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更新日:2016年6月14日

札幌市衛生研究所-他誌投稿(1985)

 札幌市におけるインフルエンザB型の流行

病原微生物検出情報 第54号

熊谷泰光 吉田靖宏 師尾寿子 白石圭四郎 塚田正和 青木襄 高杉信男

 1984年1月から2月にA(H1N1)型の流行があった。その後、4月から中学校を中心にB型の爆発的流行があり、5月の10,490名をピークに減少した。鶏卵からの分離率は低く血球疑集(HA)価も低かった。抗原解析の結果、B/Singapore/222/79株の抗血清1:1024に対して128と低く(1/8)、抗原変異がみられた。また、患者のHI抗体価からも抗原の変異が認められた。


 クレチン症マス・スクリーニングにおける精度管理の検討

ホルモンと臨床 第32巻 第9号

荒井修 福士勝 水嶋好清 木南笑香 小崎絵里子 前田博之 林英夫 高杉信男

 クレチン症マス・スクリーニングは乾燥濾紙血液を検体とし、甲状腺刺激ホルモン(TSH)またはサイロキシン(T4)を指標としてラジオイムノアッセイ(RIA)により行われている。今回、我々はRIAの精度管理のために提示されている種々の指標、方法を実際のスクリーニングに応用し、相互の関係を調べ、若干の知見を得た。さらに、異常検体識別能の把握のためには正常域に近いレベルの異常検体を測定し、これが異常と判定されることを確認する必要があると考え、このための新たな指標をスクリーニングに応用したので報告する。


 札幌市における神経芽細胞腫マス・スクリーニングについて

北海道の公衆衛生 第10号,1984

佐藤泰昌 辻慶子 佐藤勇次 田口武 林英夫 高杉信男 武田武夫*1

 札幌市では、昭和56年4月から、生後6ヶ月以降の乳幼児を対象に、尿ろ紙による神経芽細胞腫スクリーニングを開始しており、昭和58年3月までに25,461例のスクリーニングを行い、4例の神経芽細胞腫患児を発見し治療を行った。そこでこれまでの札幌市における神経芽細胞腫スクリーニング方法及び結果について述べ、あわせて発見症例について報告する。

*1 国立札幌病院小児科


 マス・スクリーニングで発見された先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の治療・追跡並びに周辺疾患に関する全国調査成績(昭和59年2月

日本小児科学会誌 第88巻第12号 (厚生省・心身障害研究・クレチン症に関する研究班)

中島博徳 入江実 成瀬浩 川村正彦 宮井潔 佐藤保 北川照男 松田一郎 山下文雄 斉藤寿一 諏訪※三 松浦信夫 高杉信夫 多田啓也 村田光範 五十嵐良雄 薮内百治 雨水朋包 宮尾益英 鶴原常雄 猪股弘明 池上宏 田丸清恵

 昭和58年度より新たに発足した当クレチン症に関する研究班(代表 中島博徳、入江実)では、クレチン症の治療・追跡に関する全国調査を引続いて行う一方、クレチン症と鑑別を要する周辺疾患の継続調査も加えて実施することになった。今回はその調査成績(昭和59年2月)を報告する。これは通産第四次全国調査に当たる。

※:玉偏に成


 新生児甲状腺機能亢進症-その原因、病態におよぼすTSH受容体抗体抗甲状腺剤の影響についての検討-

日本小児科学会雑誌 89巻3号,487~496,1985

松浦信夫*1 野原八千代*1 小西淳二*2 遠藤啓吾*2 飯田泰治*2 笠木寛治*2 卯月勝弥*3 稲川昭 *3佐竹良夫*4 志田直悌*5 立花啓*6 石川信義*7 福島直樹*8 由利賢次*8 永井文作 原田正平*9 福士勝 高杉信夫

 甲状腺機能亢進症妊婦14例より出生した新生児15例の甲状腺機能につき検討し、次の結果を得た。1. 7例の新生児甲状腺機能亢進症を経験したが、症例の中には症状が一過性に止まらず、永続する症例もみられた。 2. 新生児甲状腺機能亢進症の多くは生後6日以降に発症していた。 3. 本症発症と母親のTSH受容体抗体との関連ではHTS活性より、TBII活性との間に強い相関が認められた。 4. 抗甲状腺剤の投与量と新生児の予後には一定の関係はみられなかった。 5. 新生児期に低T4血症を示す症例が多くみられた。 新生児甲状腺機能亢進症とTSH受容体関連抗体の関係を中心に考察した。

*1 北海道大学医学部小児科学教室
*2 京都大学医学部医学教室
*3 北海道大学医学部付属病院分娩部
*4 旭川私立病院小児科
*5 札幌斗南病院小児科
*6 札幌社会保険中央病院小児科
*7 北見赤十字病院小児科
*8 苫小牧玉子病院小児科
*9 帯広厚生病院小児科


 加工食品からの糖類1日摂取量について

日本公衆衛生雑誌 32(2),85~89,1985

小塚信一郎 西野茂幸 山口敏幸 立野英嗣 早川祥美 山口昭弘 白石由美子 清水良夫 青木襄 高杉信夫

 試料(全国10機関でそれぞれ加工食品別平均喫食量表に基づいて180品目の加工食品を購入し、一定量秤量してホモジナイズしたものを用いて、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、乳糖の含量を分析し糖類の1日摂取量を算出した。


 高速液体クロマトグラフィーによる鶏肉及び鶏卵中のアンプロリウムの定量

食品衛生学雑誌 26(6),499~504,1984

山口敏幸 花井潤師 平田睦子 白石由美子 青木襄 高杉信夫

 高速液体クロマトグラフィーによる鶏肉と鶏卵中のアンプロリウムの定量法を確立した。


 マーケットバスケット方式による日本人のメチルセルロース、CMC、縮合リン酸塩およびエリソルビン酸塩の1日摂取量の推定

日本栄養・食料学会誌 38(1),33~38,1985

豊田正武*1 四方田千佳子*1 伊藤誉志夫*1 一色賢司*3 加藤丈夫*3 神蔵美枝子*4 白石由美子 西島基弘*5 林弘道*6 深澤喜延*7 横山剛*8 米田孟弘*9 平山佳伸*10 山本芳子*10 市川和孝*10 原田基夫*1

 厚生省の「食品添加物1日摂取量調査方式」に従い、エリソルビン酸、メチルセルロース、CMC、縮合リン酸塩の1日摂取量を測定した。

*1 国立衛試大阪支所
*2 北九州市環境衛生研究所
*3 仙台市衛生研究所
*4 国立衛生試験所
*5 東京都立衛生研究所多摩支所
*6 長野県衛生公害研究所
*7 山梨県衛生公害研究所
*8 和歌山県衛生公害センター
*9 島根県衛生公害研究所
*10 厚生省生活衛生局食品化学課


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