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更新日:2013年3月6日

西白石小学校の取組(平成24年度)

1.研究のねらい

本校のグラウンド横には望月寒川が流れている。4年前から始まった望月寒川の河川改修工事をきっかけとし、川を地域の環境教材として積極的に捉えながら、総合的な学習の時間及び社会、理科の発展的学習として取り組んでいる。
・流れの変遷や工事の目的や方法を知り、安全な利用に向けて意識を高める。
・水質検査や水生物調査等を通じて川に親しみながら課題をとらえること。
・よりきれいな環境づくりと目指して、清掃活動や啓発運動に取り組むこと。
以上の3つのねらいを設定し、工事関係団体の支援を受けながら具体的な体験活動を中心に学習を進めている。

 

2.取組内容

(1)工事の様子を見学しよう(4年生総合的な学習の時間)
1.目標
・河川改修工事の現場を見学し、工事の目的や方法を知る。
・川の変化に関心をもち、これからの川の課題を意識する。
2.学習の様子
工事箇所に出向き、工事関係者から工事の目的や工事の様子を説明していただく。工事の目的は、1.川幅を広げ水位の上昇に備えること。2.川底のコンクリートを撤去し瀬や淵を回復させること。3.水辺に近付くことができる階段やスロープなどをつくり、人々が利用できる川にすること、であることがわかった。近くで見る矢板を打ち込む作業はとても迫力があり、また、色々な重機にも実際に触れることができた。

西白石小1

(2)川の歴史・地域の歴史を学ぼう(4年生総合的な学習の時間)
1.目標
・地図を資料として川や地域の様子の変化をとらえる。
・地域の先達のお話を伺い、地域の発展の様子を体験的に知る。
2.学習の様子
年代ごとの地図を見比べながら、川の流れの変化や土地の使われ方や建物・道路の変化を見付けていく。年代の違う地図を重ね合わせて見ていく作業を通すことで、変化の様子をはっきりと捉えることができた。地図記号や先達のお話から、60年ぐらい前まで、学校のあたりには水田が広がっていたことも分かり、かつては望月寒川の水が水田に利用されていたことが捉えられた。
西白石小2

(3)気象や水防災について学ぼう(4年生総合的な学習の時間)
1.目標
・気象にかかわる実験に取り組み、雨や雪への興味・関心を高める。
・ゲリラ豪雨を理解し、河川利用における注意点やルールを知る。
2.学習の様子
雨量計の仕組みや雲が発生するメカニズムを学んだり、人工的に雪を作ったりする実験も行った。ゲストティーチャーとともに取り組む実験は、専門的な見地からの工夫や解説も加えられ、児童の知的好奇心を刺激した。また、ゲリラ豪雨のメカニズムの解説や映像によって、予想をはるかに上回るスピードで水位が急激に上昇することが分かり、注意が喚起された。
西白石小3

(4)調べよう望月寒川の水質と生き物(5年生総合的な学習の時間)
1.目標
・水生生物を採取して汚れの判断材料とするともに、生き物のすみかであることに気付く。
・水流や水質を測定する基本的な方法を知る。
2.学習の様子
実際に川に入って、川の流れや水質を調査し、川に生息している生き物を探した。ふくどじょうやエビなどが予想以上にたくさん生息していることが分かったが、水質検査の結果は、どちらかと言えば「きたない」の分類となった。もっときれいな水になると、生き物の種類も増えてもっと豊かな川になるのではないかと考える子が多かった。
西白石小4

(5)川をきれいにプロジェクト(5、6年生総合的な学習の時間)
1.目標
・地域の方とともに川の清掃活動に取り組み、思いや願いをもつ。
・校区や上流の地域に向けて、川の浄化を呼びかける啓発活動に取り組む。
2.学習の様子
5年生は7月に、6年生は10月に川の清掃活動に取り組んだ。川の中には、空きかんやタバコの吸い殻などのごみが多く見られ、短い時間であっという間にごみ袋がいっぱいになった。さらに、テレビや自転車といった大きなものまで捨てられており、上流での不法投棄も疑われた。
6年生は、ごみ捨てゼロを呼びかけるポスターづくりを進め、さらに上流にある学校や地域に向け、手紙やメールなどいろいろな方法で「川をきれいに」を呼びかける活動を進めている。
西白石小5

 

3.成果と課題

成果

望月寒川は学校のすぐ横を流れる川でありながら、降りていくことは困難で生活排水路とも言えそうな川であった。しかし、改修工事が進むにつれて少しずつ景観もよくなり、また、昨年末に河川への降り口(階段、親水スペース)が整備されたため計画的な立ち入りも可能(カギは一部学校にも保管)となっている。
4,5,6年生と継続して川に関わる学習経験を積み上げたことにより、望月寒川の変化に関心をもち、自分たちの生活を取り巻く環境として積極的に捉え、生かそうとする意識が育ってきた。また、調査的な活動だけではなく、町内会の方と一緒に清掃活動に取り組んだり、自分たちのアイデアを生かした河川美化の啓発活動を進めたりといった活動の広がりが生まれている。
西白石小6

課題

活動の継続・高まりを生み出して行くためにも、水質の向上を目指していきたいところである。徐々にであっても着実な成果を実感させていきたい。今年度購入したパックテストキット等を定期的に使用し水質検査の継続化を図る。また、その結果を校区や上流地域に伝えたり学校HPにアップするなどして、啓発活動の活性化をうながしていきたい。さらに、工事が完了し、水質が向上すれば、将来的には、低学年の水遊びなど、より一層積極的な利用を目指していきたいと考えている。
現状はまだまだ、きれいな川とは言えない望月寒川だが、これからも具体的な体験活動を繰り返し経験する中で、子どもたち自身が、地域を流れる生活環境としての川を実感できるように導きたい。そして、生きた川に再生しようとする主体的な意志をもつ地域人として育つことを願って活動に取り組んでいく。

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