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更新日:2013年2月25日

「大気中の放射線についての講演会」を開催しました

 札幌市内で大気中の放射線量などを実際に測定し、公表している北海道大学の研究者から、放射線や放射性物質について、また札幌市内の測定状況などについての紹介がありました。多くの市民のご来場ありがとうございました。

  • 日時 平成23年(2011年)10月5日(水曜日) 14時~15時30分
  • 場所 札幌市北区北8条西3丁目 札幌エルプラザ3階 ホール

    講演の概要

     使用したスライドと講演の要約を掲載します。なお著作権は各講演者に帰属します。

    藤吉 亮子氏(北海道大学大学院工学研究院准教授)

    「大気中に存在する放射性核種と放射線」

  •   放射線を放出する原子(放射性核種)には、地球が誕生した今から46億年前にはすでに地上に存在していたもの(ウラン、トリウム、放射性カリウムなど)や宇宙線によって生成するいわゆる”天然の放射性核種”がある一方で、今回の原子力発電所の事故によって放出された放射性ヨウ素や放射性セシウムなどの人工の放射性核種があります。
      北大工学部では、2011年3月14日から空間放射線量率の測定と、空気中の塵に含まれる放射性ヨウ素や放射性セシウムなどの放射性物質の測定を行っています。空気中の放射性物質は、事故後に南からの低気圧がもたらした降雨(3月~4月)の後に微量に検出されましたが、それ以降は確認されていません。また札幌と苫小牧で土壌に含まれる放射性核種の放射能測定を行っていますが、チェルノブイリ事故(および1960年代の地上核実験)に由来する放射性セシウム(セシウム-137)が地表面付近にいまだに存在することがわかっています。
      北大工学部の原子力系研究グループでは、このような取組みのほか、環境中に存在する放射線や放射性核種について正しい知識を持って現在の問題に対処することをめざして北大をはじめ研究機関の専門家とともに人材を育成する事業を始めました。

    渡邉 豊氏(北海道大学大学院地球環境科学研究院准教授)

    「福島原発事故の大気・海洋環境への広がり」

    講演スライド(PDF:561KB)

     福島第一原子力発電所の事故によって、放射性物質が北半球に広く拡散することになってしまいました。一方で、それ以前から、1960~70年代の核実験の影響により、今回の事故よりも多い放射性物質が日本にも降下している状況でした。このような事実はありますが、測定値や科学的な知見を合わせて総合的に判断すると、現段階では、北海道や札幌では放射性物質による身体的な影響はないと言えます。
     私も含め多くの研究者や学生がボランティアとして参加して、福島近辺の土壌の放射性物質調査を行い、文部科学省や大阪大学などが結果を取りまとめています。土壌中のセシウム137は半減期を考慮すると、何もしないならば、福島からはすぐには減少しません。札幌は安全だといっても、同じ日本の中にある福島をどうやって現状から再生させるのかを、札幌市民・北海道民を問わず、考えなくてはなりません。
     これから、札幌市でも10月からNaIシンチレーションカウンターによる空間放射線量の測定を始めますが、公的機関が測定し、その結果を公開することは放射性物質の風評や不安を取り除く上で重要です。多くの人たちが放射線量の測定を行っていますが、NaIシンチレーションカウンターと呼ばれる機器などでなければ高い精度は得られません。札幌市が今後行う空間放射線量の公開は札幌市民にとって貴重な情報源となることでしょう。 

    合川 正幸氏(北海道大学大学院理学研究院教授)

    「道央地域の放射線量測定と結果」

    講演スライド(PDF:935KB)

     事故前の1997年にも道内各地で空間放射線量率の測定を行っていますが、放射線量は場所による違いがあること、同じ札幌市でもコンクリート建築物では高いといった違いがあること、また測定した時期によっても違いがあることがわかっています。
      北大理学部において3月から6月にかけて測定した結果では、0.04~0.07μSv/hとなっており、過去の値とほぼ同じ値です。また、札幌市内と近郊各地の440地点で測定を行った結果では、0.01~0.11μSv/hの範囲で、地下鉄の中では電車による遮蔽があったと思われるために数値が低く、またススキノ交番前では高い数値でしたが、コンクリート建築物が周りにあるためであると思われます。
      また、市内学校の測定も行いました。これは市内の広い地域をカバーしていること、人口密度が高いことに加え、子どもが多く集まる場所ということで313箇所で測定しました。測定結果は0.03~0.07μSv/hでした。過去の測定値と比べても同じ程度と思われます。

    講演会の様子

     講演会写真1 講演会写真2 講演会写真3

     

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