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更新日:2011年3月1日

タンデムマス法とは

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「タンデムマス」とは「二つ繋がった質量分析器」の意味で、液体クロマトグラフィー(liquid chromatography ;LC)に質量分析計(mass spectorometry ;MS)が二つ繋がった装置のことです。そのためタンデム質量分析計は、LC/MS/MS(もしくは単にMS/MS)と略記されることが多いです。実際の分析においては、LCにより導入された試料分子を真空中でイオン化し、これを最初のMS(MS1)で質量電荷比(m/z)に応じて選択・分離した後、更に電磁気的にいくつかの細かい粒子に断片化した上で、そのうち電荷を持った粒子を、第2のMS(MS2)でm/zに基づいて検出する装置です。定量は、目的とする分子固有の「MS1とMS2で観測される断片」を、濃度既知の「同位体(構造が同一でも質量数の異なる分子)由来の断片」と比較することで、行なわれます。新生児マス・スクリーニング検査においては、血中の多種のアミノ酸とアシルカルニチンを短時間で定量可能な事が、他の方法とは大きく異なる利点となります。他方、分子量が同一である異性体や、イオン化の難しい物質の定量には向きません。

タンデムマスの分析法

分子レベルでみたタンデムマス法による分析の様子

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上の図は実際の中性アミノ酸の分析で行なわれる分子レベルの過程を示したものです。イオン化した粒子をMS1で検出した後、これを断片化して、MS2ではバラバラになった断片のうち電荷を持ったイオンだけを検出します。MS1とMS2で検出された断片のサイズ(massという単位が使われます)と失われた断片のサイズの情報から、目的とする物質の定性と定量が行なわれます。上の図では、電荷を持たない102massの大きさの断片が失われる中性アミノ酸に特徴的な分析過程を示しています。この場合、側鎖Rの質量に応じて、アミノ酸ごとにMS1とMS2で検出される電荷を持った粒子(イオン)のmassの条件を定めることで、測定が行われます。

実際の検査では・・・

「タンデムマスによる検査」には、従来の新生児マス・スクリーニング検査と同じように、赤ちゃんのかかとから採血された血液をしみこませたろ紙を用います。直径3mmくらいのディスクを打ち抜いて、メタノールで溶出し、ブチル化反応を行なった後、測定をします。多種のアミノ酸とアシルカルニチンとよばれる代謝物質を同時に測定することができ、これによって20種類以上の疾患について検査することができます。

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