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更新日:2018年7月2日

平成30年度第5回定例市長記者会見記録

日時

2018年6月29日(金曜日)14時00分~14時34分

場所 記者会見室
記者数 19人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました

配布資料

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

 大阪府北部を震源とする地震について

 6月18日に発生いたしました大阪府北部を震源とする地震につきまして、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げる次第であります。

 このたびの地震におきまして、ブロック塀の倒壊により命が奪われるという大変痛ましい事故が発生したことを受けまして、速やかに市有施設の調査を指示いたしました。また、国からの通知を受けまして、民間が所有しておりますブロック塀についても、ホームページ等で注意喚起を行うほか、特に保育所や社会福祉施設などに対しましては、点検や安全対策を行うよう、個別に通知し、お願いをしているところであります。

 市民や企業の皆さまには、あらためて身近にあるブロック塀の安全確認ということをお願い申し上げたいと思います。

 札幌市では、いつ発生するか分からない自然災害に備えまして、関係機関との防災訓練や食料等の備蓄、啓発活動などさまざまな取り組みを行っておりますが、市民の皆さまにも、いま一度、市が配布を行っております「札幌市地震マップ」や「さっぽろ防災ハンドブック」などをご活用いただいた上で、ご家族や地域の方々と、お住まいの地域の被害想定や避難場所、あるいは、家具を留めるなどの日ごろの備えについて話し合っていただきたいと考えております。

 報道機関の皆さまには、防災に向けた取り組みを市としても進めてまいりますので、市民の皆さんの防災意識の向上を図るためにも、日ごろからできる防災対策などに関しての報道と、周知方もお願いを申し上げたいと思っておりますし、私どもも、「出前講座」や防災の知識・災害情報等を配信するスマートフォン用のアプリ「そなえ」などについて周知を図ってまいりたいと思っておりますので、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 「証明書コンビニ交付サービス」における税証明書の取り扱い開始について

 7月2日から、証明書のコンビニ交付サービスにおきまして、「所得証明書」と「市・道民税の課税証明書」の取り扱いを新たに開始することといたしましたので、お知らせをさせていただきます。

 これによりまして、従来からサービスを提供しております住民票・印鑑証明書と併せて、お住まいの地域や勤務先などのお近くのコンビニにおいて、年末年始を除いて、土・日・祝日を含む毎日午前6時30分から午後11時まで、ご都合に合わせて証明書を取得いただけることになりますので、市民の皆さまにご利用いただきたいと考えております。

 報道機関の皆さまには、周知方をよろしくお願い申し上げます。

質疑応答

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(1)

読売新聞

 札幌市が進めている冬季五輪・パラリンピックの件です。

 先日(6月26日)、JOC(日本オリンピック委員会)の竹田恆和(たけだ・つねかず)会長が、今後、2026年から2030大会に変更するにしても、2026年の大会についてはこのまま続けて情報収集を進めていくほうがよろしいのじゃないかというような趣旨の発言がございました。

 今、札幌市さんは、北海道さん、地元と調整されていると思いますけれども、この発言に今後どのように対応されていかれるでしょうか。

市長

 先日(6月26日)、竹田会長の記者会見の中で、今のようなコメントがあったということでございます。私どもとJOCの皆さんとは、札幌・北海道の冬季オリンピック・パラリンピックの招致を実現していこうという思いは一致しておりますので、そういった中で、札幌・北海道の招致実現を図っていくための戦略、そういったことをお考えいただいての発言かなと思っております。

 これまでもお話をさせていただきましたように、この招致活動を一緒に進めております北海道を含めた関係自治体、そして競技団体や道内の経済界、こういった皆さま方と今後の進め方等について協議をしていかなければいけないだろうと思っております。

 そういった中で、今、地元の関係者の皆さんと協議の場ということで日程調整をさせていただいておりますが、今回、JOCの会長のご発言もございましたので、JOCにも、どなたかに、この協議の場に、ご参加をいただいて、JOCとしての考え方をお聞きしたいと思っております。

読売新聞

 地元としての協議をする場を今月(6月)にもというお話、めどにというお話でしたけれども、それは、今のJOCの幹部の方にお話を聞きたいということと同じ場となるのでしょうか。

市長

 できれば6月中に一度と思っておりましたけれども、なかなか日程調整ができなかったという状況の中でも日程調整を進めさせていただいておりますが、今回、JOCからもお話を伺ったほうがいいだろうと思いましたので、JOCとも日程を合わせるということをしていかなければいけないと思っています。

読売新聞

 それはいつぐらいになりそうなのでしょうか。

市長

 できるだけ早く調整をしたいと思っております。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(2)

北海道新聞

 市長が6月中にもというふうにおっしゃられていたことというのは、市民アンケートのスケジュール等々も考えての発言だったかと思うのですけれども、一方で、JOCの方たちは、市長の思いというのは理解していただいているのかもしれないですけれども、まだ手は下ろさないでほしいと。

 橋本聖子副会長なんかは、うちの取材には、少なくとも9月までは手を下ろしてほしくないということをおっしゃられていましたけれども、そのまま9月まで判断を先延ばしした場合は、市民アンケートをするしないという問題が、これまで市長が議会でも記者会見でも、かねがねおっしゃっていたスケジュールが成り立たなくなるとは思うのですけれども、その点については市長としてどのように認識されていますか。

市長

 これまでも申し上げていましたように、2026年、正式に立候補するという場合には、その前に市民の皆さんのご意見を伺いたいというふうに申し上げてきました。ですから、2026年、正式に立候補するということになる前には、やはり、そういった意見を聞くということをしていかなければいけないという考え方に変わりはありません。少しずれてくるかもしれませんけれども。

北海道新聞

 今、IOC(国際オリンピック委員会)が発表している招致スケジュールですと、今年(2018年)10月から実際の立候補ステージがスタートすると。それに合わせて、市長は、この秋までには正式に立候補する、立候補するならば正式な立候補表明をしたいとおっしゃられていたと思うのですけれども、その点を考えると、その表明や市民アンケート等々が後ろにずれ込む可能性もあるということでよろしいのでしょうか。

市長

 まずは、2026年大会、2030年大会、どちらを目指していくのがいいのか、地元の関係者の意向を確認しましょうというのが当初の予定であります。加えて、JOCとしては、もう少し戦略的に考えたほうがいいのではないかということでありますので、そのお話を伺った上で、最終的にどうしていくのかということを協議したいと思っております。

 ですから、現時点で、2026年、2030年ということの判断をしているわけではありませんし、これは繰り返しになりますが、2026年招致ということになれば、何らかの手続きをしていくということになるだろうと思いますし、時間軸はずれ込んでくるかもしれません。

北海道新聞

 先ほど読売さんの質問でもあった、JOCの方をお招きして意見を伺いたいということでしたけど、それは札幌にということでよろしいのですかね。

市長

 基本的に、札幌で関係者の方と協議をしたいと思っておりましたので、その場にJOCからどなたか参加をしていただいて、JOCの考え方をお聞きしたいと思っています。

北海道新聞

 一部、日程が7月15日という情報もありますけれども、特に日程等々は。

市長

 日程調整をするようにと指示をしておりますので、具体的にどういう状況になっているのかというのは、現時点で私も把握をしておりません。

 市内におけるコンクリートブロック塀の安全対策について

北海道新聞

 市教委の調査で、小・中学校のブロック塀、9校で現行の建築基準法に合致していない所がありましたけれども、こういったブロック塀を市として撤去するお考えがあるかどうか。

 あと、今、市有施設でも調査を進めていらっしゃるところですけれども、そこでもおそらく同じように現行の基準には合っていない所が見つかる可能性も高いと思うのですけれども、そういったブロック塀への対応をどのようにするかというお考えがあれば教えてください。

市長

 地震発生後、文部科学省や国土交通省などからも、建築物の塀の安全点検(を行うように)ということの通知が来てございます。そういう中で、学校はすでに点検しておりますけれども、学校施設等を除く市有施設、だいたい1,300ほどございますけれども、その市有施設のブロック塀の有無、そして安全確認ということを建築部から各局に文書を出して調べております。

 現在、その調査を取りまとめている状況でありますので、その中で、現在の基準に合致しないものが出てきた場合には、その安全の状況(次第)ということになろうかと思いますけれども、今すぐ危険がないというものであれば、まずは、注意喚起といいますか、近くに立ち寄らないというふうな表示をするなり、安全対策を取った上で、それをどうするか、例えば、高さを低く改善するのか、撤去するのか、そういったことについて、早急に、それぞれの施設の状況に応じて対応を整理していくということになろうかと思っています。

北海道新聞

 学校のほうで、一応、もう9カ所ある所については。

市長

 学校のほうも、今、当然、その9カ所については、撤去をするということも含めて、改善するほうが早いのか、撤去するほうが早いのか、学校の状況等に合わせて今検討しておりますので。いずれにしても、子どもさんたちの安全が脅かされるようなことがないように早急な対応を指示しております。

北海道新聞

 今、市有施設のほうの対応の方針はおっしゃいましたけれども、民間の施設のほうは、例えば、台帳のようなものがなくて、ブロック塀が市内のどこにあるかという把握が難しいという担当の職員さんのお話だったのですけれども、今後どうやって民間施設のほう、ホームページのほうでも啓発はしていると思うのですけれども、全員が全員見られるわけではないと思いますし、今後、民間施設のほうの対応をどうしていくのかというところを教えてください。

市長

 当面は、やはり、危険なものがないかということを確認するのが必要だろうと思いますので、当然、ホームページだけではなくて、今、学校であれば、周辺の子どもたちの見守りをされているスクールガードの方々に、例えば、危険だと思われるような高さのある塀が近隣にないかどうかとか、そういったことのチェックをお願いしたり、私どもの土木の職員が道路パトロールで市内を回っておりますので、例えば、少し安全に不安があるのではないかというような塀が見当たらないかとか、いろいろな方々と地域の方、企業の方にもお願いをして、万が一、安全に不安があるようなものが見つかった場合には通知をいただくとか、そういった対応をできる限りやっていきたいと思っていますが、最終的にブロック塀というものをどのように把握していくのかということは、それはいろいろと検討していかなければいけないことがあるかなと思います。

北海道新聞

 例えば、ブロック塀の撤去とか、補修に向けた補助金みたいなものがあれば、民間の方も手を挙げやすいですし、市のほうでも把握しやすいというウイン・ウインの関係が築けると思うのですけれども、現時点で、国の制度を活用するとか、補助金を活用するとか、そういったお考えは。

市長

 現時点では、ブロック塀に関しての補助制度というのは(札幌市には)ございませんので。

 先日(6月20日)、菅義偉(すが・よしひで)官房長官のご発言の中でも、そういったことの検討というようなこともお話しされたやに報道で見受けましたので、そういった国の動向については、今後、確認をしていきたいというふうに思っておりますが、現時点では、そこまでの制度は持っておりません。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(3)

TVh

 オリンピック・パラリンピック招致の、先ほどのお話の中で出てきた、なるべく早く開く協議の場ということがあったと思いますけれども、市長のお考えとして、JOCさんのお話も伺いつつ、地元との協議を行って、その協議の場は、何回になるか分からないと思うのですけれども、そこで地元の意向みたいなものを決めたいというふうにお考えなのでしょうか。

市長

 決めたいというか、先ほどもお話をしておりますように、当然、オリンピック・パラリンピックを招致していく中で、例えば、まちづくりとの関係でいけばどうなのか、どういう時期がいいのかということでJOCともお話をさせていただいておりますけれども、そういった視点で、例えば、オリンピック・パラリンピックを開催するに当たって、競技施設をどうしていくか、あるいは、選手村をどうしていくのか、それぞれの地域として、帯広なりニセコということも想定しておりますので、そういった地域・各自治体ではどう考えていくのかといういくつかの課題があります。

 すでに、IOCといろいろな事前協議をしていく中で、IOCから、競技施設の規模ですとか、選手村のことですとか、いくつかサジェスチョン(示唆)されたことがありますので、現状の概要計画(2026北海道・札幌オリンピック・パラリンピック冬季競技大会開催提案書)については見直しをしていかなければならない部分がございます。そういうことも含めて、それぞれの役割分担といいますか、誰がどういうことを検討していくのかというようなことも含めて、これからの進め方を共有しなければいけませんので、単純に2026年か2030年かということだけの議論ではなくて、オリンピック・パラリンピックを開催するに当たって、それぞれ、自分たちが、今、実現に向けてどういうことに取り組んでいかなければいけなのかということをまず共有して、今後の進め方を議論しなければなりません。その上で、2026年なり2030年なりのどちらを目指していくのがベターなのかということが地元の中ではあろうかと思います。

 加えて、JOCとも一緒になって誘致をしていかなければいけませんので、JOCとの信頼関係をしっかり持ちながら、一緒になって進めていかなければいけませんので、考え方を共有していく必要があるだろうと。そのために、まずは、近々、協議の場で、これから進めるに当たってのさまざまな課題ですとか進め方について議論ができればなと思っています。

TVh

 それを踏まえてなのですけれども、市長の中で、今、どちらの大会に立候補するかという正式な表明をする時期というのは、今は決めていないということでよろしいのでしょうか。どの大会に立候補するかというのを正式に表明する時期というのは、今はまだ決まっていないということですか。

市長

 まずは、皆さんのご意見を伺ってからと思っています。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(4)

北海道建設新聞

 今の協議の場なのですけれども、先ほど言われたように、もし、2026年というものを進めるにしても、時間的な余裕がないと思いますが、予定されているのは、1回でやるのか、それともある程度期間を持ってやるのかというのは、どういうような流れで意見を聞いていく感じになるのでしょうか。

市長

 これから日程調整の中で、ある程度、方向性というのは少し見えてくるかもしれませんが、現実的には、今は1回で済むか2回で終わらせようとか3回で済むか、そこまでは申し上げられる状況にはないと思います。

北海道建設新聞

 まずは1回、場をつくると。

市長

 今まで、そういう場というか、IOCとの対話が終わった後に皆さんにそろっていただいて情報共有する場というのはありませんでしたし、いつの時期ということについても議論する場がありませんでしたので、まずはそこをやらなければいけないなということで、できれば6月中にでもと思っておりましたけれども、なかなか調整がつかなかったということであります。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(5)

読売新聞

 JOCの方がお話を聞きたいということになったのは、竹田会長なりの発言があったからということでしたけれども、JOCからどなたか呼ぼうというふうに働き掛けたのは札幌市側なのか、JOC側からの提案なのか、どちらなのでしょうか。

市長

 私のほうからお願いをいたしました。いろいろと報道を通じてということはありますけれども、私も、JOCの考え方について、竹田会長に以前お会いしたときにもお話を伺っておりますけれども、地元のほかの方々が直接話を聞く場面というのはございませんでしたので、JOCとしての考え方を少し皆さんにも分かっていただけるといいますか、そういうふうにしていただきたいというお話をさせていただきました。

読売新聞

 中身としては、先ほどもちょっとありましたけれども、例えば、JOCさんはIOCさんともいろいろな連携を密にされていると思うのですが、そういった世界の情勢なんかということも・・・

市長

 あるのかもしれません。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(6)

北海道新聞

 確認なのですけれども、以前、前回の会見(6月14日)だったと思いますが、2026年・2030年のデメリット・メリットという質問があって、市長にお話しいただいたと思うのですが、竹田会長にも伝えたとおり、札幌市のまちづくりにとってみれば2030年がいいのだということはこれまでもおっしゃっていますけれども、それは変わっていないということでよろしいですか。

市長

 私の発言については、過去にさせていただきましたし、今回、ほかの自治体の皆さん、競技団体の皆さんからのお話をお伺いしたい、加えてJOCの考え方もお伺いしたいということであります。

北海道新聞

 先ほど、JOC、団体の声をお聞きしたいということだったのですけれども、一方で、市民にこれまでの経緯とかお金の使い方、また、施設の整備、これからの計画等について、まだ十分説明はしていないと思うのですけれども、市民の声を聞く場も明確には設けていないと思うのですが、対市民というのを市長はオリンピックに絡んで言うとどの程度重視していらっしゃるのでしょうか。

市長

 競技施設などをどう造っていくのか、あるいは、それの費用というものはどうなるのかということについて、概要計画を作った時にはお示ししておりますけれども、その後の情勢が変わってきておりますし、それについての最終的な、こうしていきますということをまだお示しできておりませんので、これまでもずっと申し上げておりますように、最終的に招致を正式にする時には、どういう開催の状況、施設整備などをどうするのか、それに対する費用はどうするのか、このことをお示しした上で市民のご意見を伺っていくという基本的な考え方というのは変わっておりません。

北海道新聞

 2026年、2030年のどちらにするか、目標をどこに定めるかというところではなくて、正式表明の段階でいいという。

市長

 いいと言いますか、正式な表明をしていく段階では、市民のご意見をきちんと伺っていきますと申し上げてまいりました。

北海道新聞

 今回のテーマに関しては議会議論も十分に行われていないと私は認識しているのですけれども、代表質問(平成29年第2回定例市議会)で一定の質問がありましたけれども、それについては市長は明確なお答えをまだしていらっしゃらなかった中で、特別委員会(冬季五輪招致・スポーツ振興調査特別委員会)もまだ開かれていないと思うのですけれども、議会議論が十分に行われていない中で、今の地元との話、JOCとの話というのを進めていくことについてはどのようにお考えですか。

市長

 いろいろ並行していかなければいけないだろうと思っています。札幌市だけの情勢だけではなく、ほかの方々、先ほど言いましたように、2026年、2030年とか物事を決めていく、あるいは市民に意見をお伺いしていくにしても、今、IOCといろいろ協議をした状況の中で、施設の計画ですとかいろいろなものを見直していかなければいけないのは事実です。これは、2026年を目指そうと、2030年を目指そうと、今ある概要計画をもう少しブラッシュアップしていくといいますか、現実的なものにしていかなければいけないのは事実であります。その作業を進めていく中で、物事がある程度お示しできる状況になれば、市民にもご意見を伺うし、議会にもお示しをしていくと、この姿勢は変わりません。

 そこが、今、全くできない、されていない状態の中で、2030年がいいか2026年がいいのかという議論がされておりますので、少し次元の違う視点でものを見ていかなければいけないかなと思っております。

 「全47都道府県幸福度ランキング」について

北海道新聞

 日本総合研究所、市長もそちらに行かれて懇談などをされたことがあるとお聞きしまして、そちらの調査で、全国20の政令市の中で、札幌市の幸福度が17位だったという報告がありました。札幌市は、都市の魅力に関するランキングでは、複数回、上位に着けることがこれまであったと思うのですけれども、人々の暮らしやすさなどの点ではまだ発展途上であるというような指摘だったと思うのですが、市長の受け止めをお願いします。

市長

 日本総合研究所で会長をされています寺島実郎さんともこの件で過去にお話をさせていただいたことがあります。幸福度、幸せの度合いというものをどう測るかということはありますけれども、今回出しているランキングの趣旨というのは、それぞれの自治体がどういう状況に置かれているのか、それを客観的な統計データに基づいて自分のところの強み弱みを認識し、弱いところは改善していくというものにつなげていってほしいと、そういう思いで(作成・公表)されているというふうに伺っております。

 ですから、数字が17位ということで単純に一喜一憂することではなくて、その中で指摘をされているような事柄について、より上位に行くような施策を考えていかなければいけないという一つの指針として受け止めていく必要があると思っています。

 例えば、この幸福度ランキングのデータの中には、通勤時間ですとか、家賃などの生活コスト、こういったようなことは今はまだ上がってきておりません。生活コストが安くて通勤時間が短いというようなことも住んでいる市民にとっては幸せなことなのかもしれませんが、そういうものが全て網羅されているわけではないという状況の中で、経済的な数字というのはやはり弱い状況です。

 それは、やはり、第3次産業の中小企業が多いという札幌の状況からすると、例えば、従業員の正規・非正規といった割合によって、市民一人の所得が高い低いという数字にも表れてきますので、経済的な面、雇用の面では、全国的な他の都市よりも非常に低く出ている。

 これは、私自身も、札幌がより住みやすい街になっていくためには、経済力、雇用の問題をもっともっと改善をしていかなければいけないと思っておりますので、そういう意味では、起業ですとか、外からお金を稼いでいく手法、こういったことにかなり意を用いてこれまで政策を打ってきたと思っています。

 まだまだ、それは一朝一夕で解決できることではないかもしれませんけれども、表れている数字を客観的に受け止めながら、より生活が充実する都市の実現に向けていかなければいけないと、そういう思いがあらためてしております。

北海道新聞

 個々のデータを見ていくと、札幌の強みとか上位にランキングするものが道路整備と公園の数というふうに指摘されていて、生活基盤としては他都市よりも充実しているということだということなのですけれども、その点については市長はどういった受け止めでしょうか。

市長

 人口比ですとかいろいろなものでいくと、やはり、社会資本整備については、かなり札幌は充実、進んできているという部分があろうかと思います。そういう数字の面ではですね。一方で、先ほど言いましたように経済面、雇用の面などについては、まだまだ数字的に弱い部分が多いのではないかと思います。

 (以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

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