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更新日:2011年4月15日

平成22年度第18回定例市長記者会見記録

日時

2011年2月28日(月曜日)14時00分~

場所 記者会見室
記者数 17人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

発表内容

 札幌ドーム太陽光発電設備の本格稼働について

 ご承知のように、札幌市では、「環境首都・札幌」という宣言をいたしておりますので、地球温暖化対策への取り組みをしっかり推進していこうという形で運動、活動をしているところであります。その中でも、太陽光発電の普及には大変力を入れているところでもあります。

 このたび、札幌ドームに、市内最大規模の太陽光発電設備が完成をいたしまして、あした3月1日から本格稼働を始めますので、そのことについてお知らせをしたいというふうに思います。

 発電規模は90キロワットでありまして、年間約26トンのCO2を削減できるというぐらいの規模のものでございます。このCO2 26トンというのはどのぐらいのものかといいますと、トドマツ約1,800本が1年間に吸収をするCO2の量だというふうに言われております。1,800本をどのぐらいの広さで植えることができるかというと、札幌ドームを倍にすると、移動式の屋外サッカーステージがありますけれども、あそこも含めた広さの所にトドマツを植えるとすれば1,800本植えられると。こういう計算になっているわけでありますので、ぜひご認識をいただきたいなというふうに思います。

 羊ケ丘通に約300メートルにわたりまして、ソーラーパネルを設置しているところであります。市民の皆さん方に太陽光発電への理解と関心を深めていただきたいと、そういうきっかけになればということで、こういうふうに目立つ所に太陽光パネルを設置させていただいたということでありますので、ぜひご注目をいただきたいというふうに思います。

 あしたは報道機関の皆さま方にも実際に設備をご覧いただく機会を設けますので、ぜひ取材をしていただければというふうに思います。

 なお、平成21年度、22年度、この2年間で、札幌市は、46施設に合計約700キロワットの発電規模の設備を導入させていただきました。これに市民と事業者が札幌市の補助金、あるいは融資等の支援制度を活用して設置した太陽光発電の設備分を加えますと、この2年間で約2,900キロワットということになります。「札幌・サンサンプロジェクト」というものを計画いたしまして、(市内に総計)1,000キロワットをこの太陽光発電でやろうということを目標にしてまいりましたが、これの約3倍の太陽光発電が実現できたということで、喜んでいるところであります。

 さらに、プロジェクト開始前の平成20年度以前からの累計で、支援制度を活用していない市民あるいは事業者の分も含めますと、今年度末までに市内全体で約8,000キロワットの設置が見込まれているところであります。市民の皆さま方あるいは企業の皆さま方が、この太陽光発電によります環境への配慮をしていこうと、そういう意識が高まっているということを実感しているところであります。

 今後も多くの皆さん方に太陽光発電に関心を寄せていただきたいということで、さらなる普及に結び付いていくことを期待しているところでございます。ぜひ、あした見ていただければというふうに思います。

 「さっぽろMICE(マイス)サミット」の開催について

 札幌市では、昨年11月に「札幌MICE総合戦略」というものを策定いたしました。韓国で開催されたMICE専門見本市に出展をするなど、積極的にMICEの誘致に取り組んできたところであります。

 このたび、3月15日から17日までの3日間、札幌コンベンションセンターで「さっぽろMICEサミット」を開催することといたしましたので、お知らせをしたいというふうに思います。

 「アジアMICEリーダーズ会議」におきましては、韓国や中国、そして香港など、おおよそ10の国や地域からMICE産業のリーダーが集まりまして、このアジアMICEの優位性と魅力というものについての認識を共有するとともに、ネットワークの構築などを図っていきたいと、このように考えております。

 「姉妹都市・韓国大田(テジョン)スペシャルトーク」というのが企画をされておりまして、これは、大田広域市はMICEの先進都市であるというふうに言われておりますので、今後のMICEの進展の中で、この札幌市と大田市との間がいかに共同していけるかというようなことをテーマに、対談あるいはパネルディスカッションという形で議論をしていきたいと、このように考えております。

 このほかに、市民の皆さん方に、MICEをもっと身近な問題として考えてもらおうということで、北海道・札幌が誇ります「食」をテーマにしたイベントの開催や、MICEを分かりやすく紹介した小冊子、こういったものも配布をさせていただくことにしておりますので、ぜひこの点についてもPRをお願いしたいなというふうに思っております。

 MICEで札幌を訪れる人の1人当たりの消費額でありますが、お買い物をしたり、いろいろな食事をしたりということでありますが、観光で普通においでになる方々の約3倍消費をされるというふうにデータは語っております。MICEは、そういう意味で、札幌の産業施策として非常に重要な取り組みであるというふうに考えておりますので、このMICEサミットを契機にいたしまして、もっともっと札幌市、力を入れていきたいというふうに考えております。

 札幌市の目指します「東アジア屈指のMICE都市」の実現には、市民あるいは地元企業などが主役になりまして、「観光」「おもてなし」といった、札幌ならではの資源を最大限に生かしていくということが大事だというふうに考えておりますので、ぜひ多くの皆さん方にこのMICEサミットにご参加をいただきまして、MICEについてのご理解を深めていただきたい、このように考えております。

 札幌市では、今後も、産業界や学術界、あるいは市民の皆さんと手を携えながら、札幌MICEの発展に向けた取り組みを進めていく所存でございます。

 「札幌駅前通地下歩行空間」の開通について

 いよいよ来週の3月12日、5年間工事をやっておりました札幌駅前通地下歩行空間、これがオープンをいたしまして、市民の皆さま方にご利用いただけるようになります。

 当日は、午前6時15分に供用を開始いたします。地下鉄さっぽろ駅側と、それから大通駅側の両方の出入り口で、これまで建設に携わりました方、札幌駅前通まちづくり株式会社、札幌大通まちづくり株式会社など関係者の皆さま方が、市民の皆さま方をお迎えするということにしておりますので、ぜひたくさんの皆さま方、注目をしていただきたいと、このように思います。

 続いて、午前10時30分から、北3条交差点広場におきまして開通記念式典を実施いたします。さらに、各種ステージイベントも行いまして、札幌駅周辺地区と大通地区の商業者などによります合同企画など、官民協働したさまざまな開通記念行事が予定をされておりますので、たくさんの皆さま方にご参加をいただきたいと、このように思います。

 これら企画の舞台となりますのが、地下歩行空間内に設けられました「広場空間」でございます。中でも、「創造都市さっぽろ」の発信拠点となります北2条交差点広場は、大型ビジョンに市民やクリエーターなどが自ら作成をいたしましたコンテンツ、これを発信いたします、いわゆる「CGM(Consumer Generated Media)」を活用した日本で初めての公共空間となります。市民の創造性を誘発するとともに、ここから新しい産業あるいはビジョン、ビジネスといったものが生まれる、このように期待をしております。世界の先駆的な事例となるということを期待しておりますので、ぜひご注目をいただきたいと、このように思います。

 今回の開通によります札幌駅から大通、すすきのを結びます地下ネットワークが形成をされるわけでありますが、この大通駅とバスセンター駅を結ぶ地下通路には、来年度、「500m美術館」が常設されるという予定でもございます。豊かな創造性あふれる地下通路で、都心の東西南北がしっかり結ばれる、こういうことになります。

 市民の皆さま方には、通行の利便性の向上といったものを体験していただきながら、「都心の新しい顔」の誕生の喜びを共有していただきたいと。そして、この空間をどう活用してにぎわいといったものをつくっていくのか、その主役として思いを巡らせていただきたいと、そんな思いでいるところでございます。

 なお、10日の午前10時から、報道機関向けの内覧会を開催いたしますので、皆さま方も取材をよろしくお願い申し上げたいと、このように思います。

質疑内容

 「国の予算審議の状況と札幌市の予算執行への影響について」

北海道新聞

 何点かお尋ねします。

 1点目は、政府の予算の審議の話なのですけれども、国会で与野党の対立が相当激しくなっていまして、特に予算の関連法案が年度内成立がほぼ絶望的ではないかというふうに言われております。今のこの国会の状況をどのように思われるかということと、仮に関連法案が成立しない場合、市の予算執行にどのような影響が出てくるかという2点、お願いします。

市長

 予算は衆議院の優位でありますが、憲法上、保障されておりますので、通ることになるのでしょうけれども、関連法案が、これが通らないと予算の執行ができないと、あるいは、予算を基礎付ける財源を確保することができないと、こういう話になりますので、大変憂慮をしております。特に、自治体運営をしている者にとりましては、国から配分されるべき予算が来ないと、お金が実際に動いてこないということになりますので、これは困ったという以上に困りますね。本当に困ります。特に、地方交付税もそうですし、われわれの固有の財源だと言われているものが入ってこないということになりますと、大混乱になるだろうと。

 市民の皆さん方には、例えば子ども手当については、元の児童手当法が残っているわけですから、それに戻ることになりますね。戻ったらすぐわれわれ何かできるか、その体制で事務を執行できるかといいますと、既に子ども手当法案向けのコンピューターシステムに全部、あの時2000万円ぐらい多分お金が掛かったというふうに思いますが、組み替えといいますか、システムを変更しているのですね。それをまた戻すのにまたお金が2000万円ぐらい掛かります。しかも、約3カ月ぐらいは時間がかかるだろうと、こんなふうに思っておりますので、6月支給のものには多分間に合わないだろうというようなことも実際問題としてはすぐ起こってくるだろうというふうに思います。

 あらゆる意味で、国でお金を集めて、そして地域の特性に応じてお金を配分する、あるいは国の実施する仕事のお金を地方に配分して、地方がそれを執行するという形を取っておりますので、大変大混乱になるということが想定をされるということで、大変憂慮しているというのが感想でございます。

北海道新聞

 政府に対して述べたいことというのは。

市長

 当然、私ども、国会で議論をされることは大いに結構なことだというふうに思いますから、いかなる政策がいいのかということについては、どんどんやっていただきたいと思いますけれども、どうも、テレビ等で議論を聞いていますと、やっぱり政局論が圧倒的に多いのですよね。選挙を早くやれとかいうお話が圧倒的に多くて、国民の生活がどうやったら良くなるのかというふうな議論、あるいは借金を、これだけたくさん900兆円近くの国債残高をどうやるのかと。その限られた財源の中で、何が今、国民生活に必要なのかというふうな議論をやはり真剣にやっていただいて、1歩、2歩前に進めていただく議論をされ、それを実現していくということが一番大事なことだと思います。誰が政権を取ったって、お金がすぐ右から左に増えるわけではないわけでありますので、ないならないなりにどう工夫するかということが、やはり私は一番…。今の極めて厳しい財政事情、誰がそういう事情にしたのかと、すぐそういう議論になってしまうのですよね。責任論をやられても、それはそれで別な所でやっていただきたいと。私は、ないならないなりに、優先的に何をすべきかということをしっかり議論していただいて、責任論ならびにそれを改善していくための方法論は、本当に別の所で時間を…。今やらなければならないのは、まさに、4月にわれわれお金が来なかったらどんな生活になるか、自治体の政治になるかということをしっかり認識していただいて、混乱が起きないように最大限努力をしていただきたいと、こんなふうに思います。

 「札幌市議会議員の発言を受けての対応について」

北海道新聞

 変わりまして、先日の平成23年第1回札幌市議会定例会本会議で、松浦市議の発言に関して、市長、刑事告訴も辞さないというような答弁されましたけれども、あの問題について、その後どういう手続きになっているかというのを教えてください。

市長

 準備中であります。

北海道新聞

 準備中。

市長

 はい、準備中です。

北海道新聞

 時期とか含めて全部。

市長

 選挙もございますので、選挙妨害になるとか、違う言われ方をされるのは嫌ですので、しっかり準備をさせていただきたいというふうに考えております。

北海道新聞

 分かりました。

 「札幌駅前通地下歩行空間の開通について(1)」

uhb

 地下歩行空間に関してなのですが、開通することで、いろいろ周辺のビル何カ所かと接続になったり、何年か後に建て替えということで接続になったりということで、アクセス向上ですとか、ビルの方々の経済効果なんかも見込まれるところだと思うのですけれども、一方で、その周辺の商店さん、飲食店さんの中には、人の流れが変わるだけで、やっぱり大きなマイナスの影響というのでしょうかね、そういうのも出てくるのではないかという懸念もされている方も少なくないということで聞いておりますが、そういうマイナスの影響ということに関しては、出るのかどうか、あとはそれが例えば出たとして、どういうふうな対応策を取られていくか、これについてお聞かせいただけますか。

市長

 これは地下歩行空間を建設すべきかどうかという時に、私が就任をした時には既に市民議論が相半ばしていたといいますか、あるいはもっと詳しく言いますと、あの時2回選挙をやりましたけれど、2回目の選挙で4人立候補して、4人ともやめるべきだという議論で選挙をさせていただきました。

 私はこだわっていたのは、地下歩行空間の上に立っている駅前通の並木が美しくて、30年育ててきたものをなくすのは、いかんとも札幌の街の風格が壊れるのではないか。商店街の皆さん方もいろいろな利害関係がありまして、直ちにそれをやれるかどうかについてはもっと議論してみなければ駄目だと、そういう立場で当選させていただきました。

 その後、100人とか1,000人とかといろいろシンポジウムをやったり、ワークショップをやったりということで議論を進めた結果、やっぱり札幌の将来的なまちづくりというところからは、必要だという方が多かったというふうに思います。

 そして、さらに私の思いから、将来の木のことを私は考えていましたけれども、これはまたもう1回やり直して美しい街をつくればいいんだと。地下は絶対必要だなという確信を議論した上で得まして、それから5年間でようやく今日、造ることができた、完成を見るというわけであります。

 もちろん、既存のお店の形態でずっとお仕事をされておられる方にとりましては、人の流れが変わると、営業の形態も影響を受けざるを得ないというふうなことがあろうかというふうに思いますが、功罪という、それは裏表で、マイナスばかりでなくてプラスもまた、人通りが多くなるという可能性も、これもまたあるわけでありますから、やはり大きな札幌市の発展をしっかりこれからどうなるかということについて、前向きに捉えていただいて、営業努力あるいは営業の間口をどういうふうに、ターゲットは誰にするのかというふうなことだとか、さまざまな工夫をされて、しっかりお仕事に反映していただければうれしいなと、こんなふうに思います。

 お困りの場合は、いろいろな相談機関がございますので、アドバイスをさせていただくとか、経営アドバイザー等々についても、それはさっぽろ産業振興財団等もお店の経営等についてのご相談には応じられるというふうに思いますので、そういうものもご活用いただければと、このように思います。

 「まちづくりセンターに関する調査結果について」

NHK

 まちづくりセンターのことについて伺います。

 先日、市民アンケートの結果が公開されて、あともう1つ、まちづくりセンターについての調査の途中経過が公表されましたが、それを見ると、認知度も利用率もちょっと低いのかなというふうに思いまして、使っている人も住民票を受け取るためとかという人が多くて、なかなか市民活動の拠点として浸透しているとは言えないのかなというふうに思いました。

 市長は、これまでかなり力を入れられた政策だと思うんですが、この結果についてどうお考えになっているか教えてください。

市長

 かなり地味な政策で…。市民すべての方々が直ちにその影響を受ける、例えばごみの問題あるいは公共料金の問題だとかいうことになりますと、もうみんなが一斉に影響を受けるというものであるわけですが、市民活動の拠点というふうになりますと、やっぱり市民が生活をしている中で、何か困ったな、どうしたらいいだろうかという課題が、まず自覚ができたときにどうするかということから始まると思うのですね。ですから、日常的に自分が寝るだけのためにうちに帰っているとか、まちとしての、地域としての問題というものをあまり考えないで済む階層の方々には、知るチャンス、知ってみようというチャンスは、なかなか生まれないというのが現状だろうというふうに思います。

 ただし、そういう状況からだんだんやはり高齢化の問題だとか、少子化の問題、あるいは子育てなどで、核家族化しまして頼れる方がいない、適切なアドバイスをしてくれる人がいない、子育てサロンどこにあるのかしらというようなことを、自分の地域の中で何とか相談機関はないだろうかというようにお考えになった瞬間に、何かないかと思うと、広報さっぽろを見まして、「あ、まちづくりセンターへ行けば何か分かるんだ」というふうな問題の捉え方といいますか、発想の連続化に行き着くと思うのですね。そういう方は徐々に増えてきているだろうというふうに思います。

 名前は知っている、または、やっている内容を知っているというのは大体56%ぐらいまで今来ているのですね。全然知らないという人は約4割なのですよ。そうしますと、4割の人はまだ悩みが少ないというか、地域の中でまちづくりセンターを必要と思ったことがないという方々ではないかというふうに思います。

 しかし、これからは多分、地域におられる方々、例えば団塊の世代の皆さん方等は会社から地域社会に戻ってきますね。そうしますと、何か自分たちでやることがないだろうか、できることないだろうかと、ボランティア活動やりたいんだけどというふうに思う方は、必ずそこにつないでいけるだろうと、私はこういうふうに考えておりますので、非常に時間がかかる仕事でありますけれども、少子高齢社会の中では、まちづくりセンターの活動というのは、より充実したものにしていかなければならないというふうに思いますし、また市民の皆さん方の地域における生活の中では、かなり必要度というものが上がってくるものだというふうに思いますので、徐々にこれからは上がってくるだろうと。それにつれて、ただ認識を上げていただくというのではなくて、まちづくりセンターのPR体制といいますか、あるいはもっとこんなことが必要だよねという情報発信力といいますか、これを高めていくという励みになる数字というふうに私どもは理解をしているところであります。

 「今後の建設事業費の規模について」

北海道新聞

 ちょっと選挙絡みになるかもしれないんですけれども、建設事業費、新年度は700億円レベルということで、ほぼ今まで一貫して減らしてきましたけど、多少増えていっていると。今後、市長、やりたい政策をする上で、建設事業費の規模というのはどうなっていく、どうしていこうというふうな思いがあるでしょうか。

市長

 もちろん、今、建物の更新時期というのがございますので、更新と、それから改修、それからメンテナンスという、ここら辺はどうしても計画的にやらなければなりませんので、伸ばしていくかどうかということについては、これは極端に伸ばしていくということに話はなりません。けれども、一定のものは確保していかなければならないということは、もう従前からの政策と変わらないというふうに思っております。

 あと、今ほど、まちづくりセンターの話もございましたけれども、市民活動が十分可能になるようなものに変えていかなければならないというような、これもハードのほうからも、どうしても必要なことになります。それも計画的に、従前の連絡所という形での地域の施設をやはりまちづくりセンターと、市民が頼ることができる活動拠点にするための予算というようなことも、普通建設の費用の中でしっかり取っていかなければいけないなと、こんなふうに思っております。

 「北海道における札幌市の役割について」

北海道新聞

 札幌市の人口が191万人になって、北海道の中で見ると、道民の3人に1人が札幌市民という現状があって、札幌への一極集中ということが言われていますけれども、そういう、まずその現状の認識と、それと北海道の中で、じゃあ3人に1人が札幌市民であれば、札幌市の果たすべき役割というのは一体何なのかというお話をお伺いしたいんですが。

市長

 本当に一極集中というふうに言われて久しいのでありますけれども、これを私どもは、歴史的にいって北海道の中における札幌の役割というものを考えて、北海道全体のために札幌市がいかにあるべきかということをテーマに、この間も、特に2期目の私の政治姿勢というのは、そういうことに置かれてまいりました。地域連携とか、都市間連携とかいうふうな形で都市の役割、それぞれの持っている地域特性等を、それを最大限生かすためには、札幌の能力をいかにほかの都市に活用していだだけるかというようなことを中心にやってきたつもりでもございます。

 どんどんどんどん札幌に、北海道は12万人減って、5年間でですね、そして札幌は増えているという状況ございますので、これをどうするかということについては、的確に人口偏在を解消するために、これをやればというふうなことは申し上げられませんけれども、しかし、地域で暮らすことはできると、それぞれの地域の中で生活ができるという状況をつくっていくためには、北海道の中における札幌の役割をしっかりとこれからも担っていくと、そのための地域連携といったことを進めていくというのがとても大事だろうと、こういうふうに思います。

 8日になると思いますけれども、公約、マニフェストをお示しさせていただきたいと思っておりますので、その時にまたそのお話をさせていただきたいなというふうに思います。

 「札幌駅前通地下歩行空間の開通について(2)」

読売新聞

 地下歩行空間に戻るんですけども、あらためてその地下歩行空間が必要だと判断したことと、期待すること。

 それから、中には、選挙近いからかもしれませんけど、最初市長は反対していたくせに、今は手柄のように言っているけど、何事だみたいなことを言う方もいるんですが、それに対しての、1年間時間をかけたという理由を。

市長

 これは本当に当時、前からそういう計画は、1971年、大通駅からすすきの駅までの地下街ができた時から、あるいは地下鉄南北線が走った年から、駅前までやれというふうなお話があったにもかかわらず、それができなかったのですよね。それ以降、ずっとぼちぼちぼちぼち、それはあったというふうに思います。

 私が就任する前も、かなりやろうというお話があって、それで8年前の選挙の争点に一応なったということですが、その時立候補した各会派から押されていた方はみんな反対だったということは、これは厳然たる事実です。

 ですから、いろいろ疑問があり、要するに費用対効果の問題も含めてですよね。やはりかなりお金の掛かる仕事でありますし、そして、それだけの効果があるのか、あるいはさっぽろ駅から大通駅までの地下鉄に誰も乗らなくなってしまうではないかと、そういうふうなことも心配をされておりました。たくさん議論がありました。

 ただ、やはり冬場の安定的な、人が札幌駅から大通までというものを安心して歩けるというようなことだとか、それを単なる道路ということだけではなく、もっとにぎわいのあるものにしていこうとかというような発想と相まって、市民議論をしっかりしながら、大方の議論を踏まえ、圧倒的多数の人がゴーと言ったわけではありませんけれども、しかし私は決断をさせていただいたということであります。

 そして、決断をした後、もうどういう地下歩行空間にするのかということについては、さまざまなご意見の中で、私は、札幌において地下鉄駅が49もありますけども、地下鉄の駅の空間というのは、北国にとっては最大の財産だと。これをいかに有効に活用するのかというふうなことを発想いたしましたし、ましてや地下歩行空間というのは、まさに人が通るものでありますので、そこをいかににぎやかに、そして、私としては、札幌としての芸術・文化の発信空間としたいという強い思いがございまして、「500m美術館」もそうでありますが、その駅前通地下歩行空間も、いろいろな人がいろいろなパフォーマンスができ、そして、自分たちの情報発信することができる、あるいは北海道の情報発信できる、そういう文化的かつ経済的な発信基地にしていきたいというふうな思いを込めて、新しく3月12日に、そういう色合いのものとしてこの地下歩行空間を使うことが、多くの札幌市民の皆さま方、そして北海道のため、あるいは札幌の今後の経済のためになるだろうと、こんな思いで、今、臨んでいるところでございます。

 「市営地下鉄駅への可動式ホーム柵の設置について」

北海道新聞

 すいません、1つちょっと思い出しました。

 地下、地下と言われて、地下鉄のホームドアの話なんですけども、札幌市も整備することが決まっているんですけれども、ちょっと期間が長くかかり過ぎるので、前倒しすべきではないかというのが、ある新聞に社説で載っていたのですけれども、市長、前倒しして事故を防ぐというようなお考え、いかがでしょうか。

市長

 極めて適切なご主張だというふうに思っておりますけれども、これ電車を換えなければならないでしょう、結局。電車の停車位置とその電車のドアの位置が、新しく導入する電車と一致していないとまずいということで、電車の更新時期との関係で時間がずれているということだというふうに、私は理解しております。

 あれが一気に電車も交換できたら、そんなに時間かけずにできるというふうに思うのですけれども、その間、まだ数年かかるというふうに思いますけれども、ぜひ事故が起きないように、多くの方々に関心を持って、例えば酔っておられる方は注意して見てあげるとかいうようなことをお互いにしていくとかというふうになりたいものだなと。そのぐらいしか今ちょっと申し上げられないのですが。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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