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更新日:2017年4月5日

神経芽腫検査の休止について

札幌市で行っている、生後1歳6か月の幼児を対象にした

神経芽腫検査は、2017年3月31日で休止しました。

休止の理由

札幌市では、2006年4月から、生後1歳6か月児を対象に、神経芽腫検査を行ってきました。約10年間の検査結果を評価した結果、今後も検査を継続するために必要な検査の有用性が明らかとならなかったため、検査を休止することとなりました。

神経芽腫とは

神経芽腫とは15歳未満の子供がかかるがん(小児がん)の一種で、神経芽細胞腫とも呼ばれます。小児がんの中では白血病についで頻度が高く、主に副腎(腎臓のすぐ上にある臓器)や交感神経に発生する固形の腫瘍です。治療を受けなくても自然に治る場合がある一方で、発見が遅れると肝臓や骨など全身に転移し、死亡することもあります。また、身体の深部にできるため症状からは分かりにくく、転移した場所の症状から発見されることが多いです。

神経芽腫検査のこれまで

札幌市では、札幌市では1981年から全国に先駆け、6か月のお子さんを対象とした神経芽腫検査を行ってきました。また、1984年からは全国でも6か月のお子さんを対象とした検査が始まりました。その後、2004年に厚生労働省の通知により全国的な検査は休止となりました。休止の理由は、二つありました。一つは神経芽腫検査では治療する必要のない腫瘍まで発見し、過剰な治療をしてしまう可能性があるためでした。もう一つは、必ずしも検査により死亡率が低下したと言えないためでした。一方で検査の時期を6か月より遅らせることで、治療の必要な腫瘍を発見しやすくなる可能性も指摘されていました。

札幌市では、全国的な検査が休止になる以前の1991年に検査の対象を1歳2か月のお子さんに変更し検査時期を6か月より遅らせました。さらに、検査の効果を高めるために2006年に再び検査時期を見直し、対象を1歳6か月のお子さんとしました。

 

神経芽腫検査年表

札幌市と全国の神経芽腫検査(スクリーニング)の比較

これまでの検査結果

これまで札幌市が行ってきた生後6か月、1歳2か月、1歳6か月児の神経芽腫検査(それぞれ、6MS、14MS、18MS)を下表に示します。

札幌市の神経芽腫スクリーニング結果

対象

期間

初回検査数

受検率

精密検査数

患者数

発見頻度

6か月
(6MS)

1981.4–2004.10

336,658

80.5%

273

77

4,372人に1人

1歳2か月
(14MS)

1991.4–2008.3

173,890

73.6%

124

33

5,269人に1人

1歳6か月
(18MS)

2006.4–2016.3

101,472

70.2%

47

20

5,074人に1人

札幌市で発見された神経芽腫患児の特徴

 

札幌市のスクリーニングで発見される神経芽腫患者の割合(発見頻度)は、スクリーニング時期が異なっても概ね5000人に1人程度でした。

神経芽腫検査の結果スクリーニングで発見される患者の病期(病期の進行度を示す指標、INSS病期分類)は、年齢が高くなるほど、進行の度合いが高くなり、6MSでは1期や2A期が多かったですが、18MSでは3期の割合が多くなっています。

一方、自然になくなる可能性のある腫瘍が含まれる1期の割合は、年齢通じて、60%を超える程度で変わりませんでした。

 

生後1歳6か月検査の問題点

  • 検査前に発症する症例がある程度存在します。(5年間で6例確認されました。)
  • 検査で正常であった後に発症する症例がある程度存在します。(5年間で3例確認されました)

神経芽腫検査休止についてのQ&A

神経芽腫検査の休止にあたり、良くある質問をまとめました。

なお、こちらのページに記載されていないことでご質問や気になることなどがございましたら、以下のお問い合わせ先までお知らせください。

このページについてのお問い合わせ

札幌市保健福祉局衛生研究所保健科学課

〒003-8505 札幌市白石区菊水9条1丁目5-22

電話番号:011-841-7672

ファクス番号:011-841-7073