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代謝異常症マスススクリーニングのはじまり
「知能障害等を防ぐために、生まれてすぐの簡単な検査で、病気を発見し治療する」。この目的のためにガスリー博士が開発した検査(ガスリー法) がマススクリーニングの始まりです。この検査法では栄養を抑制された培地で菌の増殖する様子により、血中のアミノ酸濃度を知る事ができ、これによってフェニルケトン尿症などの疾患を早期発見することが可能となりました。この方法による検査は、知的障害の発症を未然に防ぐたいへん有効な手段であると認められ、1960年代に全米に普及したのち、欧米を中心とした多くの国に広まり、日本では1977年からこの検査が実施されるようになりました。

札幌市衛生研究所を訪問したガスリー博士
マススクリーニング検査法の発展
その後、新生児マス・スクリーニングは、検査法の開発により対象疾患数を増やすことで、その効果を高めてきました。札幌市衛生研究所でも検査法の開発や改良に積極的に取り組み、酵素法やHPLC法のような感度の高い定量性に優れた方法で、検査を実施するようになりました。

酵素法による測定
そして、新しいスクリーニングへ・・・
1990年代の終わりからアメリカを中心にタンデムマス法とよばれる新しい検査法が実施されるようになってきました。この方法では従来の方法では見出せなかった20種類以上の疾患が新たに見出されすことができ、後の治療とあいまって大きな効果を得ることができると考えられています。日本でも福井大学や島根大学を中心にこの検査法が検討されてきました。これを受けて札幌市では全国の自治体でははじめてタンデムマス法による検査を研究的に開始しました。


札幌市衛生研究所のタンデムマス装置
これは2003年現在のアメリカにおけるタンデムマス法による新生児マス・スクリーニング実施状況を示した図です。赤で表示された29州ではすでに実施されている他、ピンクで示した6州でも研究的にタンデムマス法による検査が開始されています。
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