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テレビ放送や携帯電話などの電磁波については、電波法により免許事業となっており、国によって一元的に扱われています。このため札幌市では、電磁波に関することについては、所管している各省庁を情報提供窓口として紹介しています。
【北海道の窓口】
総務省の地方支分部局である北海道総合通信局(札幌市北区北8条西2丁目1-1札幌第1合同庁舎)です。
~このページの目次~ 1. 北海道の相談窓口
2. その他の相談窓口 3. 電磁波の人体への影響に関する見解 |
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北海道内では、総務省の地方支分部局である北海道総合通信局が以下のような項目について問い合わせの窓口となっています。
総務省以外の関係機関は、以下のような項目について問い合わせの窓口となっています。
環境省や総務省、WHOにおいて、以下のとおり見解を示しています。
環境省では、平成29年4月更新のパンフレットにおいて、以下のQ&Aのとおり公表しています。詳細は出典のパンフレットをご確認ください。
電磁界・・・ 「電磁界」とは、電流が流れている電線などのまわりに発生する「電界」と「磁界」の総称です。「電磁波」とは、電界と磁界が交互に発生しながら空間を伝わっていく波のことです。
電界・・・ 空間に電気の力が働いている(電位差がある)状態のことをいいます。電線などの電流を良く通すもの(導体)に電圧がかかったり、電流を通しにくいもの(絶縁体)などが帯電すると、そのまわりに電界が発生します。電界の強さは電圧が高いほど強く、発生源から離れると弱まります。
磁界・・・ 「磁界」とは、空間に磁気の力が働いている状態のことをいいます。磁界は磁石の周りや、電流が流れている導体の周りに発生します。磁界の強さは電流が大きいほど強く、発生源から離れると弱まります。
電磁波・・・ 金属などに電流が流れると、そのまわりに磁界が発生します。電流の向きが交互に変わると磁界の強さが変わり、それによって新たに電界が発生し、また新たに磁界が発生します。このように電界と磁界が交互に発生しながら空間を伝わっていく波のことを「電磁波」といいます。
電磁界は、「周波数」と「波長」によって性質が異なり、次のように分類されます。周波数が低い(波長が長い)方から順に、静電磁界(周波数0Hz)、超低周波電磁界(0Hz~300Hz)、中間周波電磁界(300Hz~10MHz)、高周波電磁界(10MHz~300GHz)に分けられます。
静電磁界は医療機器や鉄道などから、超低周波電磁界は電力設備や家電製品などから、中間周波電磁界はIH調理器や電子タグ、電子商品監視装置などから、高周波電磁界は携帯電話などの無線機器や携帯電話基地局、TV・ラジオ放送局などから発生しています。
非常に強い静電界の中では放電による不快感などを生じることがあります。非常に強い静磁界の中で頭を動かすと、めまいや吐き気などを生じることがあります。非常に強い超低周波電磁界には、体内電界を生じさせ、神経や筋に影響を及ぼす「刺激作用」があります。非常に強い高周波電磁界には、温度を上昇させる「熱作用」があります。
Q5 電磁界の健康影響についてはどのようなことがわかっていますか?
電磁界の健康影響については、「送電線の近くでは白血病が増えるのでは」とか、「携帯電話を使用すると脳腫瘍が増えるのでは」といった懸念を抱いている方々がいます。これらについて、WHO(世界保健機関)では以下のような見解を示しています。
電磁界ばく露によって生じるかも知れない健康影響について、大規模な研究が実施されてきました。これまでに実施されたすべてのレビューは、0-300GHzの周波数を網羅する国際的なガイドラインで推奨されている限界値よりも低いばく露は健康への悪影響を何ら生じない、ということを示しています。但し、より良い健康リスク評価の前に埋める必要がある知識のギャップが依然としてあります。 |
・静磁界では・・・
静電磁界(MRIなど)については、発がん性の証拠はなく、地磁気の数万倍に相当する強い静磁界にばく露される特殊な状況では、めまいや吐き気といった感覚が生じる場合があるとしています。
・低周波電磁界では・・・
低周波電磁界(送電線など)については、「全体として、小児白血病に関連する証拠は因果関係と見なせるほど強いものではありません」との見解を示しています。また、その他の疾病についての証拠は「小児白血病についての証拠よりもさらに弱い」と結論付けています。
・高周波電磁界では・・・
高周波電磁界については、携帯電話基地局など(無線LANを含む)では「携帯電話基地局などからの弱い高周波電磁界が健康への有害な影響を起こすという説得力のある科学的証拠はありません」との見解を示しています。また、携帯電話では、脳腫瘍のリスク上昇との因果関係は確立されていないものの、長期間の使用と脳腫瘍のリスク上昇との関連についてのデータが少ないことから、「携帯電話使用と脳腫瘍リスクのさらなる研究が必要」としています。
・電磁過敏症(電磁波過敏症)に関するWHOの見解
国際的なガイドラインの指針値よりも遥かに低いレベルの電磁界ばく露により、頭痛や睡眠障害などの不特定の症状が生じるのではないかという、いわゆる「電磁過敏症」について関心が高まっています。これについてWHOは、「電磁過敏症の症状を電磁界ばく露と結び付ける科学的根拠はありません」との見解を示しています。
電磁界は、電気・電子機器に誤作動などの影響を及ぼすことがあり、特に心臓ペースメーカーなどの植込み医療機器については、装着者に健康影響が生じる恐れがあることから、装着者や医療従事者、機器製造者などが情報を共有し、影響の防止に努めていくことが重要です。
非常に強い電磁界に人体がばく露されると、健康影響が生じる恐れがあります。この健康影響から人体を防護するため、どのようにばく露を制限したら良いかを示すのが、ガイドライン(防護指針)です。電磁界の物理的性質は科学的に十分理解されており、人体への作用についても、長年の研究から多くのデータが蓄積されています。ガイドラインは、このような確立された科学的知識を基に作られています。
最も広く利用されているのは、WHOが正式に認知している非政府機関である国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)のガイドラインです。
ICNIRPガイドラインは、刺激作用や熱作用により健康影響を生じることがわかっているばく露レベルに対して必要に応じて安全上の余裕を盛り込んで、指針値を制定しています。
ICNIRPガイドラインは、欧州連合(EU)理事会がEU加盟各国向けの勧告に採用しているのをはじめ、アジア、オセアニア、アフリカ、中南米など、世界中の約150カ国で採用が進んでいます。
日本では、送電機などの電力設備や、携帯電話基地局などの無線設備、携帯電話などの無線機器について、それぞれの周波数に対するICNIRPガイドラインの指針値と同等の規制が実施されています。
日本での生活環境中における電磁界のレベルは、人体への影響が生じるとされているレベルの数千分の一から数十分の一以下、ICNIRPガイドラインの指針値の数百分の一から数分の一以下です。
総務省では、令和2年3月更新のパンフレットにおいて、以下のQ&Aのとおり公表しています。詳細は出典のパンフレットをご確認ください。
Q1 5G(第5世代移動通信システム)で使われる電波と、これまでの携帯電話で使われている電波の主な違いはなんでしょうか。
5Gで使われる電波の特徴として、これまでの第3世代や第4世代の携帯電話等(スマートフォンを含みます。)で使われている電波よりも高い周波数帯の電波が使われることが挙げられます。日本では、5G用として、3.7GHz帯、4.5GHz帯、28GHz帯の電波が使われます。
Q2 5Gで使われる電波は、人体にどのような影響を与えるのでしょうか。
5Gでは、比較的高い周波数帯の電波が使われますが、人体に及ぼす作用が変わるわけではありません。赤外線などとも同様ですが、人体に及ぼす作用としては、熱作用(身体を温める作用)があることがわかっています。
Q3 5Gのように使われる電波の周波数が高くなると、熱作用の影響は強くなるのでしょうか。
周波数が高くなっても、人体への作用がより強く働くわけではありません。なお、周波数が高くなるに従い、電波は人体内部に浸透されにくくなります。そのため、これまでの科学的知見等を踏まえ、最新の電波防護指針では周波数が6GHzを超える場合、身体表面の温度上昇に関連する指標(入射電力密度)を用いて、十分な安全率をもった基準値を設定しています。それにより、携帯電話等が頭や身体の近くで使用されても問題ないように安全性を確保しています。
Q4 5Gになると、より多くの携帯電話基地局が設置されると聞きましたが、それによってより強い電波にさらされることはないでしょうか。
電波は周波数が高くなると、建物等を回り込む特性が弱くなることから、高い周波数帯だけで5Gのエリアを確保しようとすると、これまでよりも多くの携帯電話基地局を必要とする場合があります。しかしながら、携帯電話事業者が基地局等を設置する際はその周辺の電波の強さが基準値以下となるよう定められており、基準値以下の電波であれば、人体への悪い影響は認められていません。また、一般的には、基地局が多くなればなるほど、それぞれの基地局から発射される電波の出力はより小さくてすみますし、基地局との距離が近いほど、端末から発射される電波の出力も小さくなります。
Q5 5Gの安全性について、国際的にはどのような検討がされているのでしょうか。
5Gを含む、300GHzまでの周波数に対応した電波の安全性に関する国際的なガイドラインは、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)や米国電気電子学会・国際電磁界安全委員会(IEEE ICES)で策定されており、これらのガイドラインは多くの国で採用されています。我が国の基準も、これらのガイドラインに準拠したものになっています。また、WHOでも、5Gを含む電磁界の健康リスクについて調査を実施するとともに、調査結果を踏まえたファクトシート等の情報提供を行っています。
WHOでは、2020年2月にウェブサイトにおいて、以下のQ&Aのとおり公表しています。詳細は出典の原文をご確認ください。
Q1 | 5Gからの潜在的健康影響は何ですか。 |
Q2 | WHOは何をしているのですか。 |
出典 |
原文 Radiation: 5G mobile networks and health(WHO) 和訳 世界保健機関(WHO)が第5世代モバイルネットワーク(5G)と健康に関するQ&Aをウェブサイトに掲載(一般財団法人 電気安全環境研究所 電磁界情報センター) |
これまでに膨大な研究が実施されていますが、健康への悪影響は因果関係としてワイヤレス技術へのばく露と結び付けられていません。健康に関連した結論は、無線周波数全体にわたって実施されてきた研究から導き出されていますが、これまでのところ、5Gに用いられる周波数で実施された研究は極少数です。
無線周波電磁界と人体との相互作用のメカニズムは、主に組織の加熱です。現在の技術から生じる無線周波ばく露レベルは、人体に無視し得る程度の温度上昇しか生じません。
周波数が高いほど、身体組織への浸透度は浅くなり、エネルギー吸収は身体の表面(皮膚及び眼)に限定されます。ばく露全体が国際的なガイドライン以下に留まる限り、公衆衛生に対する結果が生じるとは考えられません。
WHOは、5Gを含む無線周波数範囲全体をカバーする無線周波へのばく露からの健康リスク評価を実施しており、これは2022年までに発表予定です。
WHOは、5G技術の導入に伴い、また、公衆衛生に関連したより多くのデータが入手できるようになり次第、この新たな技術へのばく露からの潜在的健康リスクに関連する科学的証拠をレビューします。
WHOは、1996年に国際電磁界プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトでは、周波数が0から300 GHzまでの電界及び磁界へのばく露による健康へのインパクトを調査し、電磁界からの防護について各国当局に助言しています。
WHOは、モバイル技術の全ての側面から生じるかも知れない長期的な健康影響についての更なる研究を支持します。WHOは、関連する優先的研究課題を同定し、これを推進します。また、一般向けの情報資料を策定し、健康とモバイル通信にまつわる理解を高めるため、科学者、政府、一般公衆の間の対話を促進します。
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