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更新日:2014年4月8日

ホッキョクグマ

ララ

 

 

ホッキョクグマ「ララ」

 

ホッキョクグマ

*食肉目
CARNIVORA

*クマ科
Ursidae

*英名
Polar Bear

*学名
Ursus maritimus

 

デナリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホッキョクグマ「デナリ」

ユーラシア大陸、アメリカ大陸の北極圏に住んでいます。
陸上に生息する最大の肉食動物です。身長は2~2.5m、体重はオスで250~600kg、メスで150~300kgにもなります。四肢と首が長く、耳は小さいです。

ホッキョクグマは繁殖期と子連れのメス以外は単独で行動します。
ですから、当園はメスの子育て期間中、オスは単独で飼育します。お客様から時々「なぜ家族みんなで一緒にいさせてあげないのか」と聞かれるのですが、オスは子供を捕食してしまうのです。

主食はアザラシ、セイウチ、クジラ類などの哺乳類です。氷結した海の上で、ワモンアザラシの子供を狙うことが多いようです。ホッキョクグマは氷海の上で獲物の匂いを探し、呼吸穴で待ち伏せしたり忍び寄ったりして狩りを行うのです。狩りの成功率はあまり高くなく、大きな牙を持つセイウチには反撃にあうこともあります。
海が氷結するのを待つ間、空腹に耐えかねて、また、生ゴミの匂いに引き寄せられ、町(カナダのマニトバ州チャーチル等)のゴミ捨て場をあさることがあると報告されています。海鳥とその卵、魚類や果実、昆布、貝、時には草なども食べます。肉食性は強いものの、他のクマ類同様、雑食なのです。

円山動物園では鶏肉や馬肉の他、ホッケ、ニンジン、リンゴなども与えています。また、夏場にはクローバーも与えており、喜んで食べてくれています。
ニジマスやウグイ、ナマズなどの活魚をプールに放すこともあります。魚を自分で捕らえて食べることが彼らのストレス解消にもつながっているようです。

厚い脂肪と特殊な体毛(後述)をもち、冬はどんなに寒くても「全然お構いなし」といった感じですが、夏はとても苦手なようです。一日中ぐたーっとしていることが多いようです。

 


 

 

ホッキョクグマは北極圏の生態系の頂点におり、天敵といえるのは人間だけです。
極北の先住民は、畏敬の念をもってホッキョクグマを狩り、彼らの肉や毛皮を利用してきました。(高濃度のビタミンAが含まれる肝臓だけは食べられません)

 


 

当園にはとても仲の良いオスの「デナリ」とメスの「ララ」のペアがいます。
2003年12月11日に待望のメスの赤ちゃん「ツヨシ」が誕生し、2005年1月22日に釧路市動物園へ転出しました。
2005年12月15日には再びメスの赤ちゃん「ピリカ」が誕生し、2007年2月1日におびひろ動物園に旅立ちました。
そして2008年12月9日、ララは双子の赤ちゃん「イコロ」「キロル」を産みました。
この双子の男の子は2010年2月21日におびひろ動物園へ旅立ちました。

2010年12月25日にもメスの赤ちゃん「アイラ」が誕生しました。

2011年3月8日に豊橋総合動植物公園からメスの「キャンディ」が来園しました。

2012年2月20日に「アイラ」がおびひろ動物園へ旅立ちました。

2012年12月8日、ララは双子の赤ちゃん「ポロロ」「マルル」を産みました。

2014年3月3日、「ポロロ」が徳島市とくしま動物園へ。「マルル」が熊本市動植物園へ旅立ちました。

 

飼育下での繁殖がとても難しいとされるホッキョクグマですが、今後もデナリとララ、そしてデナリとキャンディのペアには期待が持てます。

(円山動物園のホッキョクグマたちの近況はホッキョクグマ特集をご覧下さい)

 

キャンディ

ホッキョクグマ「キャンディ」


 


 

■ホッキョクグマのからだのひみつ

ホッキョクグマは白熊(シロクマ、しろくま)と呼ばれることも多いのですが、実は毛の色は透明で、毛の中心は空洞になっています。
透明であることによって太陽の光を体の表面に無駄なく受け取ることができ、また、空洞の構造になっていることによって"断熱材"の役割をし、浮力も得られると考えられています。

ただし、この空洞の中に汚れが入るため、夏場どうしてもプールが汚れてしまう時期には、コケや藻のせいで"ミドリグマ"になってしまいます。

ちなみに地肌の色は黒です。

画像:アメリカクロクマの毛を電子顕微鏡で見たもの 画像:ホッキョクグマの毛を電子顕微鏡で見たもの
電子顕微鏡で見たアメリカクロクマ(風子)の毛です。 同じく電子顕微鏡で見たホッキョクグマ(ララ)の毛です。アメリカクロクマの毛と比較すると一目瞭然。ストロー状に空洞になっています。

とはいえホッキョクグマの体毛はやっぱり白に見えます。
氷海の上では獲物から見つかりにくいようです。
画像:ホッキョクグマの抜け毛。
オスのデナリの足の裏です。
極寒の地に住んでいるため、皮下脂肪がとても厚く、体毛も濃く、足の裏の"肉球"からはみ出るほどのたくさんの毛が生えています。

毛のおかげで氷の上でもスリップしらず。もちろん防寒の役目も果たしています。
画像:デナリの足の裏。毛のおかげで氷の上でもスリップ知らずです。
ホッキョクグマの学名「Ursus maritimus」は「海に住むクマ」という意味で、彼らはクマの中で最も泳ぎや潜水が達者です。
泳げなければ北極海で食べ物にありつくことは困難です。
ホッキョクグマは獲物を狩るために、泳ぎに適した長い四肢、閉じることのできる鼻孔を獲得したのかもしれません。
画像:プールの中のホッキョクグマ
ホッキョクグマがいかに極北の地で生きるのに適した体を持っているかおわかりいただけたでしょうか。このため彼らは環境の悪化の影響を非常に受け易いのです。

90年代には「絶滅の可能性は低い」とされていたホッキョクグマですが、2006年、絶滅危惧種と判定されました。
地球温暖化の影響により、生息環境が著しく悪化していると考えられています。

どうか、日々の生活の中の選択ひとつひとつが環境に影響を与えかねないことを、頭の片隅に留めていてください。

ホッキョクグマが滅びるということは、もちろんホッキョクグマだけの問題には終わらず、極北の地の生態系そのものが崩れ、さらなる地球環境の悪化を招くということです。

自然の恩恵を存分に受け、夥しい数の動植物に支えられて暮らしながら、そうしたことに無関心でいるわけにはいかないのではないでしょうか。

実のところ雑食であり、現在より気温の高かった氷河期の初期や、乱獲からも生き延びた彼らですが、近年は北極圏に集まる有害化学物質にも晒されており、決して楽観視はできないようです。

 

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