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更新日:2018年1月19日

平成29年度第15回定例市長記者会見記録

日時

2017年12月21日(木曜日)14時00分~14時48分

場所 記者会見室
記者数 16人

市長から下記の話題について発表しました。

配布資料

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

 平成29年度上期(平成29年4~9月)の観光客入り込み状況について

 平成29年度の上期の観光客入り込み状況でございますが、詳細はお手元の資料にありますとおり、来札観光客数は約1031万9000人ということで、上期といたしましては初めて1000万人を突破いたしました。前年(2016年)度上期に比べまして17.2%の増加となっております。

 次に、外国人宿泊者数についてでありますけれども、前年度上期に比べまして24.1%増加の約110万9000人ということになりまして、これも上期として初めて100万人を突破いたしました。これで、5年連続で過去最多を更新しているところであります。

 国・地域別で見ていただきますと、韓国からの宿泊者数が最多となりまして、前年度上期と比べまして49.1%の増加となっております。また、フィリピンやベトナムといった東南アジア諸国のほか、アメリカ、ロシア、インドなどからの宿泊者の伸び率も好調になっております。

 外国人宿泊者数が増加をいたしました主な要因といたしましては、昨年(2016年)7月に韓国の仁川(インチョン)、大邱(テグ)の空港と新千歳空港を結ぶ新たな航空会社、直行便が参入されたということのほか、札幌市が行っておりますアジア・欧米諸国でのさまざまな誘客プロモーションなど、観光客の誘致・受け入れの取り組みの効果が表れているものと考えております。

 今年(2017年)度の下期につきましても、現在開催中であります「ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo」や「日本三大イルミネーション」に認定をされました「さっぽろホワイトイルミネーション」、そして来年(2018年)2月に開催いたします「さっぽろ雪まつり」など、大きなイベントが続きます。特に、雪まつりにつきましては、大通・すすきの会場の会期を従来の7日間から8日間に延長いたしましたので、より多くの観光客が札幌を訪れていただけるということを期待しております。

 今後も、観光イベントや観光スポットの魅力アップ、国内外での誘客プロモーションに取り組んでまいりますとともに、増加する国内外からの観光客をより温かくお迎えできるよう、市民の皆さまや企業も巻き込んだ「おもてなし」の取り組みについても力を入れていきたいと考えております。

 オリンピック・パラリンピック魅力発信イベントについて

 来年の2月と3月に行われます平昌オリンピック・パラリンピックの開催に合わせまして、オリンピック・パラリンピックの魅力を発信するとともに、大会に出場する道産子アスリートを応援するイベントを行いたいと思います。

 まず、1月20日から3月31日まで、札幌オリンピックミュージアムにおきまして、「平昌オリンピック・パラリンピック特別展示会」を実施いたします。ここでは、歴代の聖火トーチや平昌大会の公式ユニフォームなどの展示を行いますほか、大会終了後には、各競技の名場面を集めたパネル展示も行います。

 また、2月5日から25日まで、チ・カ・ホの北3条交差点広場におきまして、「オリンピック・パラリンピック魅力発信!ストリート」を実施いたします。このイベントでは、オリンピックミュージアムからの出張展示や道産子アスリートの紹介パネル展を行うほか、パラリンピック競技の体験コーナーを設けており、オリンピック・パラリンピックの魅力を体感できる内容となっております。

 さらに、どちらのイベントにおきましても、市民の皆さんが一体となって道産子アスリートを応援していただけるよう、パブリックビューイングを開催したいと思います。

 なお、平昌パラリンピックの開催期間に合わせまして、3月9日から18日まで、チ・カ・ホの北2条交差点広場でもイベントを行う予定であります。

 このイベントを通じまして、市民の皆さんにオリンピック・パラリンピックをより身近なものに感じていただいて、札幌市が目指す冬季オリンピック・パラリンピックの招致に向けた気運醸成にもつなげてまいりたいと考えております。

 報道機関の皆さまには、周知方のご協力をお願い申し上げます。

 今年を振り返って

 続きまして、本日は今年最後の定例記者会見ということになりますので、今年1年を振り返って、所感を申し上げたいと思います。

 市長就任から3年目、任期の折り返しとなりました今年は、「札幌市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン2015」に掲げる事業を着実に実施するとともに、「市民感覚」というものを大事にしながら、行政に求められていることや市民の皆さんにお伝えすること、このことを常に意識し、「スピード感」を持って市政運営を行ってまいりました。

 就任時から力を入れております「観光」「経済」の分野におきましては、さっぽろ雪まつりで過去最多の来場者数を記録し、「札幌国際芸術祭2017」では、目標を超える38万人以上の方にご来場いただいたところであります。そのほか、リニューアルをいたしましたさっぽろホワイトイルミネーションが日本三大イルミネーションに認定されるなど、国内外に札幌のまちの魅力を発信できたものと考えております。

 さらに、今年度は、7件の企業誘致を実現いたしましたほか、地方自治体として初めてシニア層を対象とする体験付き仕事説明会「シニアワーキングさっぽろ」を開催するなど、企業の人手不足の解消と、シニア層の生きがいづくり・就業支援にも努めてまいりました。

 このほか、女性が活躍できる環境づくりを促進するために、「さっぽろ女性応援会議」を設置いたしまして、女性経営者や企業・団体などさまざまな立場の方々と、直接、意見交換を重ねてきたところでありまして、この会議の議論を踏まえた具体的な施策の実施に向けて、現在、来年度の予算編成作業を進めているところであります。

 また、子どもを生み育てやすい環境を整備するために、今年度は、1,325人分の保育定員の拡大を進めるとともに、負担の大きい3歳未満を対象に、第2子の保育料を無料化いたしました。

 加えまして、誰もが人格や個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するための取り組みとして、政令市で初めて「パートナーシップ宣誓制度」などを開始いたしましたほか、障がいの特性に応じたコミュニケーション手段の利用を促進する「障がい者コミュニケーション条例(札幌市障がい特性に応じたコミュニケーション手段の利用の促進に関する条例)」を施行いたしました。

 スポーツの分野では、今年2月に「2017冬季アジア札幌大会」と、3月には札幌で初開催となりました障がい者スキー大会「石屋製菓2017IPCノルディックスキーワールドカップ札幌大会」を開催いたしました。両大会合わせまして4,000人を超えるボランティアの方々にご参加をいただいて、市民・企業と一体となってこれらの大会を成功に導いたということが国際オリンピック委員会などから高い評価を得たところでありまして、札幌市が目指す冬季オリンピック・パラリンピックの招致実現に向けて札幌の都市機能や開催能力というものをPRできたものと考えております。

 先月(11月)22日には、札幌市が、日本オリンピック委員会と共に、2026年の冬季オリンピック・パラリンピック招致における「対話ステージ」に参加することが決まりました。今後、国際オリンピック委員会との対話の中で、開催経費の縮減等について協議をしてまいりますとともに、海外情勢の情報収集にも努め、招致実現の可能性について見極めてまいりたいと考えております。

 一方で、今年は、度重なる職員の不祥事によりまして市民の皆さまの信頼を大きく損ねましたことを大変申し訳なく思っております。引き続き、これらの事象が起きた原因あるいは背景の検証というものをしっかり進めながら、懲戒処分の指針の見直しなど不祥事防止対策に取り組み、全庁を挙げて市政に対する信頼を回復してまいりたいと考えております。

 来年も、アクションプランに掲げる事業を着実に実施していくことはもちろんでありますが、引き続き市民感覚を大切にしながら市政運営を行い、社会情勢等の変化により生じた新たな課題にも挑戦してまいりたいと考えております。

 報道機関の皆さま方には、今年21回の記者会見にお付き合いをいただいたほか、その都度、市民の視点に立ったご指摘・ご意見を頂戴しながら、分かりやすい市政情報をお伝えいただいたことに深く感謝を申し上げたいというふうに思います。

 来年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

質疑応答

 平成29年度上期(平成29年4~9月)の観光客入り込み状況について

北海道新聞

 先ほど発表いただいた観光客入り込み状況について、(外国人宿泊者数が)過去最多の上半期での100万人突破ということだったのですけれども、さらに伸ばしていきたいということだと思うのですが、事業もこちら(資料)に書かれておりますけれども、お考えとしてどんなことを中心にやっていけばさらに外国人観光客が増えたり満足度が高まったりするとお考えなのか、また、交通の面とかで課題なども、外国人にとっては使いにくいという声もあったかと思うのですけれども、その辺の課題についてのお考えも併せてお願いします。

市長

 非常に、海外からのお客さま、特にアジアからのお客さまが増えてきております。これをさらに伸ばしていくために、さまざまな課題といいますか、なかなか一つのことで解決していくことにはならないというふうに思います。

 一つは、海外からの直行便ですとか、そういう意味で、航空路線、飛行場というもの、そこからさらに、空港からのアクセス、そして市内のアクセス、こういう交通環境というのをもっともっと使いやすいものにしていかなければいけないというふうに思いますし、札幌だけではなく、北海道全体のことを考えますと、やはり都市間2次交通ということも重要なファクター(要素)だというふうに思っています。そういう意味で、交通の使い勝手の良さということ。

 それと、やはり宿泊施設というのが、ピーク時には非常に足りないといいますか、不足感がありますので、そういった宿泊の受け皿の拡大ということ。

それと、いろいろなイベントを通じまして、通年でといいますか、1年間で波がないような形で多くの人に来ていただくような工夫、例えば、Wi-Fi環境ですとか言葉のコミュニケーションの問題ですとか、観光ということを意識した場合に取り組んでいかなければいけないことは多々あろうかというふうに思います。

 私ども行政だけでは解決していきませんので、市民や企業の皆さんと一緒に、できるところからスピード感を持って取り組んでいきたいというふうに思っています。

 今年を振り返って

北海道新聞

 先ほど今年1年を振り返っていただきましたけれども、今年の最初に、市長は、感性の「感」という言葉を発表されて、今年一年、取り組みを表されたというか、目標を示されたかと思うのですけれども、市民感覚とスピード感といった言葉が今のお話の中でもあったのですけれども、達成状況というか、点数なんかで表すのは難しいのかもしれないのですけれども、「感」という言葉で表した1年はどこまで達成できたかと。

市長

 「感」という字に込めた思いというのは、今のご質問の中にもありましたように、一つは、市民感覚ということを持って市民の視点で仕事を進めたい、進めてほしいという思いで職員にも伝えました。その点からすると、仕事の進め方という面ではそう大きなトラブルはなかったかというふうに思いますが、先ほどお話ししましたように、本当に公務員の資質を疑わざるを得ないような事件、事故、不祥事というものも起きました。そういう意味では、まだまだ市民の感覚とマッチした仕事ぶりといいますか、行動というものにはなってきていないなと思っております。そこは、反省すべき、あるいは、もっと職員にも徹底していかなければいけないかなというふうに思っています。

北海道新聞

 来年に向けてなのですけれども、今おっしゃられたことを乗り越えてというか、課題も、日本ハム(北海道日本ハムファイターズ)の球場問題とかオリンピックなど大きな決めなくちゃいけない話題がたくさんあるかと思うのですけれども、来年はどんな一年にしていきたいですか。

市長

 任期(2015年5月~2019年5月)の最終年度ということになりますので、一つは、アクションプラン2015という形で市民にお示しをさせていただいた事業、これを最終年度としてしっかりやり遂げるということ、それから、大きな懸案事項として、球場の問題ですとか、北海道新幹線の札幌駅ホームの問題、時間軸として、やはり、そう余裕がないものがありますので、そういうことの方向性を出していかなければいけない年でもありますので、そういう問題についてもしっかり取り組んでいきたいというふうに思います。

 加えて、子育て支援の問題ですとか、女性が働きやすい環境ということ、これも掲げておりますので、これに対する施策ということもしっかり取り組んでいきたいというふうに思います。

 都心アクセス道路について(1)

STV

 先日(12月18日)、(北海道)開発局から都心アクセス道路の3案に対する試算なども出されましたけれども、それをご覧になった市長の所感と、現時点でどの案がいいかなということがもし言えるのであればお願いします。

市長

 今回は、検討の過程の中で、例えば高架であればどのぐらいの費用、地下であればどうかとか、交差点の改良というようなことであればどうかということで、構造別に示されたものでありますので、これを今後議論していく中で、費用と、効果を最大限に出すためにどういう組み合わせなどをしていけばいいのかというのはこれからの話になると思います。

 ですから、今回の場合は、一つの構造としての概算費用が出てきておりますので、それをこれからどういう組み合わせをしていくのかとか、市民の皆さんのご意見の中にも、費用に対する不安感、懸念というのもありますので、そういったことをしっかり取り組んでいくといいますか、情報提供しながら進めていくということになるのだろうというふうに思います。

 ですから、事業全体がどういうふうになっていくのかというのは、現時点ではっきりしているわけではありませんので、そのことに対して全体(像)がどうかというふうな所感といいますか、考えというのは申し上げる段階にはないかなと思います。

STV

 全体的な話として、公約でもおっしゃっていましたけれども、アクセス道路、将来像を考えた場合、こういうふうにあるべき、こういうふうに使い勝手がいいようにしたい、そのあたりのお考えをあらためてお願いします。

市長

 創成川通というのは、新千歳空港とつながる高速道路と都心を結ぶ、それと、石狩湾新港などからの物流という主要幹線になっています。そういう意味では、これまでも、バス事業者さんですとかトラックなどの運送関係者、運輸関係の皆さんからは、特に冬場の渋滞などもありますので、改善が求められて、要望を強く長年されてきたところであります。

 先ほどの観光の面でも、新千歳空港に今後も相当な観光客の入り込みを増やしていく、これは国を挙げてやっていくということになりますので、その一つの受け皿として、北海道の2次交通といいますか、アクセス性を高めていくということは、日本全体への効果ということにもつながっていくのだろうと。そういう中で、国としても検討に加わっていただいているというふうに認識しておりますので、構造的な組み合わせというのは、これからまたいろいろな議論があるのだろうというふうに思いますが、まず、最大効果を出していくためにはどういう手法がいいのかと。

 それと、先ほども申しましたけれども、一方で、市民の皆さんは、費用の面での不安、懸念というのもありますので、このことについてもしっかり説明して意見を伺っていく必要があるだろうなというふうに思います。

 「さっぽろオータムフェスト」における衛生管理について

読売新聞

 9月の「さっぽろオータムフェスト2017」で、カキ料理を食べた観光客の方がノロウイルスにかかったということで、なかなかカキ料理の提供を中止するということは難しいと思いますけれども、どのようにご対応されていかれるか、お考えをお聞かせください。

市長

 このオータムフェストというのは、ご案内のとおり、「食」ということをテーマにした大きなイベントでありますので、食中毒のような食に関しての事故というものは極力なくしていく、避けていかなければいけないだろうというふうに思います。

 今回も、複数の(会場外の)飲食店で食事をされているとか、オータムフェストで提供している料理が原因であればもっと大量の方が発症しているという、相当な食材を提供していますので。そういったことから、このオータムフェストを直接原因とする食中毒という認定までは至らなかったというふうに聞いておりますが、やはり、食をテーマとして扱っているイベントである以上、極力こういうことを避けていく、リスクを避けるという必要があると思いますので、これまでも、会場管理者の方々に対しての衛生指導というものを強めていましたけれども、各店舗として出店されている方々にもこの意識を徹底してもらうよう対応をしていかなければいけないというふうに思っていますので、このことは実行委員会としてもしっかり取り組んでいかなければいけないというふうに思います。

 やはり、屋外でやっていますので、できるだけ生に近いものは避けていくというような、メニューの中身ということも、あまりリスクがあるようなものは出さないような、そういう指針、方向性というのも議論していかなければいけないのではないかなというふうに思います。

 都心アクセス道路について(2)

HBC

 都心アクセス道路について、1点教えてください。

 市民の中から、そもそもそこまで混雑していないのではないかという声も聞かれたりするのですが、それに対して市長は率直にどうお考えですか。

市長

 時間帯ですとかシーズンによって非常に違っているというのはあるのだろうというふうに思います。先ほども申しましたように、トラックあるいはバスの運輸関係の方々からは、特に朝晩、夕方ですとか、それから、私も、実際、例えば高速道路(札樽自動車道)から出る時の札幌北インターチェンジで長蛇の車が高速道路の中で渋滞して降りられないというような状況というのも何度か遭遇をしております。ですから、走る時間帯によって随分違うのかなという印象もありますし、冬場になりますと、やはり、どうしても車線が少なくなってくるということで、全体の旅行速度というのは落ちてきているというのが実態かなというふうに思います。

 ですから、時間帯ですとか季節ですとか路面状況によってどういう状況にあるのかということもトータルして市民の皆さんにきちんと情報を提供しながら、そういう議論をしていく必要があるかなというふうに思います。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(1)

TVh

 先ほど、球場問題もというようなことがありましたけれども、今後の札幌ドームの利活用について、当初、球団側に2案(「北海道大学構内」と「旧北海道立産業共進会場周辺」)提案した後に、札幌ドームの利活用、例えばファイターズが出ていった後の影響について調査するというふうにお話をしていたかと思うのですけれども、今、その調査の状況だったり、どのように影響を考えていらっしゃるかということは、いかがでしょうか。

市長

 これは、引き続き市場(マーケット)調査というのは行っています。ですから、仮にファイターズさんの試合がなくなったときに、主に夏場のシーズンですね、今まではほかにお貸しをできなかった状況でありますので、そういう夏場のイベントでありますとか、2019年にラグビーのワールドカップも行われますけれども、サッカーやラグビーの代表戦ですとか、そういった可能性というようなことも含めて、引き続き札幌ドームのほうとマーケット調査ということも行っている状態です。

TVh

 何か一定の報告みたいなものというのは、今後される予定はありますか。

市長

 実際に、例えば、ファイターズさんが、球場の建設が具体化をしてきて、いつからということが明らかになってくると。今の状況ですと、例えば来年の夏にいろいろな営業を掛けるというようなことはできませんので、ですから、可能性としてのマーケット調査と、実際に、こういう試合なりこういうイベントを来年行ってくださいとか、2年後行ってくださいという営業というのは少しまた違う部分、それは時間軸がまだはっきりしていないということにもなろうかというふうに思います。ですから、ある程度の概算的な議論はできたとしても、細かく、例えば、では9月にどういうイベントの可能性があるのかというのを、今、ファイターズさんがまだ使われておりますので、そういった現実的な営業は現状ではできないわけでありますので、なかなか、最終的な形態といいますか、そういう状況をつくっていくというのは、現状では難しいのではないかというふうに思います。

TVh

 特にどういった需要が高いのではというのは、市長のお考えとしてはどういうふうに考えていますか。

市長

 私の考えというよりも、どういう可能性があるのかということを、今マーケット調査をしているということです。

TVh

 その中で、札幌ドームさんが新卒の採用を凍結するというようなお話もあったかと思うのですけれども、運営する札幌ドームのほうの改革の必要性についてだったり、指定管理の在り方の見直しだったりというのはどのようにお考えでしょうか。

市長

 一つは、札幌ドームとしても、仮の話として、先ほど言いましたようにマーケットで、どういう可能性があるかということ、要するに増収対策ということの可能性をまず検討したいというふうに話をしています。

 例えば、その増収対策がどこまで見込めるかによって全体のコストを考えていかなければいけないということになると思いますので、全体像の議論を具体的にしていくのはまだ先の話になるのではないかという感じはしています。

TVh

 改革の必要性というのはいかがですか。

市長

 必要な部分はやっていかなければいけないのではないかなというふうに思います。

TVh

 新球場の誘致の件だったのですけれども、これは確認も含めてになってしまうのですが、球団のほうでは、真駒内(北海道立真駒内公園)と北広島市さんのほうで、2案で考えていきたいというようなお話だったのですけれども、それを受けて、市長として、札幌市としてのお考えというのは、これからの協議はどのように進めていこうとお考えですか。

市長

 球団の意向として、例えば、札幌市内であれば、私どもが提示させていただいた場所の2カ所ということではなく、真駒内を中心に議論していきたいという意向のようでありますので、まずは、そういう意味では真駒内もいろいろな課題もあろうかというふうに思います。ですから、その課題がどのように解決していけるのか。例えば、今、公園をお使いになっている方ですとか、自然環境を失うのではないかというようなことの懸念ですとか、周辺の交通渋滞といったことを懸念される住民の声も上がっておりますので、そういったことに十分配慮した計画なりが作れるのかということを検討していくということになるのだろうというふうに思います。ですから、かなり、ウエート的には、真駒内の課題ということについて、中心の議論になっていくのかなというふうに思います。

TVh

 正式提案はまだというような認識ではあるのですけれども、いつごろ正式提案になりそうかというのは。

市長

 いつごろというよりも、いろいろな条件をどうクリアできるかということになるのではないかというふうに思います。

 基本的に、私どもと球団とでそういう議論をした上で、(公園の)所有者である北海道さんのほうにも正式にご相談に行かなければならないわけですから、まだそこまでの状況に至っておりません。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(2)

NHK

 今の球場の話の絡みですけれども、真駒内というのは、札幌市にとってみると、候補地ではなくて、候補にするかどうかの検討地という捉え方でよろしいですか。

市長

 はい。

NHK

 もう一つ、今の新球場ということの建設で、どこにどうしようか、どこに行くのかという話になっておりますけれども、札幌市としましては、時間がない中で、札幌ドームに慰留というか、いてくださいという慰留案みたいなものを今後出していくお考えとか可能性とかはいかがですか。

市長

 これは何度も申し上げておりますけれども、昨年の12月の段階で4者(北海道日本ハムファイターズ、北海道コンサドーレ札幌、札幌ドーム、札幌市)協議をさせていただきました。その段階で、球団としては、当面、札幌ドームを使ってというお考えはなく、新球場建設の検討に入りたいというお話でありましたので、それを前提とした議論を今進めているということであります。

NHK

 では、慰留とか、そういう話にはならないと。

市長

 慰留というか、すでにお話をさせていただいた上でということです。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(3)

北海道新聞

 真駒内がテーブルの上に乗ってきたということなのですけれども、新球場について、市長が描いている具体像というか、どんな球場であればファンや市民の方を満足させることができるのか、どんな球場が理想なのかということについて、市長のイメージがあれば少しお聞かせいただきたいと思います。

市長

 球場を造られるのは球団側の基本的な構想ですので、私としては、先ほど言いましたように、札幌で、今、野球観戦をされている多くの方々がより楽しめる環境、プラスアルファのような新たな楽しみ方が提供されるものとしてボールパークというものをお考えのようでありますので、そういったことが実現できるもの。あとは、札幌市内で球場を造るというときには、われわれが進めていく今後のまちづくりとどうマッチをしていけるのかというようなことを、やはりキャッチボールをしながら組み立てていくということになるのではないかなというふうに思います。

北海道新聞

 真駒内の案ですと、交通アクセスというのが大きな問題なのかなと。大人の足でも20分で、子どもとかお年寄り、障がい者の方だともっと大変かなというふうに思うのですけれども、その問題をどういうふうに解決していけば真駒内というのが、今おっしゃった成案というか、形になっていくというふうにお考えでしょうか。

市長

 地下鉄からの時間というのがありますから、例えばシャトルバスのようなものを出していくということになったら、バスの処理をどうしていくのかとか、動線をどうしていくのかということにもなると思いますし、例えば、歩いて行かれるという方も随分いらっしゃるだろうというふうに思います。そうすると、歩行動線というものをどうしていくのかとか、さまざまな可能性、課題というものがあります。

 それと、車でも、やはり、駐車場だけではなくて、例えば送り迎えというようなことも出てくるというふうに思いますので、そういった車の処理というようなことは、現状の道路の幅とか形ではかなり課題を持っていますので、その解決策を一緒に考えながら、時間軸のようなものを一緒に考えていくという必要はあるだろうなというふうに思います。

 例えば、そういうものがクリアといいますか、一定の考え方をお示しすることができて、住民の皆さんも、ある程度、これなら納得できるというようなものに持っていけるかどうかというようなことが大きなこれからの検討課題ではないかなというふうに思います。

北海道新聞

 今の真駒内の話ですけれども、住民の方々の話にありましたけれども、懸念を示されている方もかなりいらっしゃるというふうに聞いておりますが、こういった方々への対応というのはどのようにお考えですか。

市長

 一つは、公園を使っている方たちが、今後の公園利用というものはどうなっていくのかとか、非常に自然環境の豊かな所ですから、自然環境とか周辺との空間環境というものがどうなっていくのか、それと、今の交通渋滞などの懸念というものはどう解決するのか、当然のことながら、そういうことをお話ししていく中で、ご理解をいただけるのかどうかということを探っていかなければいけないでしょうから、ある程度の案を整理しながら、住民の方々の意見をお伺いする機会ということもつくっていかなければいけないのではないかなと思っています。

 今、球団が一定の時間軸でご判断をしたいというふうに言っておりますので、そういった時間軸にスピード感を持って対応していかなければいけないのかなというふうに思います。

北海道新聞

 新球場の建設は、民間企業、球団側の投資が中心だと思うのですけれども、札幌市が、今、提案の段階というか、話をしている段階ですけれども、行政とか公共というのは、この大きな民間投資に、日本ハムという道民球団の投資にどのように関わっていくべきだというふうに、大枠の話ですけれども、お考えでしょうか。

市長

 これは、企業誘致ですとか、いろいろな再開発というようなことと、ある程度、共通ベースの部分もあろうかというふうに思うのですけれども、民間の投資、例えば、再開発事業などにも、初期投資部分として一部補助したり、いろいろな都市計画ですとかまちづくりに対しての調整というものを役所側が担っていることが多いです。これは、民間が投資されることに対して、将来的にも地域としての投資効果が見込めるだろうという事柄について、人的な支援ですとか、役所として調整のお手伝いをしたり、場合によっては初期投資部分の一部をご支援するとかということがあります。ですから、基本的な民間との関係では、今のように、さまざまな手続きを含めた役所側としての支援の方法、プラス財政的な面をどう考えるかというようなことが一般的に行われることであります。

 今回のケースはどこまでどうかということがありますが、少なくとも、まちづくりに関してのいろいろな土地利用のことですとか、それが札幌市にとって将来プラスになるためにはどういうふうに考えていくのかということになりますので、当然、球団側と協議をするということは、人的な支援と言ったら変ですけれども、お手伝いというのは当然させていただくということにもなるでしょうし、住民の方との対話ということについても関わっていくということになるのだろうというふうに思います。

 財政的なものについては、今後具体的な話を進めていく中で、それがご理解いただけるようなものなのかどうかということで、現時点で枠組みとしてどういう形ができるのかというお話ができる状況にはありませんけれども、一般的な考え方としては今のようなお話があるのかなというふうに思います。

 北海道日本ハムファイターズの新球場構想について(4)

読売新聞

 関連なのですけれども、今、懸念される方への対応のご回答で、確認なのですが、市として説明会みたいなのを開くという意味合いなのでしょうか。

市長

 これは、球団とも協議をさせていただかなければいけないと思うのは、例えば、どういう施設を考えているのかということも住民の方への説明には入ってくると思いますので、球団と一緒に、例えば説明会というようなことも含めて、どういう形で住民の方に情報提供と意見を伺うということを考えるのか。

 いずれにしても、何らかのアプローチというのは必要だろうというふうに思っています。ですから、今、説明会をやりますとかという具体的なところまで申し上げられる段階ではありませんけれども、何らかのアプローチというのは必要だろうとは考えております。

 北海道新幹線札幌駅ホームについて

北海道新聞

 新幹線の駅ホームの話なのですけれども、現駅案(認可計画)、東案(0番線その2案)に併せて地下駅案が俎上(そじょう)に乗ってからしばらく時間がたったのかなと思うのですけれども、まちづくり計画とかいろいろ札幌も進めているとは思うのですけれども都心で。なかなか現状の検討状況がまだ伝わってこないような状況をどんなふうに受け止められて、どんな課題があるとお考えでしょうか。

市長

 去年の10月に、2案(「認可計画」と「0番線その2案」)に絞って技術的なご議論をいただくということになっておりまして、本来であれば昨年中に結論を出していただくということですけれども、ほぼ1年、結論が出ないという状況になっていまして、先日(11月30日の定例市長記者会見)もお話をさせていただきましたように、駅前の再開発を含めたまちづくり計画ということにも、人の動線というのがはっきりしてきませんので、支障となっていると思います。そういう意味では、本当に、早急に結論を出していただきたいということと、やはり、検討されている中身がうまく私どもにお伝えいただいていないというところもあります。

 例えば、私どもとして意見を申し上げるにしても、情報をなかなかいただけないということがありますので、そのことについては、あらためてJR北海道さんのほう、それから鉄道・運輸機構さんのほうに、まずは検討している中身を途中経過でもいいので明らかにしていただきたいということと、結論的には早期に判断できる材料を出していただきたいというふうに申し上げております。

北海道新聞

 途中経過でもいいから今の状況をお知らせしてほしいというのは、市側から申し入れているのか、それとも今後申し入れるのか。

市長

 申し入れております。

北海道新聞

 その回答がなかなかないと。

市長

 はい。

北海道新聞

 それに対して、さらにというのは、向こうはいつごろまでに答えますとか、そういうのは返ってきているのですか。

市長

 いいえ。

北海道新聞

 それが来てないので困っているということですか。

市長

 はい。

北海道新聞

 今の関連ですけれども、駅の地下案の話がありました。石井啓一国交大臣も検討という話があったかと思うのですけれども、その地下案についても進んでいないという話が出ておりますけれども、地下案の検討が止まってしまっているような状態については、市長はどういったお考えでしょうか。

市長

 止まっているのか進んでいるのかも分からない状態です。

 精神障がい者の公共交通運賃の割引について

北海道新聞

 先日の議会(12月5日の平成29年第4回定例市議会本会議)でお話がありました精神障がい者の交通費割引なのですけれども、市営交通から先に検討したいというお話があったのですけれども、いつぐらいに検討を終えて、どのような形で始めたいというふうにお考えなのか、今の検討状況をお願いします。

市長

 最終的な結論を出すにはまだ至っておりません。議会の中でもお話をさせていただいていましたけれども、基本的に、民間バス事業者さんと地下鉄、路面電車というのが一体的にサービスを提供しているのが札幌の交通体系でありますので、乗り継ぎ割引ですとか、そういうものがありますので、民間バス事業者さんと歩調を合わせて実施できるのが一番いいというのは今でも変わりません。

 ただ、なかなか、バス事業者さんのほうの導入が難しいということであるならば、市営交通を先行するということも考えていこうということで、ただ、そのときには、バスのほうは割引がなくて、地下鉄あるいは路面電車は割引がある、では従前の乗り継ぎ割引はどうなるのかとか、切符も別にしなければいけないとか、具体的な手法などでは、利便性といいますか、使い勝手にも少し支障が出てきます。

 ですから、当事者の方々にも、そういう不便さというものがあっても先行していいかどうかとか、バス事業者さんについても、札幌市が先行してしまうということについてもどうなのかと。加えて、当然のことながら、割引を導入しますと、交通事業にも金額的な影響がありますので、そういったものを通常の営業行為の中でのみ込めるのかどうかという、大きく言うとこの3点の具体的な影響度合いというものを検討しております。

 市長の年末年始の過ごし方について

北海道新聞

 きょう(12月21日)は、今年最後の会見ということなのですけれども、市長の年末年始の過ごし方について、どのようなご計画、楽しみ方があるかをお願いします。

市長

 基本的には、何もせずに体を休めたいと思っています。

北海道新聞

 ご自宅で。

市長

 はい。

北海道新聞

 ありがとうございます。

市長

 どうもありがとうございました。

 今年一年、どうもありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

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