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札幌市における先天性代謝異常スクリーニングは昭和52年4月開始以来56年3月までに、80,566名の新生児を対象に検査が実施された。その結果ヒスチジン尿症13名、メイプルシロップ尿症1名を発見した。(49-53ページ)
クレチン症マス・スクリーニングのための酵素免疫測定法によるTSH測定は、RIAに匹敵する感度を有し、測定値の再現性も良く、RIA法との相関も良好であった。新生児6,615例についてRIAと同時にマス・スクリーニングを行った結果、RIAとの相関もよく、再採血率も同等であり、再採血が一致したのは15例(0.23%)で、うち5例を精査し、3例のクレチン症を発見した。EIAによるTSH測定はRIAに匹敵するマス・スクリーニング法であり、全自動化により大量検体の処理が可能で、今後全国的に広く用いられるべき方法であると考える。(54-61ページ)
還元気化原子吸光法による飲料水中のヒ素定量法を検討した。即ち、検液と標準液とを2N-塩酸酸性とし、還元剤として水素化ホウ素ナトリウム錠剤を用いてヒ化水素を発生させ、原子吸光測定を行った。また、公定法のジエチルジチオカルバミン酸銀法との比較を行ったところ、還元気化原子吸光法は操作が簡単で精度、感度とも良く、公定法のスクリーニングとしてきわめて有効であった。(62-66ページ)
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高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、かんきつ中のジフェニル(DP)、オルトフェニルフェノール(OPP)およびチアベンダゾール(TBZ)の同時定量を行った。DP、OPPおよびTBZを酢酸エチル(酢エチ)で抽出後アルカリ洗浄を行い、TBZを塩酸層に移したのち、DPおよびOPPを水蒸気蒸留した。次にともに酢エチに再抽出し、さらにメタノールと置換後、濃縮しHPLCに注入した。次いで市販かんきつ類10検体について分析したところ、DPはほぼすべてから、OPP、TBZはオレンジ、レモンの一部から検出した。(73-78ページ)
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、食品中のサッカリン(SAC)、ソルビン酸(SOA)および安息香酸(BA)の同時定量法を検討した。吸着-分配型カラム日立ゲル3011を用い、試料を水で抽出後、メンブランフィルターでろ過し、ろ液を直接HPLCに注入して、それらをじん速に定量することができた。また、市販食品について、本法とガスクロマトグラフィー(GC法=公定法)との比較を行ったところ、ほぼ一致した値が得られた。(79-82ページ)
リンを多量に含む魚肉かん詰食品中のスズ定量法の検討を行った。湿式分解後、アルカリ溶解を加えたベンゼン抽出ピロカテコールバイオレット法(以下抽出PV法と略記)が前報同様優れていた。また、前報の操作を若干変え、濃縮倍率を4倍とし、市販魚肉かん詰食品に応用したところ、1ppm以下の微量スズでも精度よく定量できた。(83-85ページ)
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