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更新日:2016年10月18日

札幌市における学校給食の今後のあり方について[提言]-具体的施策

 4.具体的施策

(1)献立(メニュー)と給食スタイルの多様化

学校給食を経験する年代は、食習慣だけでなく食事に対する考え方も確立される時期であるから、この時期に食べることの自己管理能力を身につけ、生涯にわたって健康に生活していける力を培わせることが大切である。

したがって、健康の保持増進のため、数多い食品類の中から、栄養や食品構成のバランスを考え、自分の体や健康状態に応じたものを選んで食べるということを自然に学んでいけるように、選択方式の給食を導入することが望ましい。

選択方式の給食は、単に好き嫌いを反映していくのではなく、子ども達が自分の健康に関心を持ち、食を通した健康づくりに自ら取り組んでいくようにするのが目的であるので、栄養や食品構成のバランスの取れた献立は重要な役目を果たすこととなるし、事前事後の栄養指導などを通して、子ども達に働きかけていくことも必要である。

また、栄養のバランスがとれていても、子ども達に受け入れられなければ、無理に食べるか、残してしまうことになるから、子ども達が美味しく楽しく満足して食べることができるように、献立内容に更に柔軟性を持たせることにより多様化し、食事に対する関心を高めていくことも大切である。


(2)食器具の改善

米飯用に強化磁器の飯碗の導入が開始されたが、従来からの食器は、ステンレス製のカップとランチ皿、食具は献立に応じて先割れスプーンかフォークまたは竹箸である。

食器は、器によって食卓の雰囲気はもちろん料理の味わいそのものまでも影響してくる。

また、食具も同じように、食卓の雰囲気や料理の味わいと密接な関係を持っている。

したがって、食器具は、子ども達が楽しく潤いのある会食ができ、手をかけて料理した献立を十分に味わえるように、その種類や大きさに配慮したものに改善すべきである。

また、食器具は、子ども達が自然に食事のマナーや食文化を身につけていくための教材であるということと、好ましい食習慣や食事に対する考え方を身につけていくための献立や給食スタイルの多様化を促進していくという観点からも、従来の食器具を改善し整備していくことが必要である。

食器具の整備にあたっては、安全性に配慮した上で、前述のような観点から、その種類や大きさ、材質、形状を決定していくことが大切である。また、これと合わせて作業性や耐用性、保管や運搬などの面からの検討を加えることが望ましい。


(3)食堂(ランチルーム)の確保と活用

昼の給食の時間は、子ども達にとって、学校生活の中で一日の節目となる時間であり、午前中の学習をはじめ、さまざまな緊張から開放され、気分転換を図ったり、午後の学習に向けて活力を生み出すことができる時間でもある。

食事環境は、子ども達が生き生きと学校生活を送っていくための、食事を通したリフレッシュの場であるとともに、健康教育の場としての教育環境であると理解する必要がある。

食事環境の意義はこうした点にあるから、授業の場である教室での食事から、本来、食事をするのに相応しい環境の下で食事ができるようにすることが望ましい。

また、この食事本来の場としての食堂(ランチルーム)は、給食を通した「食」に関する、より効果的な健康教育や、異学級、異学年、あるいは地域の人たちとの交流会食を通した人間関係の中で、豊かな人間性をはぐくむ場として、あるいは、多様な献立や給食スタイルが生む潤いやゆとりを、十分に生かしていける場として理解した上で、多目的教室や余裕教室の活用を図るなど、食堂(ランチルーム)の整備を進め、これを活用していくことが望ましい。


(4)給食時間

給食の時間は、子ども達にとって、午前と午後の学習の節目であり、気分転換や午後の学習の活力を生み出す時間でもある。

一方、札幌市の小中学校の給食時間は、概ね、小学校で40分、中学校で35分となっており、ここから準備や後片付け等の時間を差し引くと、実際に食事をする喫食の時間は小学校でおよそ20分から25分、中学校で15分から20分となっている。

この喫食時間について、当運営委員会で調査した児童生徒、保護者に対するアンケートからは、もっと時間がほしいという結果が現れている。

給食の時間は、子ども達の心身のリフレッシュの時間としての意義だけでなく、この提言で述べた諸々の施策を実践していくために不可欠な時間であり、子ども達がゆとりと潤いを感じながら楽しく会食するという大切な時間でもある。

給食時間は、こうした目的を果たしていくために必要な時間であるから、できるだけ多く確保していくことが望ましい。

しかし、給食に当てられる時間は、他の学習カリキュラム等との関係から、限られた時間の中で実施しており、現実的に給食時間を増やすために他の学習カリキュラム等に影響を与えることはできない状況である。したがって、このような事情で、給食の時間全体を増やしていくことが困難であるのなら、配膳、下膳の体制を工夫して、学校給食の意義…健康教育・人間形成の場(時間)…という観点から、最も大切とされる喫食の時間を増やして行くべきである。


(5)食教育と家庭との連携

食生活は、人が健康でたくましく生きていくための基本となるものであり、食べることを通して自らの健康についての認識を深めていくという、生涯を通しての健康教育の実践でもある。

そして学校給食は、子ども達が生涯の食生活を習慣づける大切な時期に関わっており、子ども達が、生涯にわたって健康でたくましく生活していける力を培っていくという意味での教育活動である。

学校給食は、子ども達の成長期の健康教育の内の食教育に関する部分を担うのであるから、栄養や食習慣、食文化に関する教育や、それらが自らの健康にどのように関わっていくかということを、給食を通して子ども達に培わせていくことにその意義があり、更にこのことは、残食を減らしていくことにもつながっていくと考える。

したがって、栄養職員は、こうした学校給食がもつ役割を、健康教育という観点から主体的に実行していく中心的な存在となるべきであり、担任や教科の教員とともにチームティーチング等を通して、多元的に子ども達に関わっていくことが望ましい。

そのためには、栄養職員には、衛生管理の徹底など調理に関して益々重大な責任が付加されつつあるが、運営の効率化を図り、食教育の専門家として、十分にその能力を発揮できるような環境や体制を整備していく中で、本来的な食教育活動を求めていくべきである。

また、学絞給食と家庭との役割という観点から、子ども達が自ら栄養や健康を考えて生活していける能力を育てていくという、食を通しての健康教育を考えると、むしろ食生活の大半を担う家庭の果たす役割が大きい。

したがって、学校給食は、食生活の基本である家庭が、給食に対する認識を高め、食を通して、子ども達の健康教育を家庭自らが実践していくということを目標に、家庭との連携を強めていくべきである。

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