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更新日:2012年12月3日

札幌市衛生研究所-調査研究(2012)

代謝異常依頼検査2005年度~2011年度の結果-依頼数と陽性例の内容-(PDF:625KB)

札幌市衛生研究所では、臨床症状から代謝異常症を疑った児に対する診断補助と、新生児マス・スクリーニング検査等の陽性例の治療経過の把握を目的として、医療機関の依頼により「代謝異常依頼検査」を行っている。2005年度から2011年度までの7年間で合計5,176件の検査依頼があり、このうち36例(0.7%)については本検査システムを通じて代謝異常疾患を指摘することができた。本検査では、検査結果や臨床所見について代謝異常症の専門医へ相談し、情報共有できる体制を構築しており、迅速な補助診断へ結びつけることが可能であった。(31-40ページ)

2001~2011年における胆道閉鎖症スクリーニングの実施状況(PDF:356KB)

札幌市では胆道閉鎖症患児の早期発見及び早期治療を目的とし、2001年5月から乳児を対象とした便色調検査による胆道閉鎖症のスクリーニングを開始した。2011年3月までの11年間のスクリーニングの結果、157,250名が受検し、8名の本症患者を発見した。また、2008年から追跡調査を開始し、札幌市の小児慢性特定疾患申請があった40名の胆道閉鎖症患児について、スクリーニング履歴、治療予後などを調査した。(41-47ページ)

札幌市中央卸売市場に流通する鮮魚介類の粘液胞子虫寄生状況について(PDF:69KB)

今回、ヒラメに寄生するKudoaseptempunctataを含めたKudoa属について札幌市中央卸売市場に流通する鮮魚介類265検体を対象とし、顕微鏡検査とPCR法を用いて、その寄生状況を調査した。その結果、カツオ1検体、メジマグロ2検体、クロマグロ3検体、メバチマグロ1検体について、粘液胞子虫のKudoaneothunniが寄生していることを確認した。(48-52ページ)

札幌市における伝染性紅斑の流行状況について(PDF:208KB)

札幌市における伝染性紅斑の流行状況を把握するための調査を実施した。札幌市の小児科定点あたりの患者報告数を調査した結果、1999年4月以降4年に1度の頻度で比較的大きな流行があり、このうち警報レベルに至った2つの流行期には、各行政区に所在する小児科定点あたりの患者報告数が特に多い区が存在していたことが判った。また、これら2つの流行期で患者報告数が多かった区は、一定ではないことが判った。調査対象全期間の年齢別患者報告割合を調査した結果、5歳が最も高く18.2%で、3~6歳がそれぞれ10%以上の報告割合であること、小児科定点調査であるが20歳以上も1.8%報告されていることが判った。(53-58ページ)

札幌市におけるオゾンの挙動について―ポテンシャルオゾンとして―(PDF:102KB)

対流圏オゾンは、対流圏内の窒素酸化物等が光化学反応によって主に夏季に発生するオゾン(O3)及び気象条件により成層圏から対流圏に流下するO3からなり、光化学オキシダント(Ox)として測定されている。対流圏O3の起源は、地域内外で排出されたO3前駆物質から生成する場合及び地域外で生成したO3が移流する場合があり、移流したO3は遠隔地のバックグラウンド濃度に大きく影響し、その濃度は増加する傾向がみられる。2003年度から大気中のO3を含めたガス状酸性化成分等の濃度を把握するため、パッシブサンプラー法によって得られたこれらのデータを用い、ポテンシャルオゾン(PO)の観点から札幌のO3の挙動について検討を行った。この結果として、PO濃度は夏季から秋季にかけて都市部が郊外部より高い傾向を示し、特に、夏季には濃度差が増大し10ppbvを超える年度もみられた。しかし、冬季から春季には目立った差がみられなかった。夏季に濃度差が生じる一因としては、樹木の多い郊外部では反応性の高い生物由来揮発性有機化合物(BVOC)が増大するため、二酸化窒素(NO2)と窒素酸化物(NOx)を補正成分に用いるPOは十分補正されないことが考えられる。また、都市部のO3濃度は増加傾向を示したが、PO濃度は9年間横ばい状態であった。これはNO2濃度の減少による相対的なO3濃度の増加と考えられ、札幌地域に流入及び発生するO3が増加した可能性は少ないと思われる。(59-62ページ)

製品中の陽イオン界面活性剤について(PDF:181KB)

陽イオン界面活性剤として使用されている4級アンモニウム4種(アルキル鎖の長さが異なる11物質)とピリジニウム1物質について、分析法を開発し、製品の調査を行った。消毒薬等4製品からは、ベンザルコニウム、ベンゼトニウム、セチルピリジニウムが概ね表示どおりに検出された。ヘアコンディショナー等6製品からは、アルキルトリメチルアンモニウム、ジアルキルジメチルアンモニウムが検出されたが、検出量は標準物質が無いベヘントリモニウムが多かった。柔軟仕上げ剤4検体のうち抗菌剤の表示があるものが3検体あったが、そのうち1検体から消毒薬とほぼ同じ濃度のベンザルコニウムを検出した。(63-67ページ)

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札幌市保健福祉局衛生研究所保健科学課

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