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更新日:2020年12月24日

十区十色(じゅっく・といろ)東区編

札幌市は10区に分かれていて、
それぞれの区にはそれぞれの特徴的な自然や独自の歴史があります。

このコーナーでは、それぞれの区の特徴を、自然史の視点から眺めてみようと思います。

東区編

「北八条ナナメ通」と「伏籠川(ふしこかわ)」には、どんな関係があるの?

東区地図(PDF:447KB)

伏籠川(ふしこかわ)はいわば“前豊平川”です。今からおよそ2000年前から200年前まで、豊平川の本流として札幌市内を流れていました。この伏籠川のかつての本流(“前豊平川”の河道跡)を利用して掘削したのが「大友堀」であり、伏籠川の自然堤防を利用して作った道路が「北八条ナナメ通」あるいは「ファイターズ通り」と呼ばれる生活道路です。
大友亀太郎は1866(慶応二)年、大友堀を掘削し、伏籠川に流れを復活させて生活用水、農業用水として大友堀を掘り、斜め通り沿いに「元村」を開き、田畑を開墾しました。

豊平川本流は暴れ川で人間の手に負えないくらいパワフルな川ですが、流れを譲った旧豊平川は人間がコントロール可能な川になると大友亀太郎は考えたのだと思います。先人の自然を観察し、利用する見識の高さに感服します。コントロール可能なほど勢力を失ったからこそ、川が運んできた栄養分の多い土を活かした農業ができるようになり、タマネギ栽培が盛んに行われるようになりました。

みなさんの近くに、不思議に斜めになって通る道はありませんか?かつての川の流れに関係があるかもしれません。

伏籠川
写真:直線化によって取り残され、流れを失った伏籠川

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