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更新日:2016年4月8日

幼小連携の取組

札幌市研究開発事業「幼小連携」に関する実践研究

平成27年度の取組

今年度は、幼稚園児の小学校体験を実施するとともに、昨年度中に作成した小学校における「スタートカリキュラム」や幼稚園における「アプローチカリキュラム」の実施と幼稚園児の小学校体験の充実を中心とした研究を行いました。各園・学校の取組の様子については、以下を御覧ください。

百合が原小学校
西小学校
美香保小学校
はまなす幼稚園

百合が原小学校yuri1

1. 子どもが安心し、学校に行きたくなるような毎日を
「学校は楽しいな!~友達がたくさんできたよ~」

前年度より、入学後約1か月の間、1校時(45分間)を15分単位で区切りながら学習計画を立て取り組んできました。内容によっては15+15+15、15+30など、時間配分を工夫しています。入学当初は、学校の約束事や様子、学習の準備の仕方などを知ることと音楽や読み聞かせを組み合わせ、メリハリをつけながら少しずつ学校の雰囲気に慣れるようにしました。
また、本校には、教室の横にワークスペースと呼ばれる場所があるので、教室で説明を聞いたり字や絵を描いたり等の活動をしてから、すぐにワークスペースに場所を移して、体を動かしたり移動のある活動をする(例:「かもつれっしゃでがっちゃん~歌・じゃんけん遊び」「よろしく、わたしは○○です~サイン交換」)、学級の活動から学年の活動に広げるなどの工夫もしてきました。yuri2

このようなスタートカリキュラムによる学習を約1か月間実施し、緩やかに45分間単位の小学校生活に馴染むことができるようにしたところ、yuri3最初は、椅子に座ることに慣れない児童が、きちんと座って学習活動に取り組む時間が伸びる様子や、同じ園からのクラスメートがおらず心配していた児童が学級や学年の友達と誘い合って楽しそうに遊んだり登下校したりする様子が見られました。後日、保護者の方からも「毎日『楽しい。』と言って、報告してくれました。『昨日はクラスの◎◎ちゃんとお友達になった。今日は隣のクラスの◇◇ちゃんとサイン交換してお友達になった。明日は、誰とお友達になれるかな。』そんな話を聞いて、安心しました。」というお話がありました。

※百合が原小学校HP

 

2 .子どもが楽しみ、次につながる交流yuri4 「小学校へ行くのが楽しみ!~やさしいお兄さんやお姉さんがいっぱい~」
今年は、園児と1年生との交流に加え、入学したら交流学年となる5年生の子どもたち同士の関わりを深めることをねらって、季節ごとに交流の場を設けました。

・実施時期……平成27年5月~平成28年2月
・対象学年……1年生112名5年生109名
・参加人数……幼稚園児138名
・内容yuri5

本校の1年生からは、「楽しかった。」という感想と「今度は、こんなふうにしてあげたいな。」「入学してきたら、一緒に遊んであげるよ。」と早く幼稚園児を迎え入れたいという気持ちが膨らんでいきました。また、手伝ってもらい、教えてもらいながら活動する幼稚園児の様子を見ることによって、優しく声を掛けて関わったり学校のことを教えてあげたりできるようになった自分の1年間の成長を実感することにつながっていました。5年生にとっては、新1年生にどのように関わればよいのかを考えるきっかけとなり、4月からお世話することが自分のこととして捉えられるようになりました。yuri6幼稚園児にとっても、「小学校では年の近いお兄さんお姉さんも、年の離れた大きなお兄さんお姉さんも自分たちに優しく接してくれる。小学校に行くのが楽しみだな。」という気持ちになる機会となりました。次年度も「楽しい!」「もっとやりたい!」という気持ちになるような活動内容を吟味していきたいと考えています。

西小学校

1.交流の段階を踏まえた幼小連携~児童、園児の交流だけでなく、教師間の交流も大切!

今年度の幼小連携交流のねらいは、以下のとおりです。
・自分たちよりも年少の子たちへ親しみをもって接し、ともに活動する楽しさや関わり方を知る。
・教師間でも、互いの子どもたちの発達について理解し合い、学びや生活のつながりを考える。

連携をより密にするため、年度初めと中間、年度の終わりの3回、本校の教師とはまなす幼稚園の先生方とで年間の取組について話合いをもち、交流活動を計画し、実践につなげています。
前年度中に、新1年生となる園児たちの姿を教職員で見合う、幼稚園・保育園と小学校の先生方が積極的に交流する機会を計画するといった取組をもつことで職員間のつながりが深まり、より充実したスタートカリキュラムの作成にもつながりました。
また、スタートアップの取組時期の4月初めの子どもの様子は、幼保の先生方にとって興味深い時期であると思われるので、早い段階での教師間交流は有効です。今後、園便り、学校便り等を交換し、どんな行事がいつ行われるのか、そこに何らかの形で参加できないかなどを考えられるような情報のやりとりをしながら、幼小の教師が共通認識に立てるようになるとさらに有効な連携になると考えられます。

※西小学校HP

さらに今年度は、運動会や学習発表会などの行事を園児に見に来てもらい、互いの子どもの様子を教師間で見合うことだけではなく、教師自身が公開保育を積極的に参観したり、園児を招いて1年生とともに交流する姿を教師が見たりするという場をつくりました。
今年度は次のようなステップで、はまなす幼稚園との幼小連携を行ってきました。

① 1 年生と幼児との出会い( 6 月)nishi1
園児たちが近隣の公園で遊ぶことを知らせ、一緒にどんな遊びができるかを考えてから交流する。1 年生がリードしながら楽しく遊ぶ。
② 幼稚園で遊ぼう( 8 月)
公園での交流を思い出し、「今度は幼稚園に行って一緒に遊ぼう」という気持ちを高める。砂遊びや泡遊びなど、幼稚園ならではの遊びをともに楽しむ。nishi2
③ 学習発表会に招待しよう( 10 月)
学校生活を通して成長した姿を園児たちに見てもらう。招待状を出すことで自分たちの気持ちを高める。
④ 学校生活を体験してもらおう( 1 月) ~ 本稿

 

2. 「学校生活を体験してもらおう」
・実施時期……平成28年1月27日4校時
・対象学年……1年生(5学級)
・参加人数……幼稚園児34名

 1年生にとって12月~1月の時期は、3年生以上が企画・運営する「西小フェスティバル」や、2年生の生活科で行っている「お店屋さんになろう」に“お客さん”として参加していました。どちらも最年少学年としての参加であり、受け身的に楽しむ立場であったので、ここまで育ってきた自主性や創造性を発揮する場面は多くはありませんでした。そのような中、この時期の幼稚園児たちの訪問は、年少の子どもたちを直接リードしながら小学校生活を知ってもらうことのできるよい機会となりました。
学習発表会で園児を招待する取組はしていますが、実際には子ども同士が直接的に関わっているわけではなく、その際は「小学校生活を体験してもらう」活動とはなっていませんでした。今回は、幼稚園児にとって、初めての小学校体験であるので、招く側の1年生も「一緒に楽しんでほしい!」と相手意識をもつ姿が見られました。
園児が7名程度ずつに別れ、5つの学級に入って1年生と一緒に活動しました。どの学級においても、1年生が司会進行役をしたり、ゲームの担当者がルール説明をしたりするなど、自主的な運営が行われていました。各学級では次のような取組と活動する子どもの姿が見られました。

○運動会での表現を一緒に踊る~「360度」。これは6月に出会ったときに一緒に踊った思い出深い曲です。既に園児たちは振り付けをしっかりと覚えているので、緊張していた子たちも自然と仲間に入ることができました。nishi3
○フルーツバスケット・爆弾ゲーム~輪になって楽しむゲームであることから、鬼になった子は輪の真ん中で自己紹介をしなければならないのですが、1年生が率先して鬼となってそのお手本を見せたことにより、園児たちも笑顔で参加することができました。
○船長さんの命令~初めは1年生が船長(リーダー)となり進めていましたが、次第に「ぼくもやってみたい」という園
児も出てきたので、快く船長になってもらい、園児たちもゲームを進める立場を経験することができました。nishi4

このように園児たちにとっては、比較的年齢の近い1年生が一緒に活動し、リードしてくれることによって、小学校という場に不安があった子どもも、安心や期待の気持ちをもつことにつながった活動となりました。また、それまで一番下の学年としてお世話される立場だった1年生が、お兄さんお姉さんとしてお世話しようとする意識が芽生えるとともに、4月から1つ上の学年として新1年生を迎え入れようとする意欲など、2年生に向けての心構えも芽生えてきていることが分かる、よい機会となりました。

美香保小学校

1.スタートカリキュラムの実施と再構成

本校は、今までの実践の成果や課題を整理したり、近隣の幼稚園や保育園を参観して学んだりしたことをもとに、平成25年度よりスタートカリキュラムの作成を始め、実践と再構成を繰り返しています。
昨年度の実践の成果として、学級の友達との自己紹介カードの交換や、身体が触れ合うゲームを取り入れながら学習を行うことによって、顔見知りの友達が少ないことに不安を感じていた児童も、周りの友達と触れ合ったり、話したりできるようになったことが挙げられます。また、園での学び(みんなの前で話す、お絵かき、ものづくり、歌やリズム遊びなど)を取り入れながら、1コマの学習時間を15分ないしは30分で区切り、細かくステップを踏みながら、各教科の基本を学んでいったことで、どの子もスムーズに教科の学習に入ることができるようになりました。
課題としては、1年生という発達の段階から、音声言語のみでは教師の指示を理解するのが難しい子もいるのではということが挙げられました。それを受けて、今年度は、実物投影機を積極的に活用し、子どもたちの理解の手助けとなるよう努めました。

※美香保小学校HP

2.小学校体験mikaho1
(1)しょうがっこうであそぼう!
・実施時期……平成27年9月10日(木曜日)3校時
・対象学年……1年生
・参加人数……幼稚園児68名
・内容
 園児と1年生が「もうじゅうがりに行こうよ」「進化じゃんけん」を通して交流しました。この日は、出会いの1時間なので、互いに触れ合えることをねらいとして、二つのゲームに、「手をつないで座る」「必ず1年生と年長児でじゃんけんする」というルールを設けました。短時間の活動ではありましたが、互いに顔を覚え合い、別れ際に「また遊ぼうね。」と、声をかけ合う姿も見られました。

 (2)しょうがっこうのきゅうしょくをたべよう!
・実施時期……平成27年9月29日(火曜日)4校時~給食時間mikaho3
・対象学年……1年生
・参加人数……幼稚園児68名
・内容
園児を小学校に招き、給食試食会を行いました。場所の関係で、1年生と園児が一緒に給食を食べることはできなかったので、1年生が(1)の交流活動で楽しかったことを絵に描いたカードをプレゼントしたほか、配膳する様子を園児に見せました。
(1)の交流活動で顔を覚え合っていた子どもたちは、手を振ったり、話をしたりする姿が見られました。園児たちは、てきぱきと自分たちで配膳する1年生の姿に、憧れの気持ちをもっていたようです。また、初めて食べる小学校の給食に、「宇宙一おいしい!」と、うれしそうにしていました。

 (3)わくわく!しょうがっこうたいけん!
mikaho4毎年行っている幼稚園、保育園との交流活動です。
・実施時期……平成28年2月18日(木曜日)2~3校時、平成28年2月23日(火曜日)2~3校時
・対象学年……1年生
・参加人数……保育園児15名、幼稚園児68名
・内容
1. 「『しょうがっこうカード』をつくろう!」mikaho5
1年生の教室で、年長児が授業体験をしました。1年生担任が、「しょうがっこうカード」の作り方について、園児と1年生に説明しました。その後、1年生が園児に質問をし、園児が質問に答えます。一つ質問に答えるごとに、園児は好きなシールを貼りました。
2. 「じゃんけんゲームをしよう!」
園児とじゃんけんゲームを行いました。マスが印刷されたカードを使い、じゃんけんに勝つと、好きな色を塗ることができます。多くのマスに色を塗った方が勝ちというルールで行いました。mikaho6
誰もが親しんでいるじゃんけんを使ったゲームにしたことで、園児もすぐにルールを理解し、楽しくゲームに参加していました。
1年生は、新1年生を迎える準備をする中で、友達や先生など身近な人に支えられて自分が成長してきたことを実感し、進級することへの意欲をもつことができました。また、新1年生の「お手本になろう」という意識をもって学校生活を送るようになりました。
園児は、3回目の小学校訪問ということもあり、「小学校のことが、よく分かった。」「4月が楽しみ。」と、小学校入学に期待感をもつことができていたようです。
次年度も、双方にとって学び多き活動となるよう工夫したいと考えています。

はまなす幼稚園

 1.学びをつなぐ!アプローチカリキュラムhamanasu1

本園では昨年度、これまでの育ちや学びが小学校生活の土台となると考え、年長終わり頃の生活を見直し『アプローチカリキュラム』を作成しました。今年度検証していく中で、学びを見取る教師の意識が高まったとともに、年少・年中・年長前半の生活において、その基礎となる力を十分に積み重ねていくことが大切であることを確認しました。hamanasu2
2月には、この時期の年長の協同性の育ちを踏まえて、学級の友達と目的をもってやり遂げる活動を投げ掛けました。子どもたちと相談して、「小さい組が喜ぶお店ごっこをしよう!」と計画。「年少・年中組のために!」「自分たちのお店を実現させたい!」という気持ちを強くもち、友達と誘い合って準備を進めます。うまくいかないことやぶつかり合いもありますが、目的に向かって友達と考えや力を出し合い乗り越えていきます。当日は大盛況で、店のやりとりをする姿も自信に溢れていました。hamanasu3
このような経験の積み重ねが、小学校以降の学びを支える大きな力になると考えます。今後は、小学校との連携の成果を生かしながら、取組を保護者へ発信していきたいと考えています。

※はまなす幼稚園HP

2.ドキドキ!ワクワク!学校体験!~「安心」「期待」につながる交流~
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西小学校との連携を意図的、継続的に行っています。年長児と1年生の交流では、小学生への憧れや就学への期待につながる姿が見られています。
一日入学前の1月には園児が小学校へ出掛け、学校探検と給食体験を行いました。

・実施時期……平成28年1月27日(水曜日)10時30分~13時30分
・対象学年……年長5歳児
・参加人数……幼稚園児35名(1学級に7名ずつ分かれて入る)hamanasu5
・内容
小学校の先生の案内で学校内を探検!長い廊下やたくさんの教室、授業の様子など学校の雰囲気を感じ、興味津々の子どもたち。体育hamanasu6館で遊んだり図書室の本の多さに感激しながら絵本を見たりするなど、小学校ならではの環境を楽しみました。
1年生がお楽しみ会を企画してくれて、5クラスに7名ずつ分かれて参加しました。緊張していた子どもたちも、1年生の考えたゲームを一緒に楽しむ中で、親しみを感じ表情も柔らいでいきました。また、小学校の先生の指示を聞いて理解しながら行動しようとする姿も見られました。
その後、ランチルームで給食体験。配膳や片付けも自分たちで挑戦し、こぼさないように慎重に運んで席に着きます。初めての給食がとてもおいしく、張り切っておかわりをする姿も見られました。
小学校への期待とともに不安な様子を見せる幼児もいるこの時期。小学校生活をイメージし、期待や安心感につながる楽しい経験となりました。hamanasu7
年度末の教師同士の話合いでは、それぞれの時期の子どもの様子や成長について話し合い、成果や育ちを確認するとともに、この時期に大切にしたい経験についても意見交流を行うことができました。

 

 

平成26年度の取組

小学校に入学した子どもがなかなか学校生活に適応できなかったり、不安を抱いたりする状態は、「小1プロブレム」と呼ばれています。
本事業では、このような状況を未然に防ぎ、新しい1年生が円滑に小学校生活を始めるための方策について、小学校における「スタートカリキュラム」、及び幼稚園における「アプローチカリキュラム」の開発や、幼稚園児の小学校体験など、実践的な研究を行いました。

スタートカリキュラム・アプローチカリキュラムとは?
小学校に入学した子どもが、幼稚園・保育所・認定こども園などの遊びや生活を通した学びと育ちを基礎として、主体的に自己を発揮し、新しい学校生活を創り出していくためのカリキュラムが「スタートカリキュラム」です。そして、入学が近づいた時期に小学校生活への期待感を高め、幼稚園での経験を生かして、小学校生活にスムーズにつなぐカリキュラムが、幼稚園における「アプローチカリキュラム」です。start001

小学校におけるスタートカリキュラムは、例えば、生活科を核にして各教科等の内容を合科的に扱い、児童が自らの思いや願いの実現に向けた活動をゆったりとした時間の中で弾力的に進めていくことができるようなものを指しています。
スタートカリキュラムは、小学校の教育課程内に位置付くものですが、入学以前の子どもの学びを踏まえることが、非常に重要です。
そこで今年度は、小学校3校(百合が原小、西小、美香保小)と幼稚園1園(はまなす幼)を研究推進校とし、各園・学校の実態に応じて幼稚園と小学校の連携を深めながら、研究を進めてきました。

各園・学校の取組の様子については、以下を御覧ください。

○百合が原小学校
○西小学校
○美香保小学校
○はまなす幼稚園

start002※「スタートカリキュラム」についての詳細は、平成27年3月に各学校に配布された「札幌市教育課程編成の手引~生活科編~」に掲載されています。

 

百合が原小学校の取組

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1子どもが安心し、学校に行きたくなるような毎日を

「明日も学校に来たい!先生や友達に会いたい!」という思いを膨らませる活動を

「同じ幼稚園の子がいなくて、不安に思っていました。でも、子ども同士が一緒に活動する時間が多く、自然と仲良くなっていったことに安心しました。」

保護者の方から、このようなお話をいただきました。小学校に入学することに対して、子どもだけでなく保護者の方々も楽しみと不安を抱いていらっしゃったことを改めて感じました。
本校では、このような不安を和らげ、子どもが安心し、学校に行きたくなるような毎日を目指して、スタートカリキュラムを作成しました。以下の3点が本校のスタートカリキュラムの基本的な考え方です。

◆スタートカリキュラムは、入学当初の約1か月間(5月上旬まで)に実施します。
◆45分間を15分間×3に分け、国語・算数・生活・音楽・図工・体育等、学習目標や学習内容を組み合わせて子どもの集中力が持続するように活動を工夫します。
◆子ども自身が自らの思いや願いの実現に向けた活動を取り入れます。子どもの実態に即して、活動の時間や場所を保障します。

※札幌市立百合が原小学校HPyuri2

 

平成26年度の取組から
本校には、教室の横にワークスペースと呼ばれる活動場所があります。教室で過ごす時間とワークスペースを利用する時間を組み合わせることで、子どもが音楽を聴いたり、体を動かしたりする場を保障できるようにしました。教室では、絵を描いたり字を書いたりすることを中心に活動し、めりはりを付けることができるようにしました。
入学後は、学校の約束事や様子を知ることから始めました。45分間を15分間ずつ区切りながら学習を進めることで、子どもは少しずつ学校の雰囲気に慣れていきました。活動を通して、先生方だけでなく、同じ学級の友達、同じ学年の友達、違う学年の友達との交流を深めることができるようにしました。

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2子どもが楽しみ、次につながる出会いを
「また会いたい!もっと一緒に活動したい!」という思いを膨らませる活動を

本校と百合が原幼稚園は、徒歩5分で行き来できる場所にあります。今年度は、このような地の利を生かしつつ、子どもたち同士の関わりを深めたいと考え、季節ごとに交流の場を設けることとしました。yuri5
・実施時期
平成26年7月~平成27年2月
・対象学年
1年生99名
・参加人数
幼稚園児138名

・内容

7月……百合が原公園での出会い「はじめまして。一緒に遊ぼうよ。」
9月……体育館で運動を通したふれ合い「ようこそ。貨物列車や鬼ごっこをしよう。」
11月……学習発表会取組への招待「ぜひ、見に来てね。がんばるよ。」
2月……グラウンドで雪を通したふれ合い「仲良くなれて、うれしいよ。」

1年間で4回、1年生と幼稚園児がふれ合う場を設定したことにより、本校の1年生からは「楽しかった。」「また来てね。」という言葉が自然と聞こえるようになりました。1年生にとっては、幼稚園児を迎え入れたいという気持ちが高まり、2年生へ向けての一歩を踏み出すよい機会となりました。また、幼稚園児にとっては、小学校入学への憧れをもつことにつながりました。言葉と心のつながりを大切にしながら活動を進められたことを、次年度の取組につなげていきたいと考えています。

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西小学校の取組

1活動しながら幼から小へn1
今年度までは入学して最初の2週間の指導計画には、学校の決まりや約束事を教える学級活動の時間が多く配分されていました。今年度スタートカリキュラムを作成するにあたって、現1年生の担任からの意見を集約した結果、入学したばかりの子どもたちに長時間座らせたまま話を聞かせることは、効果的とは言えないという結論に達しました。そこで、音楽や体育、図工的な要素を取り入れた授業を学級活動の時間の間にはさむことで、集中力を保ったまま1日を終えることができると考えました。
具体的には、次のような取組を取り入れていくことにしました。
1.最初の1か月間は、子どもたちに取り組ませたいこと(テーマ)を決め、何ができるようになってほしいか、そのために何をさせるかを週ごとに設定し、段階的に学校生活に慣れさせるようにしていく。
2.最初の2・3日は、1時間目に幼稚園や保育園で歌っていた歌や手遊びなどを取り入れた音楽の授業を行うことで、これまでの環境から新しい環境へ、気持ちの上で緩やかな変化を促す。
3.学級活動の後には、体育や図工を入れて、体を動かすことで小学校の学習が楽しいという実感をもたせる。
4.2週目からは国語や算数などの座学を多くしていくが、体力や集中力が落ちてくる4時間目や午後の時間帯に生活科や体育、図工など体を使ったり、作業を伴ったりする教科を多く配置する。n2


このような指導計画上の配慮に加えて、幼稚園や保育園で、年長組としてお兄さんお姉さんの立場だった新1年生の自立しようとする意識を大切にするため、新1年生と新6年生の担任で、6年生のお世話活動(掃除や給食)の時期を短くしたり、お世話の内容を精選したりする話合いをもつことにしています。また、生活科のカリキュラムに給食の用意や掃除の仕方について盛り込み、自分たちでできることを増やしていくことで学校生活に自信をもたせたいと考えています。

※札幌市立西小学校HP

2幼稚園との交流から生まれる絆

本校に来校したはまなす幼稚園の園児を教務主任が案内して学校めぐりを行いました。特にコンピュータ室や放送室などは、目を輝かせて見入っていました。また、子どもたちは、体育館の大きさに驚き、しばしそこで楽しそうに走り回って学校の雰囲気を満喫していました。その後、ランチルームで給食を食べましたが、はまなす幼稚園ではいつもお弁当なので、給食を食べることを楽しみにしていた子が多く、お代わりをしていた子もいました。この体験を通して、学校に対する期待感が一層高まったようです。n3

・実施時期
平成27年1月28日(水曜日)3~4校時
・対象学年
1年生
・参加人数
幼稚園児34名

・内容
校区にあるはまなす幼稚園とは数年前から交流を行ってきました。初めは、はまなす幼稚園の先生方が本校の参観日を見に来ることから始めましたが、1年生の生活科の学習とリンクさせ、子どもたち同士の出会いを起点に相互の施設を訪ねて交流をするという流れが確立していきました。さらに、本校の1年生の授業をはまなす幼稚園の先生方に参観してもらったり、本校の1年生の担任がはまなす幼稚園を訪問したり、幼稚園児に学習発表会などの行事を見てもらったりするなど、交流の幅が広がってきています。n4n5n6

 

 

 

美香保小学校の取組

1だいすき!ともだちだいすき!みかほしょうがっこうm1
本校は、今までの実践を整理したり、近隣の幼稚園や保育園に参観して学んだりしたことをもとに、平成27年度スタートカリキュラムを作成しました。
本校のスタートカリキュラムは、「生活する力」「友達とかかわる力」「学ぶ力」を育むことをねらいとしています。「遊びを通して、総合的に学ぶ」という幼稚園や保育園での経験を生かして、学ぶ楽しさを感じることができるよう、生活科+国語や、生活科+音楽などのように、生活科を中心とした合科的・関連的な指導を行っています。
また、子どもたちの発達段階を踏まえて、集中が持続するよう1コマ45分にとらわれず15~20分のモジュールで構成したり、活動性のある学習活動を組み入れたりと工夫をしています。
入学当初は、ものの使い方、挨拶や返事の仕方、整列の仕方など、小学校生活に必要なことを、学級活動だけではなく、国語、生活、体育の学習や、道徳の時間を通して学習します。
学級のm2友達との自己紹介カードの交換や、身体がふれ合うゲームを取り入れながら学習を行うことで、知っている子が少ないなどの理由で入学当初、教室に入ることに不安を感じていた子も、周りの友達とふれ合ったり、話したりできるようになりました。
園での学び(みんなの前で話す、お絵かき、ものづくり、歌やリズム遊びなど)を取り入れながら、細かくステップを踏んでいったことで、どの子もスムーズに教科学習に慣れることができました。スタートカリキュラムが終了した5月第1週目には、全ての学級で45分間の学習を休憩することなく行うことができるようになりました。

※札幌市立美香保小学校HP

2小学校体験

わくわく!しょうがっこうたいけん!
幼稚園からの「園児に座学での一斉指導を体験させたい」という要望をもとに計画しました。
年長児にとっては、小学校を探検したり、授業を体験したりすることで、小学校入学への不安を和らげるとともに小1プロブレムの解消に役立て、入学に向けての期待感と意欲をもつことをねらいとしています。現1年生にとっては、新1年生を迎える準備をする中で、友達や先生など身近な人に支えられて自分が成長してきたことを実感し、進級することへの期待感と意欲をもつことをねらいとし、互恵性のある活動となるよう構成しました。

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・実施時期m5
1.平成27年2月9日(月曜日)3~4校時(保育園)
2.平成27年2月19日(木曜日)3~4校時(幼稚園)
・対象学年
1年生
・参加人数
1.保育園児15名
2.幼稚園児69名
・内容
1.授業体験「『しょうがっこうカード』をつくろう!」
1年生の教室で、年長児が授業を体験しました。1年生担任が、「しょうがっこうカード」の作りかたについて、園児と1年生に説明しました。その後、園児はカード作りを行い、1年生は、自分のグループの園児のサポートをしました。
園児は、1年生にもらった名札の名前を手本にしてカードに自分の名前を書いたり、シールやクレヨンで飾りつけをしたりと、楽しくカードを作ることができました。1年生は、「ここにシールを貼るんだよ。」「上手に書けたね。」と、園児を気遣いながら、活動をサポートすることができました。m6
2.学校探検「しょうがっこうをたんけんしよう」
グループに分かれ、学校を探検しました。1年生が「ガイドさん」となり、入学直後から使用する保健室、図書室、音楽室と、生き物がいることで園児が興味をもつであろう理科室を紹介しました。
1年生は、事前に考えた紹介文を基に一生懸命、園児に向かって話しかけていました。また、図書室ではおすすめの本を読み聞かせしたり、音楽室では、楽器の名前や使い方を教えてあげたりと、園児を楽しませようと活動を工夫する姿が見られました。活動の最後に、園児に感想を聞くと、「音楽室の楽器を使ったのが楽しかった。」「図書室に本がたくさんあってびっくりした。」と、楽しく、また興味をもって小学校を探検したことが分かりました。
次年度も、園側の希望を基に計画を立てることで、双方にとって学び多き活動となるよう工夫したいと考えています。

はまなす幼稚園の取組

1幼児期から児童期の滑らかなつながりを目指して!
本園は、数年来、近隣の西小学校との連携を意図的、継続的に行っています。年長児と1年生の交流では、小学生への憧れの気持ちをもち、就学への期待につながる姿が見られています。また、教師間の交流では、お互いの授業、保育を見学し、それぞれの時期の子どもの成長や学び方について話し合い、違いやつながりを見出してきました。
このような交流を積み重ねる中で、年長の終わり頃の生活を見直し、それを系統立てて捉えたものが本園の『アプローチカリキュラム』です。これまでの育ちと小学校生活へのつながりを考えていく上で「学ぶ力」「かかわる力」「生活する力」の3つの視点からまとめました。hama1hama2

※札幌市立はまなす幼稚園HP

2ワクワク!ドキドキ!学校生活を体験!~安心して入学へ~hama3
一日入学前の1月に園児が小学校へ出かけ、学校内の探検と給食体験を行いました。また今年度は、幼稚園児が1年生の学級に入り、一緒に授業も体験してみることになりました。
・実施時期
平成27年1月28日(水曜日)10時30分~13時30分
・参加人数
幼稚園児35名(1学級に7名ずつ分かれて入る)
・対象学年
1年生5クラス146名
・内容
小学校の先生に学校内を案内してもらい、注意事項を真剣に聞きながら、小学生の授業の様子や放送室、パソコン室などのいろいろな教室を興味津々で見て回っていました。
その後、1年生の5クラスに7名ずつ分かれて入り、授業に参加をしました。緊張しながらも自己紹介し、一緒に絵を描いて動物園作りを行いました1年生が「何を描くの?」「この紙、使っていいよ。」など優しく接してくれることで、緊張の面持ちだった園児も笑顔になるなど、作業をしながら次第に打ち解けていき、自分から声を掛ける姿も見られました。

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授業体験の後は1年生と別れ、ランチルームへ移動し、給食体験をしました。小学校の先生から配膳の仕方を教えてもらい、自分たちで主食やおかずを受け取り、こぼさないように慎重に運び、席に着きます。初めての給食がとてもおいしく、ほとんどの子が完食することができました。牛乳パックや皿、スプーンなどの片付け方も教えてもらい、挑戦していました。
一日入学前の幼児にとって、入学への期待が一層高まったとともに、不安に感じていた幼児にとっても、安心感につながる楽しい経験となりましたhama6hama7

 

 

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