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更新日:2016年3月31日

検査方法

疾患に応じて以下の方法で検査を行っています。

疾患の分類または名称

測定対象

検査方法

アミノ酸代謝異常症(6疾患)

有機酸代謝異常症(9疾患)

脂肪酸代謝異常症(8疾患)

アミノ酸13種類

アシルカルニチン22種類

タンデムマス法

ガラクトース血症

ガラクトース

ガラクトース-1-リン酸

ガラクトース関連酵素2種類

酵素学的手法

先天性甲状腺機能低下症

TSH/FT4

ELISA法

先天性副腎過形成症

17-OHP

ステロイド5種類

ELISA法

タンデムマス法

 タンデムマス法

札幌市で、ガラクトース血症を除く代謝異常症23種類やステロイド5種類の検査に使用しているのが下の写真の「タンデム質量分析計(タンデムマス)」という高性能の分析器です。タンデムマスによる物質の検出における主要なプロセスは下図のようになります。

装置写真

タンデム原理


目的とする物質を検出するためには、質量荷電比(m/z)が用いられます。上記の例では、目的とする質量数「A+B+C」の分子を、『プリカーサーイオンのm/zがA+B+Cでかつプロダクトイオンのm/zがAである』という条件に適合するものを選択し、条件に適合する粒子の量を測定することにより、血中濃度として定量することが出来ます。
タンデムマス法では、この質量荷電比の条件を複数設定することにより、わずか数分の時間でたくさんの物質を定量することが可能です。札幌市衛生研究所の新生児マススクリーニングでは、13種類のアミノ酸と、フリーカルニチン、22種類のアシルカルニチンと呼ばれる代謝産物を、タンデムマス法により測定し、このことによって一度に多くの病気を検査することが可能になっています。

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 酵素学的手法

ろ紙血中に含まれるガラクトースの量を定量キットを用いて測定しています。生成したレゾルフィンから得られる蛍光を測定し、ガラクトース量を調べています。

Gal検査法
 

 

ガラクトース検査の様子

検査の様子

ガラクトース検査の試薬

検査試薬


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 ELISA法(酵素免疫測定法)

ELISA法とはサンプル中に含まれる微量の目的物質を、酵素標識した抗体または抗原を用い、抗原抗体反応を利用して定量的に検出する方法です。測定原理の違いからサンドイッチ法(非競合法)と競合法の二つに大別されます。

FT4と17-OHPの測定キットは競合法を、TSHにはサンドイッチ法を採用しています。
競合法
競合法

サンドイッチ法
サンドイッチ法

TSHプレート






反応後のプレート

プレートウォッシャー








検査で使う機械(プレートウォッシャー)

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このページについてのお問い合わせ

札幌市保健福祉局衛生研究所保健科学課

〒003-8505 札幌市白石区菊水9条1丁目5-22

電話番号:011-841-7672

ファクス番号:011-841-7073