ラウンクッ【ra-un-kut】
ラウンクッ【ra-un-kut】祖母、母から伝わるお守り

アイヌの人々の間には、祖父、父、息子へと伝えられていく父型のエカシイキリ(系譜)と、その娘に伝えられていく母型のフチイキリ(系譜)に分ける考えがあります。
この系譜に従い、父親の大切なものは息子へ受け継がれ、母親の大切なものは娘へと受け継がれていきました。
フチイキリに受け継がれていく代表的なものとして、ラウンクッがあります。女性だけに与えられるお守りのようなもので、紐の本数や長さ、作り方などの特徴が伝わっていきます。
ラウンクッはとても重要なもので、これがなければ、自分が亡くなったとき「あの世」に行くことができないといわれています
その他、衣服などに施すアイヌ文様もフチイキリに伝わる伝統のひとつです。