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更新日:2016年2月19日

平成19年度 第5回市長と“おしゃべり”しませんか

おしゃべり風景 当日のおしゃべり会場には、「食物アレルギーの会北海道 とれふる」の会員の皆さんをはじめ、約60名が集まり、市長と"おしゃべり"を行いました。
 今回の“おしゃべり”は、食物アレルギーのある子どもとその家族を取り巻く社会環境の改善と理解の促進について、会員の方の体験談も交えながら真剣に議論しました。

 

開会のあいさつ

司会 米田 尚子さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる副代表】

おしゃべり風景(米田尚子さん) 本日は、お忙しい中、お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。
 今日は、「食物アレルギーの子どもがすこやかに成長するために~環境整備と理解を求めて~」というテーマに沿いまして、上田市長と関係者の皆様、そして、今日お越しいただきました会場の皆様と、とれふるの会員のみんなと言葉を交わしながら、有意義な時間を過ごしてまいりたいと思います。

「食物アレルギーの会北海道 とれふる」の会について

伊藤 雅子さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる代表】

おしゃべり風景(伊藤雅子さん) 「食物アレルギーの会北海道 とれふる」についてお話させていただく前に、会の名称についてお話ししたいと思います。
 食物アレルギーの会北海道とれふるとは、幸福のシンボルとされる四つ葉のクローバーのフランス語「トレーフル」を親しみやすく平仮名にしたものです。「とれ」は、食物アレルギーがとれてすこやかに成長できることを、「ふる」はあふれる、豊かなを意味する英語のfullから笑顔と優しさにあふれて豊かな生活を送れるようにとの願いを込めました。
 食物アレルギーの会北海道 とれふるは、北海道在住で食物アレルギーの子どもを持つ家族を対象として、昨年7月に設立したばかりの会です。
 当初は、20世帯ほどだった会員も、半年ほどで40世帯を超えています。
 私たちがとれふるを設立した経緯には、現在、食物アレルギーの子どもが増加していること、そして、食物アレルギーの子どもの受け入れ態勢が十分に整っていないことが大きな背景にあります。こうした状況を踏まえ、私たちは、食物アレルギーの子どもを取り巻く社会の環境を少しでも改善していきたいと考えています。
 まだまだ十分とは言えない認識や周囲の環境が少しでも改善されるよう、私たちは、できる範囲で協力し、今後の活動を進めていきたいと思っております。

市長

おしゃべり風景(市長) ようこそ、お集まりいただきました。
 皆さん方が、食物アレルギーを持つお子さんを抱えたり、家族の中におられるということで、その問題についてたくさん関心を持って、いろいろな勉強をされながら、活動を展開されているということで、日ごろの活動に心から敬意を表したいと思います。
 深刻になって固まってしまうと、なかなかいいアイデアが出てこない傾向がございますので、肩の力を抜いて、気楽にお話をして、問題を共有化していき、おしゃべりの中でいろいろな発展が生まれてくる可能性もあるのではないかと思っております。
 今日は、一生懸命お話を聞きながら認識を深めていきたいと思います。
 実は、私も、小学生のころ、うどんが食べられなかったのです。小麦粉のアレルギーだったのだろうと思います。食べると頭が物すごく痛くなる状態が、ずっと続いておりました。大学に行くころになると、食べられるようになりましたが、成長の中で、自分で気をつけながら、食べないようにしていました。
 今、私どもが一番気をつけなければならないのは、お子さんに食物を提供するときに、この子どもはアレルゲンとして何を持っているのかという情報を、家庭と施設、市の間で共有することが大事だと思っておりますし、そのことがシステム化されることが大事だと思っているところです。
 ぜひ、皆さん方のお話をお聞きしながら、市がやらなければならないことを発見して勉強できればというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 

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食物アレルギーについて

伊藤 雅子さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる代表】

 食物アレルギーとは、食べ物が原因でじんま疹、湿疹などの皮膚症状、せき、呼吸困難などの呼吸器症状などが起こる疾患です。また、最も重篤な症状をアナフィラキシーショックといい、呼吸困難、血圧低下、意識消失などがあらわれ、数分で生命を脅かす危険な状態に陥ることがあります。
 食物アレルギーの反応は、大きく二つに分類されます。一つは、即時型アレルギー反応と言い、多くはこのタイプです。食物を摂取した直後から2時間以内ぐらいに反応が起きます。もう一つは、非即時型または遅延型と呼ばれる反応で、食物を摂取してから数時間後または数日後に、主に皮膚症状があらわれます。
 食物アレルギーの原因食品をアレルゲンといいますが、アレルゲンの摂取量や年齢によって症状が異なります。授乳期には、母乳中の微量なアレルゲンに反応して、かゆみを伴う湿疹が起きることがあり、本人が食物を摂取できるようになる離乳期以降では、皮膚症状に加え、呼吸困難などの急激な反応が起きることがあります。
 また、アレルゲンは卵、牛乳、小麦、甲殻類、果物類、そば、魚類、ピーナッツなどのほか、多岐にわたっています。最近ふえている食物アレルギーで口腔アレルギー症候群というものがあり、果物や野菜などで口の粘膜や口周囲の皮膚にじんま疹反応が起こります。時にはショック症状を起こすこともあります。それから、食物依存性運動誘発アナフィラキシーと言いますが、ある食物を食べた後に運動することによってショック症状に至る場合があります。
 食べるということは命の基本で欠かすことはできません。ですから、食物アレルギーのある子どもたちには、毎日、細心の注意が必要になります。ただ、どんなに注意していても、事故が起きるときは起きてしまうものです。大切なのは、そのとき、その後、どのような対応をとるかということです。

 

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食物アレルギーの子どもが健やかに成長するために~環境整備と理解を求めて~ 意見交換

浦崎 真由子さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる会員】

おしゃべり風景(浦崎真由子さん) 私からは、実態調査の実施と手引きの作成について申し上げたいと思います。
 昨年3月、文部科学省より、アレルギー疾患に関する調査研究報告書が発表されました。それによると、食物アレルギーの有病率は、小学生が全国平均2.8%に対し北海道は4.1%%、中学生が全国平均2%に対し北海道は4.2%と、小・中学生ともに全国1位という結果でした。
 この調査は都道府県単位のデータであり、人口が集中している札幌圏の有病率やアレルゲン別の調査などは行われていません。札幌市として、詳細な実態調査の実施を早期に望んでいます。
 また、アレルギーに悩む子どもたちが安心して学校生活を送れるよう、札幌市として統一された、包括的な手引きの作成を切に願っています。

 

 

 

市長

 「食物アレルギーのある児童への対応マニュアル」は、4月に出す予定です。
 余り詳し過ぎると読めないので、本当に大事なところをしっかりと、だれが読んでも理解ができるようにしていくことが大事です。それから、担当者がわかるのは当然のことなのですけれども、周りの人たちの理解が非常に重要だと思います。
 このマニュアルは、周りの人たちも読みやすいように大分しっかり書いたものですけれども、概要版のようなものをつくって多くの人たちに勉強してもらうということが大事かなと思います。
 ほかの先生たちも、それをしっかり理解できるようにしておかないと、悪気はないにしても、子どもが傷つくような言辞を吐いたり、冗談めかして冷やかして傷ついてしまうことが起こります。そういうことも含めて、みんなで支えていくということが非常に大事だと思っておりますので、こういうものをつくっても、それを専門の部署だけが持っているのでは意味が半分ぐらいしかないと思いますので、多くの方々が必ず研修を受けるというシステムに持っていけるように、教育委員会としっかり議論をしていきたいと思います。

 

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江刺家 友美さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる会員】

おしゃべり風景(江刺家友美さん) 子どもを妊娠、出産しますと、母親学級に参加したり、定期的な検診のために、みんな必ず保健センターを訪れることになります。子育てに関して、まだ余り知識のない保護者たちが親になることの責任や心構えを学んだり、子どもの成長を確認するのとともに、不安や悩みを相談できる場となっているのが保健センターだと思います。
 今後、保健センターを訪れることで、食物アレルギーに関する不安や悩みを解消して、安心して子育てができるように、正しい情報提供や指導などをいただける体制づくりをお願いしたいです。
 具体的には、まず、保護者とじかに接する医師、保健士、栄養士の方たちに、関係団体が主催する勉強会への参加や保護者からの聞き取りで得た情報を職員間で共有していただき、食物アレルギーへの知識や理解を深めていただきたいと思います。
 次に、食物アレルギーについて具体的に説明されたパンフレットを作成していただいて、母子手帳交付時や健診時に配布していただいたり、ホームページへ情報を掲載するなどの対応をしていただけたらと思います。
 最後に、アレルギー相談窓口を開設し、専任スタッフを配置していただいて、電話、Eメール、面談などを通して、栄養相談やメンタルケアと必要に応じた情報提供などが行える体制づくりをお願いします。

市長

 アレルギー相談窓口については、皆さん方の団体の構成員が相談窓口の一角を担うということが非常に大事だと思うのです。痛みを分かち合うというのはすごく大事なことだと思うのです。
 電話相談なり、メールでの相談は非常に有効だと思いますし、安全・安心の装置として、皆さん方が週に1回でも電話相談を受けられる窓口をつくっていくというか、会としてやるところまでいくとすごくいいですね。それは、札幌市の保健センターなり保健所なりとうまく連携をとって、次の相談のステップにご案内するという状況をつくっていくことが大切だと思います。
 それから、情報共有のためのパンフレットをつくるというお話ですが、情報共有のためのパンフレットができたとして、それを参考にして概要版のようなものをつくり、連続的に勉強会をしていくことが大事だと思います。
 会員の皆さん方同士で、体験報告とか発表をされて、それをまとめて情報共有のための記録集をつくってしまうのです。そして、電話相談に電話をかけてこられた方に、これを読んでくださいという形で提供できるということは本当に心強いと思うのです。

 

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福嶋 幸生さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる会員】

おしゃべり風景(福嶋幸生さん) アレルギー児に対して適切に対応するためには、学校長や教諭、幼稚園の先生、保育士、養護教諭、栄養教諭、栄養士、さらには調理師、調理員も含めて、教育に携わるすべての関係者が、アレルギーに対する正しい知識と理解を持っていることが必要です。
 このため、学校における食物アレルギーへの対応マニュアルを作成したり、教育関係者の研修会でそれを取り上げていただいたり、もしくは、アレルギー専門医を招いた勉強会を行うなどして、アレルギー児にかかわるすべての関係者に正しい理解促進が図られるよう、お願いいたします。
 また、学校側にどこまで対応していただけるのか、教育委員会に相談したことがありますが、最終的な判断は学校長が行うと言われました。しかし、学校長の判断で学校ごとに対応が違うのではなく、どこに通っても同じような対応が受けられることが必要ではないでしょうか。
 教職員だけではなく、すべての関係者がしっかりとした知識や認識を持って対応できるように、教育現場の受け入れ体制を整えていただきたいです。
 次に、文部科学省が昨年4月に公表した「アレルギー疾患に関する調査研究報告書」では、学校、保護者、学校医、主治医で共通理解を図っていると回答した小学校が、全国で56%、中学校では48%なのに対して、北海道では小・中学校ともに全国平均を10%下回っている結果となっています。教職員や関係者の間で、食物アレルギーの原因や症状、緊急時の対処方法などの情報がきちんと共有されるようにお願いいたします。
 さらに、修学旅行などの宿泊行事の際に、宿泊先の食事、症状発生時の対応等の配慮をしているという回答をした小学校は、全国で73%に対しまして、北海道は5%低く、また、日帰りの校外学習の際に配慮していると回答した小学校は全国で48%に対しまして、北海道は9%低い結果となっています。校外学習、特に宿泊を伴う学校行事は親としては本当に心配なもので、子どもが安心して参加できるように、学校、宿泊先、旅行代理店など、保護者が密接になって連携を取り合い、十分相談した上で適切な対応がとれるような体制づくりをお願いしたいと思います。
 最後に、食物アレルギー児の精神的なケアについて、担任の先生を中心に配慮していただき、クラスメートへの説明や理解を促すなど、保護者と十分相談した上で対応を図っていただきたいと思います。

市長

 統計的に非常に遅れている、そういう対応をとっている学校がそれだけ割合的に少ないという状況ですね。有病者の率が倍であるのに、対応している学校が平均よりも低い、それだけ危険性が高いということが今の組み合わせの中でわかるわけですね。ですから、なおさら緊急に対策をとらなければならないことになるだろうということはよくわかりましたので、教育委員会としっかり議論をさせていただきたいと思います。

 

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佐々木 有美さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる会員】

おしゃべり風景(佐々木有美さん) 娘が通う学校には、同じく食物アレルギーのお子さんを持つ栄養士の先生がおり、アレルギーに知識と理解が大変あるため、できる範囲で除去食の対応をしてくださっています。ですが、協力してもらえないケースの方が多く、一部には毎日お弁当を持参しているお子さんもいます。
 でも、担任の先生やクラスメートの理解がなく、ばかにされたり、からかわれるのが嫌で、お弁当を持っていかなくなる子どもがいると聞きます。食べられないメニューばかりの日には、白いご飯だけを食べて、空腹のまま下校するという非常につらい現実があることをぜひ皆さんに知っていただきたいです。
 今年に入ってから、札幌市教育委員会に、「学校給食における食物アレルギー検討会議」が立ち上げられましたが、この検討会議の内容を実りあるものにするため、知識と経験を持った現場の栄養士の方の参加を認めていただけるよう、市長から指導していただきたいです。

 

 

和田 恵美子さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる会員】

おしゃべり風景(和田恵美子さん) 学校給食における食物アレルギーの検討会議の中で、これから検討を実施してほしい5つの点についてお話ししたいと思います。
 1つ目は、アレルギー対応食の実施についてです。
 給食対応の詳細については、現在は学校長に委ねられており、各学校の対応にばらつきがあります。食物アレルギーの実態に応じた統一的な対応の実施を、ぜひ前向きにお願いいたします。
 市内全校で、アレルギー対応が実施されることを願ってはいますが、それが難しい場合、まずは各区に最低1校のモデル校をつくってほしいと思います。
 2つ目は、市内でアレルギー対応食に既に実績のある学校や取り組んでいるほかの自治体と積極的に情報交換を行い、連携を図ってほしいことです。
 3つ目は、アレルギー対応設備と人員体制の確保、充実化についてです。
 保護者からアレルギー対応について問い合わせると、対応できない理由として、設備が整っていない点が挙がることが多くありますので、設備の充実化を図ってほしいです。また、調理師については、委託業者を含め、食物アレルギーに正しい知識を持ち、日々の対応がしっかりとなされるよう、市として教育や指導を徹底していただきたいです。
 4つ目は、毎日必ずつく牛乳についてですが、牛乳アレルギーの子どもには、個人それぞれに合った柔軟な対応をしてほしいです。
 5つ目は、市内で悩んでいるアレルギー児や保護者への聞き取り調査を早急に行って、実態を把握してほしいことです。

市長

 まだ任意配置ですけれども、去年の4月から栄養教諭が20名採用されました。これから徐々に増えていくと思いますが、そういう方が職業意識を持ち、小学校206校で研究会をつくってもらって、各学校を巡回してもらうということをやったらいいかなと思います。
 校長先生の関心が足りないから、その学校へ行くと危険率が高まるという話は絶対に許されないことです。特に、アナフィラキシーショックを呈するアレルギー疾患を持っておられる児童がいる学校の学校長に、そんな裁量の余地はないと思います。絶対にやらなければならないことであります。それは、必ずやらなければならないことであり、みんなが認識しなければならないことです。これは選択の問題ではないので、課題として議論をさせていただきたいと思います。

 

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新沼 陽子さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる会員】

 最近、重度のアレルギーの子の受け皿でもあった、札幌市立幼稚園が削減されるというニュースが入ってまいりましたが、財政難が削減の理由ではなく、新たに幼児教育支援センターの設立を予定されていると聞きました。まず、この詳細を教えていただきたいと思います。
 削減案では、市立幼稚園が17園から1区1園の10園になるとありますが、そうなると、通園が困難という理由で、市立幼稚園への入園をあきらめる家庭が出ると思います。市立でも私立のように園バスの運行をぜひ検討していただきたいです。
 また、市立幼稚園が削減することで、私立の園を選択せざるを得なくなる家庭があると思いますが、私立の幼稚園の情報については、社団法人札幌私立幼稚園連合会が、毎年、「札幌の私立幼稚園ガイド」という冊子を発行しており、選定の参考となります。しかし、この中にアレルギー対応の項目がありませんので、アレルギー給食対応の有無として、除去食の対応、代替食の対応、お弁当持参が可能かなどの項目を追加していただけるよう、要請していだたければありがたいと思います。
 それから、入園に際しては個人、個人に合わせた適切なアレルギー対応をしていただくため、園側と保護者側での事前打ち合わせが重要と考えます。小学校以上の学校現場におきましては、文部科学省が3月にアレルギー疾患用の「学校生活管理指導表」を公表する予定と聞いていますので、このようなものが幼稚園の教育現場でもあるといいなと思います。
 幼児教育の場でもこういうものがありますと、共通の認識を持って話し合いができると思います。そういったものが幼稚園の現場で使われていれば、小学校に上がりますときに、同じように保護者も対応していけますので、保護者の側も安心感があるかなと思います。
 次に市立と同様のアレルギー対応が実践されるよう、私立幼稚園に対して、入園を拒否しないことや除去食・対応食の提供、食物摂取時の誤食防止のため、アレルギーの程度に応じた人員配置などについて、相談に応じていただけるよう、指導・監督をしていただきたいです。
 最後に、近年でも、小麦などのアレルギーが重く、摂食による危険がある子に対して入園を拒否したという事例があったと聞いておりますので、そのようなことがないよう、せめて認可保育園ではアレルギー児の受け入れをお願いしたいと思います。

市長

 私立の幼稚園は137園で、圧倒的に多いのです。市立は17園です。それは、センター機能を持たせようということで、1区の1カ所ずつに人員を集中して、私立の幼稚園の皆さん方にもしっかりと指導・助言ができる体制を市立幼稚園に持たせていこう、保育所もそうしようという構想です。
 10区各1園にそういう機能を持った保育所、幼稚園を置き、民間の幼稚園の皆さん方については、しっかりと相談機能を持って要支援の子どもを早期発見するということも含めて、公立の施設についてはそういう機能を持っていかなければいけないということで進めさせていただいているところです。
 「食物アレルギーのある児童への対応マニュアルについては、小学校と市立の保育園、幼稚園に配布すると聞きましたので、私立の方にも必ず行き届くようという指示をしております。重要な課題ということで、私立の幼稚園、保育所にも行き渡るよう、無認可については約束できませんが、少なくとも認可しているところには行き渡るようにします。
 おっしゃるように、連続性を持って、小学校の入学時にその情報が持ち上がるという形で、成長の度合いに応じていろいろな情報の変化もあるでしょうから、その履歴がわかるようなシステムにしていくと、より安全な、あるいは、理解をしていただける、支えていただける方々がしっかりと見ていける体制になるのではないかと思いますので、私の方で指示をさせていただいているところです。

 

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福嶋 美奈子さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる会員】

おしゃべり風景(福嶋美奈子さん) 食物アレルギーがあると、スーパーなどの市販品の大半は食べられません。よって、被災したときに、非常食については各家庭で普段からできる限り用意していますが、家庭内だけでの用意では間に合わないことが十分に予想されます。そういった場合、札幌市として、食物アレルギー用の非常食を受け取れるシステムがあればと思います。
 食物アレルギー対応の非常食についても、今後、一品目でも多く、市として用意してもらえると安心できます。
 また、何らかの問題で、一時的にせよ、空路が絶たれた場合、道外から物資がスムーズに届かないことが懸念されますので、周辺市町村や道内の各自治体とともに、アレルギー用食材の確保について連携を図っていただければと思います。
 洪水ハザードマップについても、アレルギー用食材を含めた備蓄物資の設置場所の全容が掲載されると、よりよくなるのではないでしょうか。
 それから、食物アレルギー患者を札幌市災害時要援護者避難支援ガイドラインに加えていただきたいです。平成18年度にこのガイドラインが策定され、ガイドラインに対して市民から広く意見を募っていましたが、担当の部署に問い合わせたところ、このガイドラインは、災害弱者の安否確認が主な目的で、災害弱者の対象者には、急激な状況の変化に対応が困難な人、薬や医療装置が常に必要な人との説明でした。
 実際に、阪神大震災、新潟中越地震において、食物アレルギーがある人はとても大変な思いをしたと伺っていますので、災害時要援護者の区分にぜひ食物アレルギー患者を加えていただけるようご検討を願います。
 最後に、災害時において、おのおの使用可能な薬が素早く患者の手元に届くような体制づくりをしてほしいと願います。現段階での薬の確保に関しての市の対策、対応があれば、ぜひ教えていただきたいと思います。

市長

 札幌市と薬剤師会の間では、災害時の薬品の備蓄などの問題について協議をしておりますので、その中で具体的に検討していただけるようにお願いしたいと思います。
 災害時にどうしたらいいかという問題については、食物アレルギーの問題について認識を共有化していくことはとても大事なことなのです。要するに、災害時にどれだけそれに対応するかという危機管理に対する考え方はイマジネーションの問題です。どこまで想像できるかということが決め手だと思います。
 非常に重大な問題が発生する可能性があるということが頭の中に知識として共有化できていれば、イマジネーションできるのです。非常時にどうするか、どうやって備蓄しておくかということをイマジネーションしておくと、対策がとれるわけであります。
 私は、今お話をお聞きしましたので、薬剤師会との議論、それから、市の広報の中にそれをどう入れていくかということについては指示をして、議論しましょうということができると思います。
 我々も精一杯勉強をいたしますけれども、身近におられる皆さん方も、こんなときにどうしたらいいだろうかというふうに会員の皆様方同士で議論して、ご意見をまとめていただいて、我々に伝えていただきたいと思います。

荒井広報部長

おしゃべり風景(荒井広報部長) 薬については、正直、今のところ備蓄はありません。その都度、薬剤師や、札幌市に危機管理対策室というものがありますので、そことも打ち合わせをしながらということになります。
 先ほどの、食べ物や主食の備蓄の問題、薬の問題、食物アレルギー全般についてどのように災害時に対応していくのかということで、今後検討したいと思います。
 今の段階では、薬は個別対応となっております。

 

 

 

 

 

 

市長

 それから、都市間の協力についても、災害が起きたときには政令市は絶対に協力するのだという約束があったりいたしますので、飛行機が大丈夫な場合には、道外の政令市と協力する。我々も、何かあったときには北海道、札幌からすぐに行くような体制になっておりますし、そういう協力関係は構築されております。多分、3日ぐらいの間、しのぐような状況が想定されているはずですので、ご家庭でも3日分ぐらいのものをしっかり確保していくことが第一義的には大事です。
 しかし、それが欠乏したときにどうするか、札幌市内でもどういう協力関係をとれるかということも含めて、自分で防御しなければならない、準備しなければならない部分と、お互いに連携しながらやらなければならない部分と、役所がやらなければならない部分という役割分担の中で、役所がやらなければならないのはどの部分なのかということで、想定する災害の程度や種類に応じて各団体と協議をしながら準備をしていくことになろうかと思います。

 

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中谷 智栄さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる会員】

おしゃべり風景(中谷智栄さん) 私たちの要望について、お話しさせてもらいたいと思います。
 まず、1つ目に、アナフィラキシーショックなどの急を要する緊急搬送先の確保をお願いしたいと思います。
 アナフィラキシーショックは進行がとても早いため、発症後30分以内の迅速な処置が要求されます。症状は、夜間や休日、また子どもが一人でいるときなど、いつ起こるかわかりません。アナフィラキシーショックを起こしたときに迅速な対応ができる受け入れ先の確保をぜひお願いしたいです。
 2つ目に、札幌市内に食物アレルギーの診断、治療に関して専門知識のある医師とスタッフ、栄養士のそろう入院施設のあるアレルギー専門外来の設置を望みます。
 現状では、札幌市内には入院施設のあるアレルギー科はほとんどありません。札幌市としては、市立病院または大学病院にアレルギー専門外来があると、札幌近郊の患者も含めて大変助かります。視点を道内に移すと、釧路市立病院がアレルギー専門外来を設置し、国立生育医療センターより専門医が、月1回、来道しています。
 3つ目に、入院における除去食対応についてお願いしたいです。
 市内の病院で、除去食の対応ができないという理由で入院を断られたり、対応可能との説明で入院しても、実際は、アレルギー食が十分に用意できず、保護者が不安になったケースがあります。そして、入院中、病院から提供された食事に誤ってアレルゲンが混入していたためにアナフィラキシーショックを起こしたケースもあります。
 このようなことがないよう、担当者は細心の注意を払い、保護者と密な連携を図ってほしいです。
 4つ目に、予防接種についてお願いしたいと思います。
 政令で定める摂取年齢が1歳から2歳であるMRワクチンは、鶏卵由来の成分が含まれておりまして、卵アレルギーがあるために、希望があっても摂取できず、無料期間を過ぎる子どもがいます。摂取できる時期になるまで、無料期間の延長をお願いしたいです。
 5つ目は、医療費助成についてです。
 私たちが日々購入するアレルギー代替食品は、全般的に割高であり、子どもによっては高額のアレルギー治療用ミルクを長期に飲む必要があるなど、金銭的な負担が大きい実情があります。このようなことから、札幌市でも何らかの医療費助成があると助かります。

請井歯科保健担当部長

おしゃべり風景(請井歯科保健担当部長) 麻疹のワクチンでございますが、今、製造方法が変わっておりまして、鶏卵を使っていない製造法ということでございます。ただ、やはり鶏卵でアナフィラキシーショックを起こされたお子さんについては、基本的にはかかりつけの先生のところで皮内テストなどで確認されてということになります。ですから、鶏卵アレルギーがあるから、必ずしもということではございません。
 それから、摂取の時期については、2歳前の24カ月までですけれども、昨年度の18年度から小学校に入る前の幼稚園で言う年長さんに新しく第2期がつくられておりますので、もし2歳までにできなくても、程度によっては入学前にできるような状況になっております。

 

 

 

 

市長

 心配なことは次から次にたくさん起こると思います。特に、医療制度で、どの病院がどういうふうにカバーできるかという問題などは本当に大変だと思います。
 新しい診療科目をつくるということは、医者自体をどうやって保障するかということが物すごい問題なのです。
 医師の養成の段階から、研修の段階も含めて、医師の偏在が非常に起こっていて、札幌市立病院のような場所でさえ充足できないという事態になっているときに、アレルギー専門というのは、お気持ちは十分にわかりますけれども、対応は非常に難しいだろうなという感じがいたします。
 ですから、いざというときのために、かかりつけのお医者さんに、別のお医者さんをあらかじめ紹介しておいてもらうというふうな対応をしておかなければ間に合わないだろうと思います。何かあったときに、とりあえずこのことをするとか、何段階にもリスクを回復するための手段を講じておくということが大事だと思います。
 どこに患者がおられるかわからないけれども、確かに患者がおられるので需要がある。だから、ある病院にこの診療科目をつくるところまでするのは非常に難しい状況にありますので、この場合にどうしたらいいかという道筋をきちんとつけておくということですね。
 いざとなったときのために、救急救命士が救急車で来たときに、どこに案内してくれということとか、素早く症状を説明できるような文書をあらかじめつくっておくとか、あらかじめ検査をしているものについては検査結果表をいつも持参しておいて、それを持って救急車と一緒に行けるという体制をとっておくことが大事だと思います。
 まずは、ご家庭で一番お子さんの身近にいて、子どもの情報を一番知っている方が自己防衛をしていくということが大事だと思います。

伊藤 雅子さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる代表】

 専門外来をつくるというのは本当に難しいことだと思いますが、緊急を要して、救急車を呼んだ場合に、受け入れ先の病院が決まらないで待たされるということをよく聞きます。
 アナフィラキシーショックを起こした場合に、緊急の対応は必要ということなので、札幌だったらここの病院が必ず受け入れてくれますという保障があると、親としてはすごく安心できるのかなと思います。
 ですから、緊急時の受け入れ体制だけでも考えていただいて、ぜひ、札幌市立病院が受け入れ体制を整えるというぐらいになっていただけたらなと思います。
 アナフィラキシーショックのお子さんだということがわかったら、救急車は迷わず札幌市立病院に行こうとなるぐらいの体制はつくってほしいというのが親の願いです。

市長

 よくわかりました。
 普段、かかりつけのお医者さんが必ずいらっしゃいますでしょう。そのお医者さんとどういう連携をとっているかということです。プライマリーケアといいますか、一番最初のケアとその次の非常時のケアをどうするかというところの道筋をちゃんとつけておくということです。
 ですから、市立病院に行くのでも、あらかじめこの子は行く可能性がありますという情報があるかどうかで全然違うと思います。そういうふうな自己防衛法の仕方が大事だと思います。ですから、1回かかっておくというか、カルテを置いておく、つばをつけておくということです。
 やはり、非常時に対応できるようにするためには、医者が常時いる医療機関にわたりをつけておくことが大事かなと思います。そういうことも含めて、日常かかっておられるお医者さんとご相談をしっかりして、そのお医者さんから紹介していただいておくことが、非常に大事だと思います。

 

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米倉 香さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる会員】

おしゃべり風景(米倉香さん) 医療体制のお話なのですけれども、実は、東京にある国立生育医療センターに、1月10日から1カ月入院治療のために行ったのです。
 家族がみんなで協力していかなくてはいけなかったことと、入院費も非常にかかったし、移動の費用もかかりました。でも、行ってよかった、人生が変わったと思っています。
 今の課題は、東京まで行って入院した後に治療の外来に行くのかということです。家族では東京に行こうという気持ちはあるのですが、実際には、子どもを連れて、前泊、後泊の宿泊を伴う移動と、お金がかかることは不可能なので、釧路に行こうかと思っております。
 しかし、釧路も受け入れができないほど患者の希望があるということで、生育医療センターに入院した人しか受け入れてもらえないという状況にあるそうです。
 せっかく、物すごくエネルギーとお金といろいろなものを犠牲にしつつ頑張って行ってきたのに、帰ってきてどうしたらいいのだろうと途方に暮れているところもあるのですけれども、本当にお願いしたいことは、できれば、札幌にそういう体制をつくっていただきたいということです。もし、それが難しいのであれば、市は違いますけれども、釧路とともに、少しでも釧路の市立病院の後ろ盾というか、そういうことで協力体制をしていただけたらと思っております。

市長

 お任せくださいとはなかなか言えないのですけれども、お気持ちはよくわかります。
 今、市立札幌病院がどういうふうになっているかということについては、今後の見通しも含めて、皆さん方の会にお知らせをさせていただきたいと、それはお約束をさせていただきたいというふうに思います。
 いろいろなものを食べたいという気持ちをセーブしながら、生命を維持するために食事に気を使わなければならないのは、大変だと思います。
 でも、辛抱強い子が育つかもしれませんね。いろいろなことに観察能力があり、他者を思いやることができるいい子が育つかもしれませんね。せめて、そのぐらいのいいことがないとね。頑張りがいがあったというふうに思えるように、つらいこともたくさんあると思いますが、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 私たちも、きょう勉強させていただいたことを、一生懸命、参考にさせていただきながら、できることはしっかりやっていきたいと思います。

 

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伊藤 雅子さん【食物アレルギーの会北海道 とれふる代表】

 本日は、私たちの本当にたくさんの思いを聞いていただきまして、ありがとうございました。今日お願いしたことが実現しやすくなるために、予算の面でぜひ応援していただきたいと思います。
 また、ここからが初めの第一歩となりますように、今後もお話を聞いていただき、相談に乗っていただきたいと思います。
 できれば、一緒に考えてともに進んでいきたいというふうに心から願っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

市長

 どうもありがとうございました。
 私の方こそ、いろいろと勉強させていただきまして、貴重といいますか、つらい体験等も含めて、教えていただきましたことに心から感謝申し上げたいと思います。
先ほども申し上げましたけれども、きっとこれを乗り越えれば、後で振り返れば、頑張ったかいがあったといういい子どもたちが育っていくことができるだろうと思います。
 僕はいつも思うのですけれども、人は決して一人だけでは生きていけないと思います。だけど、それをどういうところで思うかということが大事だと思います。苦しいときに、仲間を集い、励まし合いながら、そして知恵を磨いていく、ネットワークをつくっていくということ、そして、自分たちでできることは自分たちでしっかりやるぞ、自分たちでできないことは公的な課題として取り上げていくという順序があるかなと思います。
 そんな意味で、皆さん方が、しっかりと子どもたちとともに手を結び合い始めたという状態だと思いますので、我々も、教育委員会も含めて、保健福祉局、保健センターもご相談を受けて、いろいろと情報提供させていただきたいと思います。ご協力できることはたくさんあろうかと思います。
 これは、古くて新しい問題なのです。ずっと昔からそういう問題があったわけですが、それが非常に顕在化したというか、個人、個人の問題だけではないという状態にまでなりつつあるという中で、特に北海道の数値が余りよろしくないということも先ほど教えていただいたところから明らかであります。そういう意味で、やせねばならないことがたくさんあるということもきょう認識させていただきましたので、一緒に勉強させていただきたいと思います。
 短い時間でありましたけれども、ありがとうございました。

司会 米田さん

 どうもありがとうございました。
 長時間にわたり、皆様におつき合いをしていただきまして、本当にありがたく思っております。どうもありがとうございました。

 

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このページについてのお問い合わせ

札幌市総務局広報部市民の声を聞く課

〒060-8611 札幌市中央区北1条西2丁目 札幌市役所本庁舎1階

電話番号:011-211-2042

ファクス番号:011-218-5165