます。

本当はもっと皆さん方からご意見を伺いたいところですけれども、12時までという時間なものですから、最後に、サポーターからそれぞれお話をさせていただいて、きょうの結びにしたいと思います。

それでは、竹田さんからお願いします。

○竹田

きょうはいろいろなご意見を伺わせていただきまして、ありがとうございます。

今お聞きして、多分、情報がうまく伝わらなくて、皆さんが困っていらっしゃることもあるのかなと感じました。

というのは、例えば、児童のガイドヘルパーに関しては、私も正確には把握していないのですけれども、たしか、来年度、4月1日から児童からについてもガイドヘルパーを派遣できるような形に支援費制度を変更するという話を聞いています。

あと、通学等のときに、何があってもお母さん方が送迎しなきゃいけないのではないかと思っていらっしゃるというお話だったのですけれども、これについても、私の知る限りでは、ホームヘルプの制度の中で、連続して永続的に何回も何回も繰り返し学校に送迎したりするのはだめだけれども、例えば具合が悪いとか、そういう短期的な問題であれば、そのときに限ってはヘルパーを家庭に派遣するということは臨機応変にできることになっているはずです。

ただ、そのときに、タクシーを使わなければいけないとか、交通機関についてはいろいろな制限はあるはずですけれども、送迎の付き添い自体が絶対だめだということではないはずです。

その辺の情報なども含めて、今後、政策として考えていかなければいけないことと、すぐにできることをどうやって皆さんに伝えていくのかという整理が必要なのかなと感じました。

以上です。

○我妻

続いて、冨田さん、お願いします。

○冨田

皆さん、きょうは、朝早くからお集まりいただいて、ご意見をいろいろ出していただき、ありがとうございました。

障がい者からの提言といいましても、それぞれ持っている障がいが違いまして、私の場合は身体障がいですけれども、どうしても、身体障がいの場合は身体障がいの問題しか見えないというふうになってしまいがちですので、今回、精神障がいの方とか、内部障がいのお子さんをお持ちの方など、皆さんからいろいろ発言していただいて、私自身も勉強させていただくこともありました。

こういう皆さん一人一人の小さな声が社会を変える力になって、市の制度なども変える原動力になっていくと思いますので、これからも、何か感じることなどがあれば、些細なことでも構わないですりので、いろいろとご意見をいただければと思います。 これからもよろしくお願いします。

○我妻

続きまして、小山内さん、お願いします。

○小山内

私たちは、これから障がい者の勉強をしていかなければなりません。私は、脳性麻痺の人のことはわかりますけれども、ほかの障がい者の方の気持ちは余りよくわかりません。ですから、皆さん方からご意見をお聞きして、ああ、そうなのだなと思いました。これから、そういうことを原稿にして、市長に提言したいと思います。

それで、先ほどのペースメーカーなどに関するステッカーをください。それをぜひ札幌市に提言したいと思います。ステッカーを張るぐらいは簡単ですから、お店にバリアフリーと書いたステッカーをみんな張っていただくようにしたいと思います。

それで、びっくりドンキーには障がい者用トイレがついているのです。それはアメリカから来たからです。

先ほど、免許の切りかえのとき、エレベーターに乗れたけれども、すぐ鍵をかけてしまうという話がありました。これは大変失礼なことですね。エレベーターは、障がい者のためにだけあるのではなく、高齢者とか、使いたい一般の方が乗ってもいいのです。

地下鉄のエレベーターも、最初は、車椅子の人だけお使いくださいと書いてありました。

これも、5年間かかって、やっと一般の人も乗れるようになりました。

それで、今のことについて、どこのことなのか、具体的に紙に書いて教えてください。それは鍵をかけないようにさせます。鍵をかけるのは本当に失礼です。

障がい者用トイレもそうです。鍵をかけてしまいますが、一般の人もお使いくださいと書いた方がいいのです。一般の人も障がい者用を使えるよう、これから徹底してやった方がいいと思います。

それから、各区ごとにこういう会を開いてはどうかというご提言はすごくいいことだと思います。上田市長が各区に行って、皆さんのご意見をお聞きしましたが、ここにいる方がいろいろな区に行って、区役所でこういうサポーター会議を開きましょうということで言っていけばいいと思うのです。とにかく、訴えていかなければ何も変わりません。

私は、豊平区に二十何年間いたのですけれども、今のところに来たら、区役所の対応が全然違うのです。すごく対応が悪い人もいますし、障がい者の話を全然聞かない人もいます。皆さん、あそこの区役所はいい、ここの区役所は悪いとか、レッテルを張っているのですが、同じ税金でやっているのに、何でそんなに違うのかと思います。みんないい区役所でなければだめなのです。

それは、これから皆様が何回もここにいらして、しつこく言ってください。そして、自分たちで要望書を書いてください。それを私たちはまとめます。そういうふうにしつこく言っていかないと変わりません。私たち、壇上にいる者だけが頑張ったって、しようがないのです。ですから、心を広くして、皆さんのお言葉をじっくり聞いていきたいと思います。

○我妻

続きまして、高嶋さんにお願いします。

○鈴木

皆さんのお話を聞きまして、私も本当に勉強になりました。

私は、聴覚障がいの立場という範囲ではわかるのですが、ほかの障がい者のことはわかりません。今、内部障がい者のお子さんの話がありましたが、見えない障がいというものがあるのだなということで、本当に必要性を感じました。

それぞれ障がいは違いますけれども、皆さんが願っている目的は同じだと思いますので、達成できるように頑張りたいと思います。

○我妻

続きまして、鈴木さんにお願いします。

○鈴木

きょうは、皆さん、来ていただいて、ありがとうございました。

今まで、私自身も、自分が知的障がいなものですから、それしか見えなかったのですけれども、皆さんのお話を聞いて、すごく勉強になる部分や感じる部分があった2時間だったと思いますし、それを今後の懇談会に生かしていけたらなとすごく感じています。

皆さんの意見が本当に大事な場だと思っていますので、これからも意見なりなんなりをどんどん言ってくれれば、サポーターの私たちで力になれることがあれば、なりますので、よろしくお願いします。

○我妻

それでは、浅香さん、お願いします。

○浅香

約2時間、私も本当に勉強させられました。

会場からの最初の意見にもありましたけれども、雪道の中、せっかく大勢の方に来ていだいたわけですから、皆さんが今まで言われた意見を提言書としてまとめて、落とすことなく、市長、行政の方に報告しなければならないと思います。

それは、中身的に、議論で済むものもあるでしょうし、例えば、視覚障がいの方が言われました地下鉄の盲導鈴がついていない場所についても、ついていない場所があるということまでは言われましたけれども、それがどの駅の何番出口なのかとか、そういう具体例も含めていかなければならないこともあると思います。

それから、先ほどのICDのことについても、もっと具体的に進めていく中で、どういうものかということが必要なこともあると思うのです。ですから、二度手間、三度手間になるかもしれませんけれども、入り口にあります意見書に、例えば、「盲導鈴のことについてしゃべっただれだれです。ついていない場所はどこです」とか、内部障がいのお子さんをお持ちの方でしたら、名前と住所を書いて、「ICDのことを話した母です」というふうに書いていただければ、今後、12人の中で意見をもんでいく中で、より具体的なことも織りまぜた提言書ができるのではないかと思っています。

○我妻

河西さん、お願いいたします。

○河西

メモしたものを今見てみますと、身体障がい福祉相談員の発言がありまして、いろいろな形で目に触れる資格の名前ではあったのですけれども、実際のお話を伺ったのは初めでした。

視覚障がい者、肢体不自由もしくは内部障がいの方という形で、一番インパクトがあったのは、お母さん方からの、学校が云々という話と、市教委と交渉したという話です。

僕は27年ぐらい前に大学を卒業したのですけれども、そのころも、統合教育というような形で、何でうちの子が普通の教育を受けてはいけないのかということで、お母さんが単独で頑張って、何とか普通学級で学ばせていくという話をNHKがルポルタージュで特に力を込めて報道していたことがありました。

今、そういうものは見る機会がほとんどないかもしれませんけれども、現実に札幌でこういう話があったということでは、余り変わっていなかったのかなという気がしました。

昔は、大脳生理学とか分子生物学というものでしたが、これからは遺伝工学やヒトゲノムというものを若い人たちや小さい子が勉強していきますので、先端技術とか、10年20年前の東京からお下がりで来るような技術をしっかり伝えていくことが僕らの責任かなと思いました。

また、ここに参加しておられる方がどんどんつないでいっていただきたいですし、市長としては何とか政治で実現したいということなので、そこら辺は僕も共鳴しております。

○我妻

ありがとうございました。

小林さん、よろしくお願いします。

○小林

私はきょう、歩いてここまで来たのですが、自分で情けなく思いました。というのは、身体障がいの方がここに来るだけでも大変だったということを知ったからです。視力障がいの方もそうですが、身体障がいの人は、移動そのものがすごく大変だということを私は骨身に染みて感じました。身体障がいのお子さんを持っているお母さん方は、本当に子供のことで縛られていますので、最低限、移送にもっと配慮しなければいけないと思います。小規模作業所に通所するとか学校に通うだけでも移送サービスを実現してほしいというのは切実だと思いました。

小規模作業所についてですが、小規模作業所というのは、障がい者にとっては砦のようなところだと思うのです。これは、精神障がいの人にとってもそうだと思います。地域で差別や偏見がある中で理解を深めていく活動をしているということにすごく励まされました。

それから、身体障がい者の方から、精神障がいについて触れられました。自分たちも精神障がいになりそうなくらい大変だったということや、犯罪を犯したときの報道の仕方がおかしいのではないかということを言っていただきまして、すごくうれしく思いました。

それから、ICDの問題とか、目に見えない障がいですね。私は、自分がここの場に今いられるということにすごく感謝しています。先ほどの方から、精神障がい者は本当に社会に出たいし、出ることを希望しているのですけれども、長く入院してしまうとあきらめてしまうという話がありました、一生病院で終わるということは本当に悲しいことだと思います。私も8年入院していまして、一時はあきらめたこともあります。でも、この場にいられるということは、私にもっと働けということを言っているのではないかと思うのです。ですから、本当に皆さんの声を自分の気持ちとして受けとめて、手となり足となって働きたいと思っています。

これからもっともっと頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○我妻

最後に、香川さん、お願いします。

○香川

会場の皆さんの自分の思いを一生懸命伝えようという熱意が伝わってまいりまして、大変感激しております。話の中で共通するところがあると思ったのは、せっかくいろいろな制度があるにもかかわらず、これが機能していないということです。極端に言いますと、各区の福祉の窓口の対応が悪いとか、十分な知識がないとか、障がい者の立場を理解していないというのは、まさしく障がい福祉制度の根幹にかかわる問題です。私は、数年前から、いろいろな障がいの意見を窓口で吸い上げて、それが福祉の政策になるようにということをお話ししているわけですが、一向に改善されておりません。

私は視覚障がいがありますが、先ほどこの会場で「トイレはどこですか」と聞いて、「あそこです」「ここです」と言われたのですけれども、それでは私にはわからないのです。また、この壇上に上がるにも、左の方にスロープがありますが、ここに手すりがないために落ちる可能性があるのです。こういう非常に小さな配慮がないということです。

これはすべてにかかわる問題ですが、点字ブロックの話とか、地下鉄の入り口がわからないとか、さまざまな問題があります。さらに、制度自体の問題、それから、福祉と交通と土木事業所の連携がないというような縦割り行政の弊害が障がい者を外に出づらくさせているという問題があります。また、こういう問題について議会が全くチェック機能を果たしていません。多くの議員さんが海外視察という形で海外に行っています。私は、この3年間、議員さんがどこに行って、どういう福祉政策を勉強したのか調べましたけれども、残念ながら、物見遊山的で、具体的に政策を勉強して、こういうものに反映しているということはございません。

また、最近ちょっと問題になっていますが、市会議員は、1か月に40万円、年間480万円の政務調査費をいただきながら、こういう問題を調査していません。まさしく、制度とか、いろいろなチェック機能を果たしていないことが現代社会の欠陥であろうと思いますので、きょうお集まりの皆さんは、熱い心を持ち続けて、この2年間のサポーター制度を無にすることなく、どんどん発言していただきたいということを最後にお願い申し上げまして、お礼を申し上げます。

ありがとうございました。

○我妻

どうもありがとうございました。

感想はそれぞれのサポーターの方が言ってくださいましたので、私の方からは、皆さん方に改めてお願いをしたいと思います。

きょう、この会場にいらっしゃることができなかった方も大勢おられると思いますので、こういう制度が始まった、ぜひ皆さんの声を寄せてくださいということをお仲間にお伝えください。

それから、きょう発言できなかった方も大勢いると思います。本日、入り口の方でお配りしました用紙、もしくは、ファクスや郵送でも結構ですので、皆さん方の声をぜひ寄せていただければと思います。もちろん、お名前、住所、障害名、等級名の記入は強制いたしません。ご自分が考えていらっしゃることを書いて寄せていただければと思います。

また、我々サポーターに直に会って話をしたいという方がいらっしゃいましたら、3月からですけれども、毎月最終水曜日の午後から、個別に意見をいただく場を設定いたします。これは、札幌市の広報でご案内しますけれども、こういう場でなかなか発言できない、さらに、意見を寄せいただくのも厳しいという方がいらっしゃいましたら、ぜひそちらの方にお越しの上、お話しいただければと思います。

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5.閉会

○我妻

それでは、以上をもちまして第1回目の政策提言サポーターの懇談会を終了させていただきます。

皆さん、きょうは本当にありがとうございました。

(拍手)

以上

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