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更新日:2016年6月14日

札幌市衛生研究所-調査研究(1997)

結膜擦過検体におけるPCR法によるアデノウイルス検出(PDF:108KB)

アデノウイルスの早期検出を目的として、PCR法の有用性について検討した。
今回用いた、ヘキソン蛋白をコードする遺伝子161塩基対を増幅させるように設定したプライマーは、アデノウイルスに特異性が高く、分離培養法でアデノウイルスが分離された検体(結膜擦過物)はすべて直接行ったPCR法でも陽性であり、高い相関性を示した。(33-36ページ

1996~1997年度の札幌市におけるインフルエンザウイルスの分離状況(PDF:137KB)

今季の札幌市におけるインフルエンザウイルスの初分離は、1996年11月のインフルエンザB型ウイルスであった。その後1997年1月にはインフルエンザA香港型ウイルスが分離された。今シーズン札幌市では、A香港型ウイルス47株、B型ウイルス162株の合計209株のインフルエンザウイルスが分離され、1997年2月以降はインフルエンザB型ウイルスが流行の主流株となった。(37-39ページ

札幌市における神経芽細胞腫スクリーニング結果(1996年度)(PDF:227KB)

札幌市内在住の全乳幼児を対象にした生後6カ月および1歳2カ月(14カ月)の神経芽細胞腫スクリーニングの結果、1996年度には新たに、6カ月スクリーニングで3人、14カ月スクリーニングで3人の患児を発見し治療が行われた。14カ月スクリーニングで発見した患児はいずれも6カ月スクリーニングは陰性で尿中vanillylmandelic acid、homovanillic acidはいずれも平均値付近であったことから、2回目のスクリーニングにより神経芽細胞腫の発病を未然に防止できた例と考える。(40-43ページ

平成8年度の札幌市における残留農薬の検出状況について(PDF:1,197KB)

平成8年度の収去検査において、塩素系、ピレスロイド系、リン系、窒素系、N-メチルカーバメート系の5系統の系統分析を行った。農作物と野菜果物加工品合計113検体について検査したところ、そのうち33検体から農薬を検出したが、食品衛生法あるいは農薬取締法の基準値を超えるものはなかった。(44-55ページ

食品相談事例と試験検査(PDF:75KB)

保健所を通じて市民から寄せられた食品に関する相談のうち、興味深かった2事例を紹介する。「ブランデーが黒変」した原因は鉄の混入であり、タンニンと反応して変色したものと推察された。「カレイ水煮の黄色煮汁」中の黄色物質は、水煮によりカレイから溶出した天然成分のリボフラビンであると考えられた。(56-59ページ

有害紫外線(UV-B)の地表への到達量について(PDF:74KB)

マルチチャンネルデータロガ及びUV-Bセンサーを用いて、平成8年8月1日から10月31日までの3か月間、有害紫外線(UV-B)の地表への到達量の連続測定を行った。
この結果、1日の時間別UV-B到達量は日の出とともに増加し、12時には1日の最大値を示した。その後、次第に減少し、日没以降はほとんど認められなかった。また、10時から16時までの6時間のUV-B到達量の合計量は1日の総UV-B到達量の約80%を占めていた。
月間の総UV-B到達量は、8月が50,000μW/cm2、9月が34,000μW/cm2、10月が20,000μW/cm2であり、次第に減少する傾向が認められた。
さらに、天候とUV-B到達量との関連性では、1日中晴の場合、あるいは日照時間中晴れている場合は1日当たりの総UV-B到達量は多くなり、くもりあるいは雨の場合には少なくなる傾向が認められた。
また、総UV-B到達量と浮遊粒子状物質濃度との関連は認められなかった。(60-64ページ

札幌市の融雪時における水素イオンの挙動について(PDF:112KB)

積雪中に蓄積されたイオン類は融雪期になると短期間に溶出し、特に、水素イオン(以下、H+と略す)の場合は、アシッドショックによって植物や土壌に悪影響が懸念される。
そこで、1995年度と1996年度に芸術の森を採取地点として、積雪成分の調査を2月から融雪作業が始まる前週までの期間中に6回の試料採取をおこない、得られた全層と層別のデータから流出したH+量の変化、融雪水のpHの推定、積雪中の全層と層別のH+蓄積量の変化、さらに、融雪量と気温の関係について調べた。
その結果、H+流失量は融雪時に総流失量の約60%に達した。また、融雪水中のpHの推定値は大部分が4.3~4.7の範囲にあり、この地点における降水のpHの年平均値4.8と比較するとやや低い値を示した。地表面に接している雪層でのH+蓄積量は、全般的に少なく、融雪期前の2月20日前後でもH+の流失が生じていることを示していた。また、融雪量と気温の関係では、期間中の最高温度の平均値が0℃を超えるとH+などのイオン類の畜積量の減少と融雪量の増加が著しかった。(65-69ページ

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